041全知全能
ロギス王国の神官である、ゲルト・マールです。
曖昧な神託しか知らなかった私ですが、初めて神託をはっきり受けて神の船を見ました!
これから起きることに胸が踊ります!
今回は、そんなお話です。
戦艦の展望室に招待客が全員そろった。
そろった瞬間にゲートが閉じていく。
展望室は、入り口を閉じると裏側もディスプレイになっている為、入り口が閉じている今は360度方向が薄明るい白色に包まれ、空白の何もない空間に立っている錯覚を覚える。
王様、神官、4人の公爵が、呆然としたまま立ち尽くす。
「ここは何処だ?」
王様が問いただす。
『ここは、王城の上空の船の中。船の名はウラシル。今、外の景色を見せよう』
機械的な音声が響くと同時に、360度ディスプレイに船外を映し出す。
「うおおおぉ」
「なんだと!」
「私は、空に浮かんでいるのか?」
「下が見えるが、見えない床があるのか?」
「城が!」
戦艦から発光弾を1分おきに発射する。
「明るい! 昼間の様だ!」
「な!」
「何が起きているかわからん」
「綺麗………」
王城周辺だけが昼間の様に明るくなる。
「本当に、王城の真上にいる様だな。
空から見る王都など初めての経験だ」
国王が感動して感嘆する。
『私は、マスターキー保持者のジェス・クロードの支配下であるウラシルの思考回路である。
お前達が言う神に近い存在であり、お前達から見れば全知全能である。
ジェス・クロードからの伝言と依頼を伝える。
絶対に叶わないと思っている願いを叶えよう。
代償はジェス・クロードへの絶対の忠誠である。
願いを叶えて欲しいものは誰だ?
順番に叶えよう』
戦艦ウラシルの思考回路が、電子的な感情がない声で問いただす。
展望室が静寂に包まれる。
意を決したように、ヨシマエが静寂を破る。
「貴方が本当に神であるならば、私をイケメンでモテモテにしてくれ!
生まれてから容姿が悪く、誰にも相手にされず金だけを信じて金を手に入れたが、近寄る人は金が欲しいだけであって、私を愛してくれる人などいなかった。
偽善的に金がなくても付き合ってくれる人もいるが、信じられない。
容姿がもっと良ければと何度も思い、鏡の前では常に絶望を抱えている。
常に地獄の様な生活だ。
私を助けられるならば! 貴方に絶対の忠誠を誓おう」
ヨシマエが叫ぶ。
『その願い叶えよう。鏡を目の前に作り出す。自分の容姿の変化をよく見ると良い。ただ、どうしても今までの力の数倍の筋力になってしまうが良いか?』
ヨシマエの目の前に大気中の高濃度のナノマシンにより、全身鏡を構成する。
「か、鏡が現れた! 構いません筋力に関しては、逆に嬉しい事なのでは?
私をイケメンでモテモテの外見にしてください」
大気中のナノマシン媒体にして、ヨシマエの体内ナノマシンアクセスし体内ナノマシン含有量を増加させ、肉体強化しながら、顔を元のヨシマエの特徴は残しながらイケメンに整形していく。
「な!! 顔が!! 私の顔が!! 美しくなっていく!!!」
身長も180cmで細マッチョに骨格から再構築して、DNA情報を書き換えて現状を記録し、年月が経っても元の姿に戻らぬように子孫にも現状が継続するように調整して、細胞の寿命を司るDNAの短くなったテロメアを20歳時点迄修正する。
「身長が!! 肌が!! 若返っていく!! か、神よ!! 心が洗われていくようだ……」
今迄あったコンプレックスが全て氷解して、衝撃が強すぎて、せっかくイケメンになったが、涎を垂らしてお漏らしをし始めた。
『ヨシマエよ、願いは叶えた。年齢は20歳迄、若返らせた。最後に私の支配者のジェス・クロードが行くまで謁見の間で待つのだ』
股間を濡らしながら涎を垂らして、虚ろな目で土下座したヨシマエを強制転移させた。
『次の願いは、誰だ?』
早速、1人の公爵が陥落。
残り3人の公爵の願いを聞いて服従させられるのか?
次回は、科学力で何でも解決するお話。




