番外編1
お正月なので、久しぶりの絶賛片想中更新です。
完結しているのですが、番外編でたまに更新するかもです。
久しぶりの絶賛片想中、楽しんでいただけたら嬉しいです。
新章予定はないのですが、新章が読みたいと言う方がいましたら、教えてください。
書くかもです。
夢の世界から帰還して、月日は流れていった。
俺と池田はあの後から付き合い出した。
そして、帰還したからの初めての大晦日を迎えたこの日。
初めての泊りがけのデートを迎えたのだ。
「おっす、お待たせ」
池田が後ろから声をかけてきた。
俺は振り向いて池田の姿を見ると、見とれてしまった。
冬なのにスカートで上は可愛いモコモコした服を着ていて似合っていた。
「可愛い……」
「//////なっ、いきなりなに言ってんのよ、馬鹿!!」
思わず口に出してしまっていた。
「まっ、行こっか」
「ああ」
俺と池田は電車に乗り込んだ。
「ねぇ、本当に行けるのかな?」
「多分な」
俺達が向かっている場所は普通ではいけない場所なのだ。
それは少し前の日の事だった。
突然、スマホにしらない番号からの着信が入った時だった。
普段、知らない番号は出ないのだが、この日はなぜがとってしまったのだ。
「ワタシ、メリー、12月31日の電車に乗るの、ツーツーツー」
「えっ、メリーさん? ちょっ待って!!」
「今のメリーさんから?」
一緒に帰宅途中だった池田が聞いてきた。
「ああ、メリーさんだったんだけど、12月31日に電車に乗れって言って切れた……」
「電車? キサラギ駅に来いって事なのかな?」
「かもしれない、けど、大晦日にそんな所に行くなんて……」
「なら、2人で泊りがけの初詣に行くって言うのはどう?」
池田からとんでもない言葉が出た。
胸の高鳴る音が聴こえる。
正直嬉しくてたまらない。
「良いのか?」
「もう、付き合ってるんだし、初詣デートしたいじゃん」
「じゃあ行こう!!」
そんな感じで、今電車に乗っていのだ。
人もどんどん降りていき、ついに俺達だけになった。
「次は、キサラギ駅〜、キサラギ駅〜、終点です」
無事につくようだ。
「到着〜、なんか久しぶりだね」
ピリリリ
着信だ。
「はい」
「ワタシ、メリー、今、あなたの後ろにいるの」
俺は振り向いてみた。
「久しぶり〜!!」
そこにはメリーさんがふわふわ浮いていた。
「「メリーさん!!」」
「2人共……久しぶり……」
メリーさんの横にはさ〜ちゃんもいた。
「「さ〜ちゃん」」
俺達は再開を喜びあった。
「ところで、なんで俺達を呼んだの?」
俺はメリーさんに聞いてみた。
「ああ、それは……」
メリーさんが少し暗くなった。
またなにか事件がおきたのか?
「こっち……来て……」
さ〜ちゃんに案内されるまま進んでいく。
確か、この道はかんかんの神社があるはずだ。
パパパパパン
いきなりクラッカーが鳴り響いた。
「あけましておめでとう〜」
神社の前には、かんかん、花子さん、ひきこさん、シロクマ、二宮金次郎と皆が揃っていた。
「えっ? 何事?」
「実は、2人に会いたくて、サプライズ新年会を企画したのでした〜」
「お2人ともお久しぶりです。さっ、奥にどうぞ」
かんかんに誘われるまま、神社の中に入った。
そこには、豪華な料理が置かれていた。
「あっ、あの……、お久しぶり……です」
「花子さん、久しぶり〜」
「久しぶりね、元気してた?」
「がぅ」
「ひきこさんとシロクマも元気そう」
「松本くんと池田さん、お似合いですね」
そう言ってくれたのは二宮金次郎だった。
「えっと、ありがとう……」
なんか照れくさかった。
「え〜、では、久しぶりの再開を祝して……」
全員がグラスを持った。
「乾杯〜!!」
俺達は騒いだ。
まさかまた怪異の世界に来れると思ってなかったし、メリーさん達と会えるとも思ってなかった。
確かに、池田と付き合えたのは嬉しい。
でも、メリーさんやさ〜ちゃん、他の皆も大事な仲間なんだから。
「ところで、老猫将軍やニャルは?」
ドリームランド組がいないのだ。
「流石にあっちまでは繋がらなかったのよ……」
メリーさんは残念そうに言った。
「……でも、いつか……会える……」
さ〜ちゃんは会えると言ってくれた。
そうだな。
会えないと思った、皆に会えたんだから、きっと会える。
「さて、今日はあんた達の付き合った話で盛り上がるわよ〜」
「え〜!!」
俺と池田は質問攻めにあった。
だが、怪異達との時間はあっと言う間に過ぎていった。
「あ〜、いっぱい話しが聞けて満足したわ」
「俺は顔から火が出そうなくらい恥ずかしいよ」
「私も……」
俺達顔を真っ赤にさせていた。
「さて、名残惜しいけど、2人を返さないと」
もうそんな時間なのか……。
「今回はまだ世界が不安定だったから繋がっていたけど、この先はまた会えるか分からないの……だから、楽しかったわ」
「……また会いましょ」
池田はまた会うとだけ言ってメリーさんと握手した。
もちろん、俺も。
「さて、最後に集合写真を撮るわよ」
神社の前に皆で並んでスマホで写真を撮った。
「さて後は帰すだけか……、帰りは家まで怪異電車よ!!」
俺と池田はメリーさんが用意してくれた怪異電車に乗り込んだ。
「寝てれば家に着くから……またね」
「……また……」
「また会いましょう」
「またね」
「がぅ」
「……また……遊ぼうね……」
「いつかきっと」
皆との別れ。
でも、またいつかきっと会える。
電車は走り出す。
それと同時に俺達は眠ってしまった。
目覚めると自分のベットで寝ていた。
そして、スマホを見ると、皆で撮った写真が……。
「夢じゃなかったんだな……」
俺はすぐに池田に連絡して、俺の愛しの彼女に会いに行った。
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それでは引き続きお楽しみくださいませ。




