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【24】 秋雨
結構激しい雨が降り続いているので、書いてみました。
激しく降り続く雨が
身体をすり抜け
私の心に降りそそぐ
傘もささずに彷徨う街角
ずぶ濡れの身体よりも
心の方が冷たかった
あの人の言葉ひとつに
傘も持たず飛び出したけれど
行くあてなんてどこにもない
もう誰も信じない 誰も
もう誰も愛さない 誰も
でもまた信じたい 誰かを
でもまた愛したい 誰かを
こんな時でも
まだ諦めの悪い私がいる
あの人のことはもう忘れよう
忘れよう ……忘れよう
傘もささずに彷徨う街角
不意に頭上の雨を
誰かの傘が遮った
思いもかけぬ迎えに
もう一度 信じてみようと
もう一度 愛してみようと
諦めの悪い私が
そこにいた




