第69話 クームヤーガ
今のがニャルラトホテプだったのか。
チャンスを逃してしまった。
もう呼鈴を鳴らしても誰も出てこない。
しかし、駄菓子屋の主人がニャルラトホテプだと言う事は分かった。
またチャンスは必ず来るはずだ。
俺達は本来の目的地である山を登ることにした。
駄菓子屋があったのだ、ここに次の棺があるはずだ。
ただ、この山は襲ってはこないが、シャンタク鳥が多すぎる。
特に山頂付近はかなり酷い。
ボスでもいるのかってくらいになる。
(……ボス? まさかな……)
「メリーさん、シャンタク鳥についてまた調べてくれない?」
嫌な感じがしていた。
「シャンタク鳥には、親個体がいるみたい。名前をクームヤーガって言うみたいで、1本足で緑色の1つ目らしいわよ」
嫌な予感が的中した。
「しかも、そのクームヤーガってやつは、ゴル=ゴロスってやつの配下みたい。ゴル=ゴロスってやつの乗法はないみたい」
まだその上がいるのか。
状況は絶望的になってきているが、池田だけは守らないといけない。
バットを握る力が強くなった。
1時間は山登ったかと思う。
山頂も見えてきたが、そこで目に入ってきたのは、クームヤーガと呼ばれるボス個体だった。
「デガイ……」
あんなの勝てるわけがない。
「クっ? クケ? クケェ〜!!」
クームヤーガは羽ばたき始めた、
さ〜ちゃんが突然している。
しかし、風圧で吹き飛ばされてしまった。
更に、上空から沢山のシャンタク鳥の群れが襲ってきた。
気づかれたようだ。
数100体はいるようだ。
「花子さん、池田を守ってくれ!! 池田は銃で応戦を!! メリーさん、さ〜ちゃは俺と前衛を!!」
シャンタク鳥が急降下してきた。
「うぁぁぁ」
「きゃぁぁぁ」
迎撃しようとした俺達をあざ笑うかのように、為す術もなく地面に倒れた俺達だった……。
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