第63話 拳銃と八尺瓊勾玉
「なんで八尺瓊勾玉がここにあるのよ?」
辺りを見渡したが誰もいない。
もちろん、空にも何もいない。
「いったい何処から……?」
謎だ。
しかも、八尺瓊勾玉は光を放ち始めた。
その光と池田の拳銃も共鳴するように光を放った。
池田は八尺瓊勾玉を広い拳銃に近付けた。
すると、八尺瓊勾玉と拳銃が1つにまとまってしまった。
「えっ? 何が?」
分からない事だらけなのに、更に分からない事が増えた。
でも、拳銃と八尺瓊勾玉が合体しんのなら何かが変わってるはずだ。
「池田、拳銃構えて撃ってみたら?」
俺は試し撃ちする事を提案した。
「……うん」
池田は拳銃を構えた。
狙いは少し先にいる食屍鬼だ。
何も起きなければ気が付かれないし、何かが起きれば威力の確認が出来るからだ。
もちろん、俺達も戦闘準備はしている。
もし、威力が全くない場合の保険だ。
「行くよ」
ズドォーン!!
発射音が鳴り響き、もの凄い風圧を感じた。
そして、食屍鬼の上半身が吹き飛んだ。
「…………な………な……なにこれ……」
あまりにも威力がありすぎた。
俺達も呆然としていた。
「すご」
「すごいわね」
「すげぇぜ!!」
さ〜ちゃん以外は棒読み状態だった。
「……でも弾なんて入ってないのに何故?」
銃弾は1発しかなかったはずだ。
まさか、八尺瓊勾玉が弾代わりになったとかか?
そうだとすると、無駄に消費した事になる。
「ちょっとその拳銃みせてくれ」
俺は池田に近付いた。
しかし、近くで見るとますます可愛い。
俺がずっと片想いしてるだけはある。
って、池田に見惚れるのは後にしないと。
「後もないでしょ」
(メリーさん、心を読まないでほしい)
「何が?」
「いや、何でもないんだ」
俺は拳銃を見た。
そこには、カートリッジがなくなり、エネルギー残量表示みたいなものがついていた。
今は満タンの半分くらい溜まっている。
(エネルギー式って事なのか? 風圧を感じたから風がエネルギー?)
試しに拳銃を振ってみるように指示してみた。
すると、少しだけエネルギーが増えていた。
やはり、風がエネルギーみたいだ。
なら話は早い、常に風を当てるようにして移動したら常にフルパワーで戦闘出来ると言う事だ。
「池田の拳銃は空気砲みたいな感じになったんだと思う。だから、常に風に当てるようにして、エネルギーを貯めるんだ」
これで今揃えられる武器は揃った。
これからどんな敵が来ても、これならなんとかなるかな?
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