004過去の回想
帝国皇帝のナクト・レイスタです。
妹を助けるために行動しているだけなのだが、多くの事に巻き込まれる。
妹以外は全て敵なのか?
今回は、その記録です。
宇宙暦321年
大きな施設の中に直径10mほどの球体が浮かんでいる。
球体から数百本のコードが天井や壁に伸びて刺さっている。
表面に幾何学的な模様があり細かく点滅している。
長い白い髪をなびかせて20歳ほどの赤い目の女性が、目の前にある球体に話しかける。
「お呼びになったので急いで駆けつけました。お兄様」
「セシル、細かい衝突はあったが、とうとう全面戦争になってしまった」
「共存を望んだお兄様が何故?」
悲し顔をしてセシルが言う。
「先ほど、連邦の議会で脳を機械化した人間は、人間では無く物であり、人権は存在しない法律が可決された。
このままでは機械化した者は奴隷の様な、いや、家畜以下の立場になってしまう。
可決と同時に、意識があると言うのに連邦にいる脳を機械化した50億人以上が、脳だけ機械化しているだけで体はそのままの人々も、襲撃され強奪され犯され殺されたが、この法律で無罪だ」
しばらく沈黙の時間が流れる。
「私が帝国の第1帝国軍を率いて、連邦軍を打倒する。セシルは第2軍を率いて、帝国領土の防衛を頼みたい」
「わかりました。その任務お受けいたします。帝国皇帝ナクト・レイタス様」
セシルと言われた女性が去っていく。
静寂が周りを包む。
帝国と連邦における戦争の原点のエピソードです。
次回は、ジェスの物語に戻り、獣王の国へ




