080奇跡の産物
主人公のジェスです。
私がナクトの記憶がない意識体だと言う話なのでしょうか?
身体も特殊な状態のようです。
今回は、それが明らかになるお話。
帝国科学研究所の宇宙船ドックに移動して、駆逐艦ハヴォックの前にいる。
全長100mで主砲レーザー砲4門
パルスレーザー機銃8基
大型電磁魚雷発射管8門
の高速先行型の駆逐艦である。
「第2帝国軍と合流する前に、お兄様の遺産を回収しに行きます」
今後の予定を話すセシル。
「木星のアレなのじゃ?」
先読みするケリテファ。
「宇宙船に乗るんですか?」
何も知らないラクア。
「セシル様に従います。」
セシル様愛のアルテア。
ものすごいパーティーになったなぁとしみじみ思う。
「木星のアレってなんですか?」
「あれは、あれじゃ!」
「ロンギヌスと言われる指向性の拡散電磁砲です」
ケリテファは相変わらずだが、セシルが教えてくれる。
「当時共存を望んでいたお兄様が、倒さず連邦軍を無力化出来ないかと製作なさったのですが、連邦軍に渡ってしまうと帝国軍も壊滅してしまうため、厳重なセキュリティーで守られていて、お兄様以外は近ずく事すら出来ません」
セシルが思いつめた顔して説明する。
「ん? お兄さんの意識は研究所施設にあるので、私で可能なのか?」
「ジェスさんはお兄様ですよ。お兄様の意識は研究所施設にありますが、分化したお兄様の意識が貴方に入っています」
「分化?」
「そうです、奇跡の産物が既にお兄様がいなくなった時に起きていたのです。
帝国は【メトロノームシンドローム】と言う精神的な病気に侵されていました。
死なない環境下に精神がいると繰り返される時間に飲まれ、生きる意志力を失います。
対応法は既にわかっており、分化すれば回復します。
分化とはデーター上の意識体が生命体に記憶が無いまま意識を移し、死ぬ事を忘れた意識体が死ぬ事を思い出す事で病気が治ります。
移した生命体が死ねば、元のデーターに治った状態の意識が戻ります。
初めて発病したのはお兄様でした。当時は分化の治療法はなかったために、最後の戦いと言われる連邦軍の掃討作戦の際もお兄様は自殺するつもりで、要塞にいらっしゃったのです。
しかし、ジェスさんがアクセスして連邦軍と帝国軍の共存の可能性を見つけた瞬間に、貴方に偶然にも分化してしまったのです。
アクセスした際に、ジェスさんは機械生命体で意識が全くなく命令を実行しているだけでしたが、お兄様がジェスさんを乗っ取ってデーターを移した際に、ジェスさんは一度仮死状態になったのですが、瞬時に回復して意識を持ち始めたのです。
それが、理解できた瞬間に驚愕したお兄様がフリーズ(思考が停止)してしまい、今回の様な事になりました。
ジェスさんの場合は、人間の全く同じ状態の機械生命体と言う状態だったため、仮死状態になった際にデーターに意識が移り、なおかつ仮死状態を戻しても意識を失わず1つの意識が2つに初めて本当に分化した奇跡の存在なのです。
ジェスさんはお兄様の意識体でもあり、研究所施設内のお兄様も意識を保っている状態になっています」
「と言うことは、私はお兄様?」
「感情の起伏などは、お兄様に類似していますが既に2つに分かれたので別人と言えます。
けれど、意識体の生体認証はないお兄様と同一になります」
ケリテファとラクアが頭から湯気を出している。
アルテアは流石セシル様と言う顔で尊敬の眼差し。
私も理解しきれていない。
意識体を魂に置き換えると話が早い気がする。
まとめて簡単に言ってみる。
「今まで、魂を作ることは出来なかったが、魂が同じ大きさで2個になって増えたってことかな?」
「それならわかるのじゃ!」
「わかった!」
「そうなります」
ケリテファとラクアとセシルが同時に答える。
理解したところで駆逐艦にみんなで乗り込む。
新しく駆逐艦が登場!
次回は、過去の人々が色んな秘密を持って登場します。




