042トクヤとメチヤ
東ロギスのヨシマエ・クルス公爵である。
外見が美しくなって、あまりの美しさに気絶しそうだ。
まるで世界が違う!
すれ違う女性の熱い視線!
これもジェス様のおかげ!
この崇拝の念を代々受け継いで行こうと考える所存です。
今回は、新たな崇拝者が生まれる話。
ヨシマエ・クルス公爵の狂乱を見て、ヨシマエが強制転移されたと同時にトクヤが叫ぶ!
「私の願いは、妻を生き返らせてくれ」
トクヤは、語り始めた。
特級冒険者になる前の2級時代に、メチア・ルッカと言う女性の性格と容姿に一目惚れした。
そのまま結婚したが、一緒の冒険中にクリスタルドラゴンのブレスをメチアが浴びてしまう。
その場は、問題なく戻ってこれたが時間経過とともにメチアの体が結晶化していき、最後には身体全てが結晶化してしまう。
メチアと約束した特級になる事を糧に生きてきた。
特級になり公爵の爵位まで取得したが、メチアがいない世の中など要らない。滅んでしまえと思いようになってきた。
語り終えたトクヤは、暗く落ち込んでいた。
ウラシルが質問する。
『結晶化したメチアは、今どこにある?』
「我が城の寝室で寝かしたまま眠りについている」
『その願い、叶えたら代償を払えるか?』
「叶うのであれば、なんでもしよう」
トクヤの目の前に、2回だけ使用可能な杖型の転送装置を大気中のナノマシンからの作り出し出現させる。
「この杖は?」
『2回使える転移魔法の魔道具である。結晶化したメチアを此処へ運んでくれば、その願い叶えよう』
トクヤが杖を持った瞬間
「なんだ? 使い方が頭に流れてくる! 素晴らしいぞ! ゲート」
トクヤの目の前にゲートが開きトクヤが中に入りゲートが閉じる。
再びゲートが開き、結晶化したメチアを抱いたトクヤが出てきた。
杖のナノマシンを大気に戻す。
「杖が消えた!? 連れてきたぞ。もし本当ならば一生忠誠を誓う」
大気中のナノマシンを媒介にしてきてメチアを調べると、メチアの体内ナノマシンにクリスタルドラゴンの結晶化のプログラムが混入しているだけの話であった。
プログラムを修正した瞬間、メチアが生身に戻っていく。
弱っているのでナノマシン含量の増加と治療医ナノマシンで治していく。
「………う、うううぅ」
トクヤが涙を流して固まっていた。
メチアが目を覚ます。
「トクヤ、私はどうなったの? 結晶化した体が治っている。何があったの? トクヤ歳とった??」
「今は、何も言わなくてよい。君を抱きしめさせてくれ」
「良いわよ。トクヤ」
『願いは、叶えた。謁見の間でジェス・クロードが来るまで待つが良い』
トクヤとメチアを強制転移させる。
『次の願いは、誰だ?』
また崇拝者が一人増えていく。
そして伝説へ。
次回は、新たな崇拝者のお話。




