003過去の回想
謎の少女のセシルです。
今回は、私の目が覚めるお話です。
宇宙暦 147年
「ここは、何処かしら?」
いつもと違う病室で、13歳ほどの白髪で赤目の可愛い女の子のセシルが目を覚ます。
「体調が良いわ」
周囲を見渡すと、窓がなくベットと机と椅子しかないシンプルな病室であった。
『おはよう。セシル』
「おはようございます。お兄様。姿が見えませんが何処ですか?」
室内に男の声が響くが、姿はない。
『実は……』
脳を機械化する際に男の肉体がなくなってしまった為に、今は肉体が無い存在である事。
元の生身に戻ろうとしても、肉体はどんなものでも良いわけではなく、元の自分DNA情報に類似して適合するもののみであった事。
自分適合するDNAが見つからず、未だに肉体が復活する目処が立たない事。
セシルの場合は、既に実験でわかった事を踏まえて脳を機械化した為に、肉体が存在するままで脳の機械化ができ、今までの脳の障害がなくなり病気が治った事を話した。
「せっかく病気が治ったのに、お兄様とお会いできないのですね」
悲しそうにセシルが、言うと部屋のドアが開く。
『部屋を出てごらん』
セシルが数年ぶりにベットから降りて、ぎこちなく歩く。
『寝てるあいだに電気パルスを当てて、歩ける程には筋力を回復しておいたよ』
頑張って歩くセシルに優しく男が答える。
「歩くのが、こんなの大変だったなんて。
ここは、宇宙ではないのでしょうか?
重力が高い気がします」
宇宙では、人工的に重力を作っている居住スペースがあるが、エネルギーの消費を抑えて0.3G程である。
セシルが今感じている重力は1.0G程。
ドアを超えると、背後の施設が、地下に潜り始める。
セシルの目の前には、空に輝く太陽。
一面の花畑が広がっていた。
次回は、ジェスのお話に戻って、定番のダンジョン!のお話。




