色々辛い仮面
銀〇見ながら書くのもありだよね
「よし、話すぞ?」
「えぇ、話してちょうだい」
少女の確認に、ヒーラは頷いた。
「まず、造りし者が所属している組織のことだ、が、な!
なんと!世界的な犯罪者集団が設立した組織、その名も、黒き歴史なんだ!凄いだろう!」
大声で、自慢した少女だったが、
「静かにして、メイアが起きちゃうじゃない」
低い声で、殺気を少女に向けながら注意したヒーラの怖さにより、少女は燃え盛っていた炎が鎮火した。
「は、はぃ!」
「うるさいわよ?」
「ごめんなさい」
少女はもう、ヒーラに逆らえなくなっていた。
まるで、奥さんの尻に敷かれる夫のようだ。
「許して上げる。じゃあ、話を続けなさい」
「分かりました」
クソォー!何故に逆らえないんだー!俺様は強い、はず?いや!強い!
何を弱気になっている!俺様を造りし者の言葉を思い出せ!
『ふっ、まぁまぁの出来か。しかし、能力はともかく、見た目は素晴らしい!流石、ボスの仮面に似せたことだけはあるな!』
ぐっ!造りし者は強いなんて一言も言ってなかった、だと………それも、似せた仮面なんて事実があったのを思い出しただけではないか!
「ねぇ、何で落ち込んでいるの?」
「うぅ、なんでもなぃ!」
まさか、この俺様が敵に隙を見せるとは!
「いえ、確実に貴女、泣いてるわよね?」
なっ!奴は心を読む力があるのか!
油断ならない敵だと思っていたが、ここに来て新たな力を知ることになるとはな……
「何しんみりしてるのよ」
ふっ、俺様は今、心が弱っているのか……
敵の心読みにすら驚かなくなっている時点でもう手後れなのかもな………
「今度は悲壮感が漂って来たのだけど、大丈夫?」
「大丈夫さ……」
敵に心配される、それも宿敵に心配されるなんてな………
俺様も堕ちる所まで堕ちたな………
「ねぇ、誰が誰の宿敵だって?」
「決まってるだろう、きさ……」
そう言いかけながら、ヒーラの方を向いた、
「ひっ!」
そこで見たのは、無表情でこちらを見ているヒーラだった。
「ねぇ、誰が誰の宿敵だって?」
「あっ、え、えーと……」
少女は、指と指をツンツンしながら、目をさ迷いわせていると分かる程、顔を左右に忙しなく動かしていた。
「ねぇ、誰が誰の宿敵だって?」
淡々と、少女を問い詰めるヒーラ。
ヒーラの問い詰めに、少女はさらに忙しなく顔と指を動かし始めた。
「えーと………ヒーラさんと私?」
とうとう、ヒーラをさん付けで呼び始めた。
一人称も、俺様から私に変わっていた。
その事からも、少女が相当追い詰められていた事が分かる。
「へぇー、私と貴女が、ね……因縁なんて無い筈なのだけど?」
「い、いえ、あります、よ?」
少女が、ヒーラに問い詰められてる姿はまさに、
肉食動物に追い詰められた小動物のようだ。
「それは何?」
「えっ、えーと……」
恥ずかしい記憶を消したいからなんて言えず、言い淀んでいたら、
「無いのね?」
「いえ!」
「では、あるの?」
私は、咄嗟に言った事を後悔した。
うぅ、でも、もう遅い。
どうしよう、どうしよう………
少女はどうすれば良いのか、頭が考えるが、段々と混乱してきた。
どうしよう、あぅ~、うぅ、わかない!
なんか、色々幼児退行した少女は、
「やは………」
「ある!」
「では、何?」
「私を辱しめたことだー!」
………はっ!今俺様、何を口走った?
「ほぉう、辱しめたと言うの?素直に情報を教えてくれない貴女が原因なのよ?だから、擽るしかなかった。理解できた?」
何故に奴は、笑顔なんだ!
いや、それよも、今なんて言った?
辱しめた?擽るしかなかった?何の話だ?
「貴様、今なんの話をしてる?」
プツ
「うん?」
音が聞こえたので、何となく気になり見たら、
「ひっ!」
そこにいたのは、無表情でこちらを見る奴だった。
「ねぇ、貴女が言った事でしょう?」
とーても低い声で言った奴の言葉は、
俺様の中に忘れていた事を思い出せた、
「あっ!すみません!」
そんな、俺様の様子に奴は思い出したと理解してくれたのか、
「ねぇ、メイアが起きてしまうでしょ?」
「は、はぃー」
奴にとっては、俺様が記憶を思い出した事を理解するよりも、メイアの心地好い眠りを邪魔しないのが大事らしい。




