066ジゴエイフの願い
魔王のジゴエイフです。
はっきり言って強い奴と闘いたいだけで、魔王はやりたくない。
だが、私よりも強いと思われる奴が4人も現れた!
感無量である!!
いざ勝負!!
今回のお話は、そんなお話。
魔王城に、4人でお泊まりになった。
魔王のジゴエイフが、その間に花畑がある場所を調査している。
4人とも客間の様な部屋に通されて、くつろいでいる。
悪魔の様な尻尾が生えている可愛いメイドが、入り口のドア付近で待機している。
セシルが前魔王の事が気になって、メイドに聞く。
「ケリテファは、今何処にいるの?」
「100年ほど前に、ジゴエイフ様に負けてから見たものはいません」
「そう……」
遠い目をセシルがする。
招待状の件もあるので、過去に何かあったようだ。
コンコン。
ノックが聞こえ、ジゴエイフが部屋に入ってくる。
「皆さん、いま部下に調査させてますので、いましばらくお待ちください。明日の朝には結果が出ますので」
ジゴエイフが、頭を下げる。
少しして、意を決した様にジゴエイフが話してくる。
「折り入ってお願いがあるのですが、自分より強い対象に会えずに、自分が世界で1番強いと思っていました。
ところが、4人も自分より強い方々の存在を知り、自分の考えが間違っていたと同時に夢が叶いそうです。
私の夢は、自分より強い者と闘うこと!
どなたか胸を貸して頂けないでしょうか?」
「「「ヤダ!」」」 「いいですよ」
セシルとラクアと私が即答で断ったが、アルテアがやる気だ。
「ジェスさん、機能テストで少し戦ってきます」
アルテアがワクワクした笑みを見せる。
「右手のレールガン装備は、使用禁止でおねがします。魔王が死にます。
パワードスーツの使用可能な機能データを渡しておきます」
アルテアのパワードスーツにアクセスして、アルテアの体内ナノマシンに使用方法をインストールしておく。
「まだ自分より強い者と闘える喜び、夢の様です。アルテア様、ありがとうございます」
ジゴエイフに連れられて、アルテアが部屋から出て行った。
「ジェスさん! 闘技場にちょっと行ってくる」
ラクアが言う。
「ジェスさん、ケリテファに関して調べてくる」
セシルが言う。
「一旦解散しましょう。結果が出るのが明日だそうなので、明日の朝に此処に集合でお願いします。」
「わかったわ。アルテアには私が伝えとく」
みんなが、部屋から出て行く。
ジゴエイフとアルテアの闘いの余波か、振動と爆音が遠くから聞こえてくる。
部屋には、メイドと私だけになる。
ガチャリ!
メイドが部屋の鍵を閉めた。
「私は、サキュバスのヘルマンと申します。
魔王が貴方と会ってから、大きな悩みが解決なされたのか大変お優しい方になられてしまい、部下一同、大変感謝しております。
それで、お礼もありますし、強い者と交わ……」
服を脱ぎ始……
「ゲート」
一回だけ使用出来る小さな転送装置を、空中から再構築して使用する。
出来たゲートへ逃げるように入り込み、城外へ転移して逃げた。
危ないところだった。免疫がないのか全裸を見てしまって顔が赤いのを感じる。
何故か、恐怖に襲われて逃げ出したジェスだった。
城の外は、荒野が地平線まで続いて……いない?
一箇所だけタワーのような物が空まで伸びていた。
軌道エレベーター?
かなりの距離があるので、リンク可能になったステルス衛星から座標を割り出し転移した。
女性には、弱いジェスである。
彼のそっち系の知識はゼロだと思って欲しい。
逃げ出した場所に、新たな建造物が!
次回、軌道エレベーターのお話。




