ミリカはヒロイン?
「はえ………」
「えっ…………」
二人は固まった。
それから暫くの間、固まっていたが、
「「えぇぇーーーー!!!」」
家の中に、二人の叫びが響いた。
キィーーーー!
「うぅ………」
近距離から聞いてしまったお婆さんは気絶してしまった。
「おば、お婆ちゃーーん!!」
「あっ!大丈夫ですか!」
二人は気絶したお婆さんに近づき左右で別れて肩を揺らした。
「うぅ…………っ!」
揺らされたお婆さんは、気持ち悪さから目を覚ました。
「あっ!目を覚ました!」
「だ、大丈夫ですか!」
目を覚ましたお婆さんを見た二人は、揺らすのを止めて、話し掛けた。
「?……………!」
意識が混濁していたお婆さんだが、少しして思い出した。
思い出したと同時に、
「アンタ達、そんなに行きたいんだねぇ」
ガシ
そう言って、二人の肩を掴んだ。
「ふぇ?」
「へっ?」
二人は、お婆さんの言葉に理解が追い付かず。
変な声を出していた。
「やる気も十分みたいだから、送り出すよ」
お婆さんは、二人の変な声を了解と無理矢理、受けとり。
送り出す準備に掛かった。
「魔力よ、ワタシの指示に従え。時空魔力に変換。二人を運べ……転送」
「ま、まっ………」
「何………」
二人は言葉を言い掛けたと同時に、転送されてしまった。
「ふぅー、久しぶりに使ったが、まだまだ、大丈夫みたいだね」
二人の居た所を見ながら、お婆さんは言った。
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「待って!」
「何これ……」
二人が言い終わると、目の前には桃色の花が咲き誇っている場所に居た。
「こ、ここって………」
「私が迷った時に見つけた…………」
呆然と呟いた二人の頭に浮かんだ言葉は、一致した。
つまり、
「「幽幻草の群生地帯だーーーー!!!」」
そう、原因たる場所に放り込まれた事に気づいたのだ。
「どどどどどうしよう!」
ミリカは恐怖していた。
幽幻草の近く、つまり、オバケがいるからだ。
「だ、大丈夫!私が居るから!」
女の子は怖がっているミリカを見て、保護欲?が刺激された。
(私だけは怖がっちゃ駄目だ!)
心の中で自分を奮い立たせあ女の子はミリカの両手を掴んで、
「私がアナタを守ってみせる!」
騎士のような宣言をした。
間近で言われたミリカは、キリッとした女の子に、頬を赤く染めた。
「あ、ありがとうございますぅ……………」
恥ずかかったミリカは、女の子から顔を反らしてお礼を言った。
「うん!安心してね!」
ミリカが恥ずかしがっている姿を見た女の子は、殊更、護ろうと思った。
「はぃ………」
優しく、力強い声で言われた言葉に、ミリカは照れながらも返事をしようとしたが。
チラッと見えた女の子の笑顔にミリカはトキメイてしまい、小さく返事をしてしまった。
「よし!そうと決まればー!」
女の子は立ち上り、幽幻草を見据えた。
その時に、ミリカから手が離れた。
「あっ………」
ミリカは離れて行く手を見て、不安と名残惜しさを感じた。
(もう少し、手を掴んでいて欲しかった)
そう思いながらも、ミリカは立ち上った。
「私も戦います!」
(私が脱出したいのに、他の人任せは駄目だ!)
ミリカの中にも恐怖では無く、勇気が灯った。
「でも………うん!一緒に頑張ろう!」
女の子は止めようとしたが。
ミリカの炎が灯る瞳を見て、認識を変えた。
「はい!」
ミリカは幽幻草を見据えながら、力強く返事をしたのだった。




