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078ナクト・レイスタ

セシル様大好きのアルテアです。


研究施設で全身スキャンされたら全然違う部屋にいきなり飛ばされて、セシル様のお兄さんが出てきて訳がわからない説明を長時間聴かされてます。


話が長い!!


今回はそんなお話。

 研究施設から飛ばされてしまった。


 何もない空間。


 ただ虚空ではなく、全て真っ白である。


 ゆっくり空中から床に着地するが、床も白いため360度真っ白である。


 目の前に、私より少し身長が高い白髪で、赤い瞳の白衣を着た男が現れる。


「突然の招待、すまなかった」


「ここはどこですか?」


「ここは、先程までいた研究所施設の内部だよ」


「広さが凄いのですが?」


「データーリソースは、実験用で膨大に余ってるからね。ここに、もう1つの世界を作ることすらできる」


 椅子が出現し男が腰掛ける。


「仮想空間という事ですか?」


「限りなく正解だが、君は仮想の人物ではない。

 先程入った装置は、転送装置などの空間を渡るものではない。

 私が死んでから開発した100%スキャニングして物質を分解してデーター化する装置で、逆も可能。

 すぐさま君を元の世界に戻すことも出来る。

 私が生きている時に開発できていれば、私も復活出来るのだがね」


 男は薄く笑う。


「紹介が遅れてしまった。

 私は、ナクト・レイスタと言う。

 君の名前は知っている。

 ジェス・クロード君」


「他の人は?」


 心配して聞いてみる。


「安心してくれ、ゲストルームで同じ様に説明を聞いているよ」


「私をここまで連れてきてくれて感謝する」


「どう言う事ですか?」


「君が帝国要塞で、私を恒星に転送したのを覚えているかい?」


「はい、貴方の存在を確認して転送しました」


「その確認の接続で私は君にハッキングをかけて、君を支配するために、君の脳に埋め込まれたチップにデーターを移していたのだが、君の奇跡のような存在を知りフリーズ(思考が停止)してしまった。

 データーは移したが、君の意識を支配する事なく転送されてしまった。

 なんとか転送先を施設まで指定したが、転送後に恒星で溶けて意識を回復したのは、君のインプラント(脳の記憶チップ)の中だった訳さ。

 タイムスリップは、全くの想定外だったがね」


「奇跡の存在?」


「そう、君は人間だが、正確には人間ではない。


 帝国人は、脳の情報を機械にデーターとして記憶している。


 連邦人は、脳の情報を生身の脳にデーターとして記憶している。


 君は、どちらでもない。

 人間の脳と全く差がない構造で作られたナノマシン製の脳に、生身と同じ様にデーターとして記憶している。

 どちらとも言えるし、どちらでもない存在。

 君の体は、人間と全く同じなのだが、100%ナノマシンで擬態されて出来ている」


「何故それで奇跡の存在になっている?」


「ハッキングするまでは、君には意識が無かったのだよ。ハッキングで奇跡が生まれたのだよ」


 確かにあの瞬間まで、感情があった気がしない。


「今の君の感情は、実は私の感情でもある。

 説明は、しないと言うか出来ない。

 そのうち、理解してもらえるはずだ」


 ナクトが考える仕草をする。


「私の願いを聞いてくれるか?」


「内容によります」


「セシルが普通に生きて、普通に死んでいく人生を歩ませたい」


「その願いなら協力しましょう」


「助かるよ。

 未来の私。

 コヒネタに長い間ありがとうと伝えてくれ」


 突然、スキャニングルームに戻された。

 目の前には、眼鏡をかけた堀の深い顔の黒髪の男が立っていた。

ナクトが登場!


今後は、話が急展開する予感!


次回、記憶の復帰!

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