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お嬢様は自覚します(バカンス編)

 泳ぎつかれた私とケーネは、早々に湖から上がって桟橋に置かれたパラソルの下で休憩します。ミリダが水着と一緒に買ってくれた巨大なパラソルは、強い日差しを遮って心地よい影を私たちに落としていました。



「やっぱり泳ぐのって、それなりに疲れるわね……」


「ああ、水に浸かってるだけでも体力を使うからな。それにしてもアンネの奴、どこにあんな体力が隠されてるんだか……」



 アンネはまだ、湖の上をぷかぷか浮いていました。ミリダは彼女の付き添いです。


 水面で遊ぶミリダとアンネを眺めて、しばし沈黙。先に口を開いたのは、私でした。



「ケーネ、最近どう?」


「またいきなりだな。どう、とは?」


「いやその……私が政務から離れた時、貴方が少し変わったように思ったから……どういう心境の変化があったのかしら、と思ったのよ」


「……」



 私の言葉に押し黙るケーネ。以前から気になっていたこととはいえ、何に気なしに投げた話題だったので彼の反応に驚きます。もしかしたら、私には言いたくないことなのかもしれません。


 いくら主と秘書の関係とはいえ、お互いにプライベートを完全に共有しているわけではありません。そこに一抹の寂しさを感じながらも、話題を変えようと口を開こうとした瞬間、隣から声が飛んできました。



「……そうだな……上手くは言えないが、『このままじゃダメだな』って思ったんだ」


「前のケーネでも、十分優秀な秘書さんだったように思うけれど……」


「そうじゃなくて。確かに自分でもそれなりには仕事ができるほうだと思うし、結果もちゃんと残してる。エレナの秘書をさせたら俺以上に仕事を回せる奴なんてそうそう居ないだろうって自信もある」


「なら、何が『ダメ』だと感じたの……?」



 確かにケーネの言う通り、彼は十分な仕事量をこなしてきてくれました。私の過労についてこられる数少ない人物でもあります。


 前のままでも十分、頑張っていたと思うのです。

 

 だからこそ、次にケーネが放った言葉を理解するのに時間がかかりました。



「エレナとかアンネ、ミリダを見てるとな、自分だけ何もできてないような気になるんだ。エレナは俺と同い年で大陸外にまでその名を轟かせる名君だし、アンネは才気あふれる大商会の会頭だ。ミリダも最近、諜報部の方をアルカルトと仕切ってるんだろう? 国の重要な組織を任されるだけの才覚があるってことだ。

 それだけ皆が頑張ってるのに、俺だけが今のままでいいのかって思ったんだ。何かしたい、俺にも何か出来るんじゃないかって」


「それが、ケーネの変わった理由……?」



 もしそれが理由だと言うのなら、あまりに買いかぶりすぎというものです。私が政務をこなせるのは、ケーネを始めとする周りの人たちが居てこそなのですから。


 でも、他ならぬケーネにそういう風に見られていることに心が跳ねるのを止められない。彼の思う、気高い私であろうと自然と背筋が伸びてしまう。



「だから俺は、もっと頑張らなきゃいけないんだ。エレナの秘書としてその隣に立つには、相応の男にならなきゃダメだろうってそう思うんだ……?

 エレナ、どうかしたのか?」


「な、何もないわ! そう、ちょっと嬉しいことがあっただけだから……」



 ケーネが私の隣に立ちたいと、そう願ってくれる。自分を変えてまで、私の隣を望んでくれるという事実に、全身が歓喜で打ちのめされてしまう。


 この感情に、あえて名前を付けるのなら。


 きっと、『恋』と呼ぶにふさわしいのでしょうね。



あの、さすがにちょっと酷いと思ったことがあったのでご報告させていただきます。


一昨日、昨日、そして今日にかけて、およそ20件以上の誤字報告を頂いておりました。現在そのすべてを修正し、再投稿させていただいたのですが、その誤字があまりに酷いのです……


いや本当に、『こんなの書いてる途中に気付くだろ!』ってレベルの誤字が山のように存在しておりました。読んでくださる読者の皆様は、さぞ不快な思いをなさっていたのだろうな……と申し訳なさで押しつぶされそうになっておりました。


ここまで読み進めてくださった読者様ならお気づきでしょうが、このポンコツ筆者、相当に誤字が多い生き物です。誤字と共に生き、誤字と共に死ぬのを定められたかの如く誤字を吐き出します。そして、多分これからも誤字を量産すると思います。平に謝罪いたします。


そんな時は『あー、またこのポンコツ誤字を生み出してやがる』と優しく誤字報告していただけると幸いです。出来る限りすぐに修正いたしますので、なにとぞお力を貸してください。


それでは皆様、これからもよろしくお願いいたします。良い夏休みを!

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