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【95】 片恋の風
ずっとあなたを……。
片恋の風が通り過ぎる……。
今作で、この詩集 (うたあつめ)95作品目になります。
つめたさの残る中
爽やかな日差しを浴びて
木々を揺らす風さえも
心地よく通り過ぎる
このこころのまま
あなたとここにこうして
日々を重ねてゆきたい
想うあなたとふたり
楽しく過ごす時間が
長くなればなるほど
虚しいほどに感じる
切ないほどに感じる
時間に身をまかせて
片恋のまま過ぎゆく
木立のなかふたりで
風に乗ってゆけたら
友という名のあなたに
このこころ届けたい
なれるはずもないのに
未来のふたり描いて
このこころのまま素直に
言ってしまえばどれほど
気が安まるかしれない
言葉にすることもないし
返事などあるはずもない
伝えられないもどかしさ
伝えきれないせつなさも
時間に身をまかせて
片恋の風が過ぎゆく
お読み下さりありがとうございました。




