第43話 VSトンカラトン
「俺の相手はトンカラトンってやつか……」
相手は全身に包帯を巻き、日本刀を持ち、自転車に乗っている。
「トン、トン、トンカラ、トン♪」
(上機嫌じゃないか……)
トンカラトンの情報はないけどこれなら勝てそうだ。
「トンカラトンと言え」
「えっ?」
なんの事だか分からないので、答えないでおくことにした。
(赤いちゃんちゃんこや赤紙青紙の用に答えたらヤバいやつだろう)
少したつと、トンカラトンの表情が変わった。
どう見ても怒っている。
そのまま全力で自転車を走らし、俺に向かってきた。
すれ違いざまに日本刀を振りかざしてきた。
その攻撃はなんとか鎌で防ぐ事が出来たが、そう何度も防げない。
そのまま自転車をUターンし、また向かってきた。
とりあえず防ぐしかない。
また鎌で日本刀を防いだが……。
パリーン
鎌が折れてしまった。
次は防ぎようがない。
またUターンしてくるトンカラトン。
「こうなったら……このマキビシで!!」
俺はマキビシをトンカラトンの進行方向に撒いた。
そのまま、マキビシの上に自転車が乗りパンクした。
「よし、シンプルな作戦も悪くない!!」
シンプルオブベストとはよく言った物だ。
自転車をパンクさせられたトンカラトンは更に怒っている。
「トン、トン、トンカラ、トン!!」
さっきまでの明るい感じではなく、かなり声が低く恐ろしい。
そのまま距離を詰めてきた。
そして、日本刀を振り回してきた。
俺はその攻撃を避ける為に後ろに飛んだが、体制を崩して転倒してしまった。
「くっ、ヤバい」
トンカラトンが止めを刺そうとしている。
「これでも食らえ!!」
隠し持ってきていた閃光ライトをトンカラトンの目に当てた。
「ぐぁぁぁ!!」
目を押さえて苦しんでいる。
目を眩ませてやったのだ。
「よし、包帯事燃やしてやる!!」
俺は持ってきた最後の武器である火炎瓶を投げつけた。
ゴォォォ
火炎瓶はトンカラトンの包帯に火を付けた。
「ぎゃぁぁぁ」
火に包まれ苦しんでいる。
正直見ているのが辛い。
だがこいつを倒して、ヤマタノオロチを倒して、九尾の狐を倒さないと元の世界に帰れないんだ。
火は日本刀にも行き渡り、火炎日本刀になっていた。
「おっ、カッコいい」
そう思っていた時、トンカラトンが最後の力を振り絞り突撃してきた。
油断していた為に交わせない。
トンカラトンの体当たりを受け、俺の服にも火が付いた。
更に、トンカラトンの日本刀で……。
「えっ……」
トンカラトンは最後の力で俺を斬りつけた。
そして俺は倒れ込んだ……。
松本VSトンカラトン
結果・引き分け
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