表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/170

第46話 殺生石

「ぐぉぉぉん」


 ヤマタノオロチが叫んでいる。


「これならどぉだぁぁ〜」


 さ〜ちゃんは、ヤマタノオロチの目に天叢雲剣を突き刺そうとしていた。


「がぁぁぁぁぁぁ」


 しかしヤマタノオロチの口が開き、炎を吐き出した。


「呪札・水盾」


 さ〜ちゃんの前に水の盾が現れた炎を防いだ。


「お待たせ、さ〜ちゃん!! ここからは俺達のターンだ!!」


 一度言ってみたかったセリフだった。


「なにそれ? まぁ、さ〜ちゃんが無事で良かった」


 池田になにそれって言われてしまった。


「私達が来たからにはもう安心です」


「おっまたせ〜、後は先輩に任せて」


「話も良いけど手足を動かして!!」


 メリーさんはハンマーでヤマタノオロチの身体を叩きまくっていた。

 俺達は各自ヤマタノオロチに攻撃を返しした。


 池田と花子さんは硫酸をばら撒き、かんかんがそれを強化、俺とメリー、さ〜ちゃん、ひきこさんは各自の武器で攻撃。

 金ちゃんはヤマタノオロチの動きを観察し、指示を出す司令塔の役割をしている。

 ヤマタノオロチも反撃で全ての口から炎を吐き出し、俺達を飲み込もうと襲ってきていた。


 だが、金ちゃんの指示が的確なお陰で誰もダメージを受けていない。

 しかし、ヤマタノオロチのダメージも殆どなかった。

 ヤマタノオロチの背中にある、殺生石にもダメージが与えられずにいた。


 その時、八尺瓊勾玉と八咫鏡、天叢雲剣、殺生石がそれぞれ光りだした。


「いったい何が?」


 光は強くなり、八尺瓊勾玉と八咫鏡、天叢雲剣の光が殺生石に集まっていく。


 ピキピキ ピキピキ


 殺生石が割れる。


「マズイ!! 皆、殺生石に全力攻撃を!!」


 メリーさんが叫ぶ。

 このままだと、九尾の狐が復活する。

 俺達の遠距離攻撃持ち達が瞬時に殺生石に攻撃をしかけ命中した。

 爆煙が立ち込めていてる。


「やったのか?」


「!? ダメ!! そんな事言ったら!!」


「やっとこの時が来ましたか!! お前達に復讐する時がなぁぁぁ!!」


 爆煙の中から九尾の狐の声がする。

 復活してしまったらしい。


「しかも、こいつはヤマタノオロチじゃないか!! こいつは良い!! 私の力になれ!!」


 ヤマタノオロチの身体が黒く光、一瞬で九尾の狐に吸い込まれた。


「くっ!!」


 九尾の狐は膝を地面につけた。

 しかし次の瞬間、九尾の狐から凄まじい力の嵐が吹き荒れ、俺達は吹き飛ばされてしまった。


「何て事!! ヤマタノオロチが九尾の狐に吸収された」


 メリーさんの顔が青ざめていた。

 しかし、不思議と俺は落ち着いていた。

 謎のパワーアップが原因なのだろうか?

 

「お前のその顔、ムカつくな!!」


 九尾の狐は睨みつけてきた。


「何故だろう? お前は怖くない気がする」


「なぁに〜、……ん? お前……、あの時俺を追い詰めてくれたやつか!!」


「そんなの当たり前だろ。さっきお前も復讐って言っていたじゃないか」


「ん? お前に話してはいない、話してるのは、お前だぁ!!」


 九尾の狐は黒い光を放ち、俺に放った。

 

「きゃぁぁぁぁ」


 俺の中から悲鳴が聞こえた。

 そして……。


 俺の中からドッペルが抜け出てきた。


「やはり貴様か!! 消えろ!!」


 ドッペルは消えてしまった。


「今のは……」


 急に力が抜けた。

 今なら分かる、池田と分離したドッペルが死の間際の俺に憑依して助けてくれた事。

 力を貸してくれていた事。

 

「ドッペル〜!!」


 俺は叫んだ。


「あいつはもういないぞ!! 残りのやつでどうやって戦うのだ?」


 九尾の狐は笑っている。


 そこにボロボロになりながらも立ち上がった仲間達が合流した。

 どうやって戦う?

 そんな事は分かっている。

 それは……。


「俺達全員の連携で戦うんだ!!」

本作をお読みいただきありがとうございます。




よろしければブックマークと評価をお願い致します。




感想も宜しくお願い致します。




それでは引き続きお楽しみくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ