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なんで俺が、メイド科に!?  作者: LOVE坂 ひむな
第一章 学園の巻
24/42

災い、災いそして災い

 老婆への詰問(インタヴュー)が続く。


「なぜ第一学院に火を?」


「第一学院だけでなく他の建物にも襲撃は加えてあるのさ。騎士団の動きを封じるのが目的さね。一度襲撃しておけば好機と見た革命勢力や反主流派貴族あたりが勝手に引き継いでくれる。覇権争いの邪魔をされないようこのときだけは闇の組織で結託して動くようになってんだね」


 市民にとってはあまりにも迷惑な話である。それから老婆にわかる範囲のデータを貰い、学院に戻ってきた。


「我々は騎士団駐留を許さない!」「学院は学生のものだ!」「革命!」


 革命的青年団が元気そうにしているのを無視して適当な部屋に行く。ちなみに王立学院は王のものである。


「勢力図を見る限りうさぎ錬金工業が圧倒的だな」


 まあ闇の覇権はどうでもよい。問題は革命勢力の革命行動とか反主流派貴族の嫌がらせとかだ。と、思っていたが。


 地面が大きく揺れた。


 今代の大地の精霊は気まぐれを起こさない方で、王都ドラフロアで地震など久しく起きていない。ネットでニュースを見たユリヤお嬢様が素っ頓狂な声を上げる。


「マキム広場で噴火が起こった!? 噴火って火山の噴火!? ですの!?」


 窓から広場の方を見ると、台になっている広場がさらに盛り上がっている。というか今も盛り上がりつつあり、その頂点からはもうもうと煙が上がり溶岩が流れ出ている。


「避難指示——! 避難指示——!」


 警報が鳴る。噴火からの避難を指示するものだろう。


「旧市街の中心から世界樹級と思われる魔木が出芽!! 急速に生長!!」


 違った。魔木か。大変だな。ちなみに俺たちは避難しなくていいのかというと学院自体が避難場所の一つになっているのだ。しかし魔木は殴れば解決するが噴火の方はどうしようもないな。せいぜい観光地になって復興に役立つのを期待するしかない。


「おやどこ行くんだいミコト」


「魔木倒して来ようかなと」


「やめておいた方がいい。多分災害系はこれで打ち止めではない」


「リーコはどう思う?」


「まだ何かがあるだろうな」


「なぜ? もし大規模な術を使えるのが何人もいたのならユルクロニが力で抑えることはできなかったんじゃないか」


「逆で、強力な術者が噴火と木の二人だけなら結託してユルクロニらクゥ教を討つこともできたはずだ。もっといて複雑だから均衡が保たれていたと考えられる」


「なるほど」


 そうしているとユリヤお嬢様が窓の外を指した。


「——あの竜巻ではありませんの? さらなる災害というのは」


 見ると確かに竜巻が起こっていた。魔木のあたりである。今の俺ではあれと戦うことはできない。なんでも切れるナルナナナヤンがあっても、竜巻が向かってきたら逃げなければならない。


「あの旋風はテューポーン型転生者——!」


「知っているのかズィロ少年」


 あれが転生者? 若年転生者、特に異界からのものが反社会勢力に飼いならされるというのはまあよくある話ではある。どんな社会でも欠陥はあるものだが、自分が生まれ育ったのと違う社会でそうした欠陥を目の当たりにしたあたりで勧誘を受けて、なびいたりするわけだ。その後も——


「大トーフだ! 大トーフが出たぞ!」


「30ヤーリ級のゴーレムが出現!?」


「ヌペソの大群だ!」


「タイプ0小型ヘペイ一体出現! 警戒レベルを二段階上げろ!」


 首都圏で災害級の魔獣害が相次ぎ、学院の騎士団は大慌てである。これ全部反社会勢力の仕業なの? よく今まで国としての体裁保てていたよなここ。


「とりあえず手の届く範囲でできることをやっていこうか」


「その気概はよろしいと私は思いますけれど、貴族の子息が独断でよその国難に介入するのは普通よしとされない気がしますわね」


 確かにその通りだった。軽率な行動はこの国を諸外国の代理戦争の舞台に変えかねない。放っておいてもなる気はするが。隣国の全ての軍隊を相手取れる暴力がない現段階ではそのような事態はできるだけ避けたい。どうしたものかな。


***************


「ここがミズホ国か——」


「力士とは天使の一種だ」


「定命の者どもよひれ伏せ、私が神である——」

次回最終回ってマジ?

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