第38話 VS一寸ババア
「一対一で戦うのしかないね」
ひきこさんが一対一での戦いを提案する。
相手は、3本足のリカちゃん、ターボばあちゃん、カシマさん、トンカラトン、一寸ババア、首なしライダーの6人。
こちらは、俺、池田、メリーさん、花子さん、かんかん、ひきこさん、シロクマ、二宮金次郎、さ〜ちゃんの9人。
シロクマはその他大勢の怪異を殲滅するのと、ヤマタノオロチの足止めでさ〜ちゃんが戦っているので、7人で戦う事になる。
「……なら、松本君がトンカラトン、メリーさんが一寸ババア、カシマさんを姦姦蛇螺さん、3本足のリカちゃんをひきこさん、ターボばあちゃんを花子さん、首なしライダーを池田さんと僕で戦うのはどう?」
二宮金次郎が的確に指示していく。
池田の所に2人と言うのも良い。
本当は俺がタッグを組みたいが、時間もないし、それでいこう。
「確実、金ちゃんが持ってきた道具も持っていて!! それと皆、死ぬな!!」
俺達はそれぞれの敵と退治した。
VS一寸ババア
「あんたがワタシの相手? ワタシ、メリー!!」
メリーさんの相手はメリーさんと同じくらいの身長の婆さんだ。
背が低すぎる事以外は普通の婆さんだ。
手には、鋭利なナイフみたいな物を持っている。
「次はお前の番だ!!」
一寸ババアがメリーさんに向かって走り出した。
メリーさんは、上空に舞い上がりそれをかわした。
「それで逃げたつもりかぇ?」
一寸ババアが上空に逃げたメリーさん目掛けてジャンプした。
「なっ!!」
メリーさんは、下からの体当たりを受けて真っ逆さまに落下した。
ズドォーン
メリーさんは地面に落とされてしまった。
「とどめじゃ〜」
上空から鋭利なナイフを構え、メリーさん目掛けて落ちてくる。
「まだよ!!」
メリーさんは、横にあった大きめの石を全力で投げつけた。
「痛!!」
落下の速度で加速していた一寸ババアは、石でもダメージを受けていた。
一瞬怯んだ一寸ババアだったが、持っていた鋭利ナイフをメリーさん目掛けて投げた。
それに気が付いたメリーさんは、ギリギリでナイフをかわした。
そのナイフは地面に突き刺さった。
「これで貴方に武器はないわね!!」
メリーさんは勝ち誇りながらハンマーを構えた。
「ガキが!! 調子に乗るんじゃねぇ〜」
一寸ババアがキレた。
しかも、ナイフが手に戻っていた。
「えっ? そのナイフはさっきまでここにあったのに……」
2本目のナイフかと思ったが、刺さっていたナイフが消えているのを見ると、さっきまでのナイフに間違いがない。
「誰の武器がないって? ひぇひぇひぇ」
「気持ち悪い笑い方しないで!!」
一寸ババアがまたナイフを投げてきた。
「遅いわよ!!」
メリーさんは簡単にナイフを避けたが……。
ビリ
メリーさんのスカートが切れてしまった。
「なんで? ナイフは避けたはずなのにに……、まさか、ナイフを操れるの?」
「ご明察。 ワシはこのナイフを自在にコントロール出来るんじゃよ、ほれこの通り」
一寸ババアはナイフを操り、メリーさんをギリギリで痛めつけて遊んでいる。
「くっ!!」
身体の傷が増えていくが、遊ばれているので致命傷ではなかった。
「遊んでると酷い目にあうわよ!!」
メリーさんは、また近くにあった石を投げつけた。
「そんなものもう効かぬぞ」
ナイフで石を弾き飛ばす一寸ババア。
「なら、これでどう?」
メリーさんは、小石を投げまくった。
「だから、効かぬと言っておるじゃろうが!!」
ナイフを操作して弾き飛ばしまくる一寸ババアだったが……。
パリーン
「ぎゃぁぁぁ!!」
「どうよ、硫酸瓶の味は?」
小石の連続投げの中に、隠し持っていた硫酸の入った小瓶を混ぜていたのだった。
それを一寸ババアの前で防がれるように計算して投げたのだ。
「お、おのれぇ〜!!」
ナイフを持ち、突撃してきた。
「これで終わりよ!!」
メリーさんは、呪札をハンマーに貼り付けた。
すると、ハンマーは巨大化した。
「メリー、ハンマーシュート!!」
メリーさんは、一寸ババアに向かって巨大化ハンマーを投げつけた。
ただ、投げるだけではなく、自ら回転して遠心力を使ってなげたのだ。
「ぎょぇぇぇ!!」
ハンマーは見事命中し、一寸ババアは吹き飛んでしまった。
「ふう、なんとか勝てたわ!! ワタシで遊ぶからこうなるのよ!!」
メリーさんVS一寸ババア
勝者・メリーさん
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