第56話 集団食屍鬼
「よし、行くぞ」
怪異図書館の外には2対の食屍鬼がいた。
他は図書館の中みたいだ。
外にいる2対は池田に見ててもらい、
俺とさ〜ちゃんで図書館の中に突撃した。
俺とさ〜ちゃんは、別々に誘導する事にして、別行動を始めた。
食屍鬼は集団で動く化物の為、数体でまとまって動いているのみたいだ。
俺は見つけた食屍鬼3体を外に行くよう攻撃を仕掛けた。
外に連れ出す為の攻撃なので、一撃を入れ、俺は外に向かって走り出した。
「うぁぁぁ!! 」
付かず離れずの距離を保ちながら走った。
なんとか外に連れ出す事には成功したが、まだ残りの食屍鬼を連れてくる必要がある。
中に戻ろうとすると、大量に誘導してきた、さ〜ちゃんが現れた。
「さ〜ちゃん!!」
さ〜ちゃんが、残りの食屍鬼全てを連れてきた。
流石さ〜ちゃんだ。
しかし、今の所は上手く行っているが問題はこれからだ。
10対の食屍鬼を外に追いやる事には成功したが、ここから1箇所に集めければいけない。
俺とさ〜ちゃんは、なんとか1箇所にまとまるように攻撃していくが、なかなか思うように誘導できない。
数体を相手するのと違い困惑した。
流石に2対10は厳しすぎたみたいだ。
「少し手伝うわよ」
メリーさんも駆けつけてくれて3体10になった。
メリーさんはトンファーで相手を殴りまくっている。
メリーさんとトンファーって最高の相性なのか?
おかげで状況は少し良くなったが相手の数が多く、このままだと、全滅してしまう。
「なにかないのか?」
俺はあたりを見渡してみた。
すると、怪異図書館の入口に消火器があった。
「あれだ!!」
俺は消化器まで走り噴射した。
食屍鬼を追い詰めていく。
後は、縛るものがあればベストなんだが、紐等はないのでこのまま水浸し作戦を開始するしかない。
「メリーさん、お願い!!」
すると、メリーさんはホースを最大まで伸ばして、食屍鬼に巻き付けていく。
「そんな事したらホースが切れちゃう!!」
ホースで縛るなんて無理だ。
でも、そんな事も分からないメリーさんではないはず。
それは池田も分かっているのか、銃を構えていた。
「ぐがぁぁぁ」
食屍鬼が1箇所に集まった。
だが、まだ水を浴びせていない。
更に今にもホースが破れそうだ。
ブチ!!
音をたててホースがちぎれた。
すると、そこから水が勢いよく食屍鬼にかかった。
予め、水を全開で流していたみたいだ。
ホースが破れた瞬間に全体に水がかかる為にわざと破けさせたのだ。
ズドォーン!!
その瞬間を見逃さず、池田は発砲した。
氷結の銃弾は食屍鬼に命中し、巨大な氷の塊になった。
なんとな勝てた。
しかし、1発のみの銃弾を使ってしまっての勝利。
俺はこの先も池田を守っていけるか不安になっていた。
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