第67話 回想
「……怪異狩りが始まって、狙われた時ワタシは……倒されてしまったのは覚えてる?」
「ええ、松本と佳奈を見送った後に皆が来て帰った事を報告した後に皆が来たのよね?」
「その後やつらが来たんだぜ!!」
俺と池田が脱出してからの話しが聞けそうだ。
あの後なにがどうなって、こうなっているのか謎だった。
「いきなり地震が起こって、クトゥルフの化物達が溢れかえったんだったわね。今のこの状況よりも凄かったんだから」
これより酷いったもはやカオス状態だ。
「そこにやつが来たんだぜ、白髪と灰色の髭の老人が!!」
「見た目とは違い恐ろしいスピードだったわ」
「……あの時一瞬で倒されたけど……まだ生きてたの……、それで2人が逃げた後……かんかんが死の間際に、呪札で回復してくれたの……」
前に、かんかんとひきこさんが最後の力でメリーさんとさ〜ちゃんを逃してくれたのは聞いていた。
でも、その後にかんかんは花子さんも助けていたのか。
流石はかんかんだ。
「それで……敵がいなくなった後、……動けるまで回復した後、……メリーさん達を追いかけたの」
(ん? 何かがおかしい。追ってきた?
居場所が分からないのに?)
「花子さん、どうやってここが分かったんだ?」
俺は警戒しながら聞いてみた。
「……あっ、それは……おいで!!」
「ぐぁお!!」
呼ばれてきたのは、ひきこさんが連れていたシロクマだった。
「……この子が匂いを辿ってくれた……」
匂いって残ってるのか?
それに俺達は何処からあそこに来たのか分からないのに。
「……匂い探すの大変だった」
探したのか!!
「そういえば、花子さんは携帯ないの?」
「……ある?」
……あるのか。
「あるなら、メリーさんにかければ良かったんじゃないかな?」
「あっ!!」
気がついてなかったのか。
「花子さんイジメるんじゃないわよ」
池田はそう言って、俺の頭を叩いた。
「いや、そんなつもりは……」
「ところで花子さん、かんかん達は復活できそうなの?」
その質問は気になる所だ。
「……復活はすると思う……けど、この世界だと凶暴化する……」
そうだった、怪異達は凶暴化してるんだった。
なら、いつかは戦わないといけないということか。
「かんかん達が来たら、正気に戻してあげれば医院じゃない?」
池田の言う通り、確かにその通りか。
だがどうやって?
白髪と灰色の髭の老人の事や、かんかん達の事、考える事は多いが、今は考えても仕方ない。
俺達は、花子さんと一緒に来たシロクマに乗せてもらい、目的地の山に向かう事にした。
山の方を見ると、シャンタク鳥が沢山飛んでいた……。
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