第47話 VS九尾の狐1
第1章完結まであと少しです。
宜しくお願い致します。
「連携で戦うだと? 笑わせてくれるわ!! そんなボロボロの状態で何が出来る!!」
九尾の狐の尻尾の先に炎が現れた。
九本の尻尾に9つの炎、その一つ一つがヤマタノオロチの炎並みの火力に見える。
その炎が俺達に向かってくる。
「くっぁ」
「きゃぁぁぁ」
炎はなんとか避ける事が出来たが、その爆発までは避けられず、全員倒れていた。
「連携? 戦う? もう虫の息だな」
確かに九尾の狐の言う通り俺達はボロボロだ。
しかし、負けるわけにはいかない。
池田を平和な世界に戻す為に!?
俺は近くに落ちていた拳銃を手にし、力を振りしぼって立ち上がった。
そして、そのまま九尾の狐目掛けて発砲した。
セットしてあった弾は硫酸の銃弾だった。
生物である以上、硫酸は効くはずだ。
「今の我にこんなもの効くか!!」
九尾の狐は硫酸の弾丸を掴んでしまった。
後ろから池田も援護射撃をしているが、その弾も全て掴まれてしまった。
「これならどぉだぁ!!」
銃弾に紛れさ〜ちゃんが斬りかかった。
天叢雲剣での攻撃も九尾の狐の皮膚に弾かれてしまった。
「無駄無駄!!」
その時、九尾の狐の後からシロクマが現れた。
ひきこさんのシロクマだ。
「ぐぁぁ!!」
シロクマは九尾の狐を捕まえ放り投げた。
流石の九尾の狐も空中では動きがとれないだろう。
俺は花子さんに拳銃を渡し、池田と花子さんで全弾集中砲火が始まった。
俺達は降りてきた九尾の狐を斬りつける為に落下地点で構えて待っている。
そして、良い位置まで降りてきた九尾の狐を斬りまくった。
「うぎぁぁぁぁ!!」
九尾の狐の叫び声が聞こえる。
ダメージを与えられた。
「なんてな。だから無駄なんだぁ〜!!」
尻尾でなぎ倒されてしまった。
あれだけの攻撃でもダメージを与えられないなんて……。
もう打つ手がないと思った時、八尺瓊勾玉が薄っすらと光り始めた。
それと呼応するように、八咫鏡、天叢雲剣も光り始めた。
それぞれが引き寄れられるように動き出した。
「なんだ、それは!! させるかぁ!!」
九尾の狐は尻尾の炎を1点に集め放った。
「……ここは僕に任せて……」
二宮金次郎が防御体制に入った。
だが、いくらなんでも無理だ。
「無理だ、金ちゃん避けて!!」
二宮金次郎は振り返りニコッと笑い炎を全身で浴びた。
二宮金次郎の身体は崩れ落ちただの石になってしまった。
「金ちゃ〜ん!!」
全員が叫ぶ。
しかし、九尾の狐は悲しむ隙も与えてはくれない。
再び炎を1点に集めて放ってきた。
全員動く事が出来なかった。
「……大丈夫」
金ちゃんの声がして、光っていた三種の神器が1つに合わさり、一本の剣が誕生した。
咄嗟にその剣を掴み、俺は炎を斬り裂いた。
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