24/501
【23】 廃屋満タン
シャレです。
心が空っぽになるって
こういうことを言うんだ
胸の奥にぽっかりと
大きな穴があいていて
そこから少しずつ
本当に気がつかないくらい
ほんの少しずつ
愛が零れだしていた
理由も解らず
ただ空しさだけが込み上げてきて
溜め息ばかりついている
気づいた時には
もう空っぽになっていた
まるで廃屋のよう
寂しくて 淋しくて
ただ涙ばかり溢れてくるのは
もう元に戻らないって知っているから
でもいつかまた
心が満タンになる日が訪れるだろうか
また穴があくかもしれない
少しずつ零れだして
涙が溢れるかもしれない
でもいつかまた
この廃屋にも
愛が満タンになる日が訪れるだろうか
また傷つくかもしれない
臆病な自分がいる
でも愛を諦めきれない
「廃屋満タンお願いします!」
やっぱ、ガソリンスタンドは、セルフよりフルサービス派です。




