019フロネの依頼
主人公のジェスです。
戦闘に明け暮れていた日々から突然の未来。
かなり困っていますが、多くの謎があるので調べていこう思います。
今回は零さんのその後と、地球で初めて出会ったフロネの物語。
零封亭で、ラクアと一緒に昼御飯を食べている。
「ジェスさん。もらった報酬がとっくに身請け金を超えてるんです」
「身請けして大丈夫だよ。奴隷じゃなくて、冒険者パーティーとして一緒に動いてくれるなら何も問題ないです」
「ほんとですか! ありがとうジェス!」
走り込んで抱きつかれたが、支える筋肉がないので、倒れこむ。
胸の中に顔が埋まるが跳ね返す力もなく。
呼吸が出来ない。
「うう!うう!プハ!息が!」
「あぁ!」
胸を顔で擦るように抜け出したので、ラクアが変な声を出す。
周りのお客さんの目が冷ややかである。
零さんが厨房の奥で、じっと見つめている。
今日の零さんは、20歳ぐらいの外見をしていた。
あれから、何も言ってこないので治療は順調なのだろうか?
気になるが、自分から言ってくるだろうと待つことにした。
昼御飯を食べた後に、奴隷商会へお金を持って契約のためラクアは向かっていった。
私は部屋でリハビリで歩行訓練を実施した。
コン、コン
ノックが聞こえた。
「ジェスさんいますか?」
「いますよ」
ドアが開くと、12歳ぐらいの女の子がいる。
可愛い!! だが零さんの面影がある。
「零さん?」
「そうだよぉ〜」
何故か子供になってる。
「実は王都や他国の街などに、行きたいんですが一緒に行きませんか?」
「理由は、聞いていいですか?」
「宇宙に行きたいの!」
「へ? 詳しく詳細を教えてくれますか?」
零さんが長年彷徨って、世界の情報を集めていた時に、3カ所ほど地下に宇宙船かシャトルが有る可能性があるらしい。
「私も知りたい事があるので、かまいませんよ。零封亭は、どうするんですか?」
「ルークの町は結構な長い間いたので、任せられる人がいるから大丈夫だよ。4日後から行く予定だけど大丈夫かい?」
「4日後なのは?」
「施設で身体の調整が終わるの4日後なんだよね」
最後の疑問を口にする。
「なんで今日は、子供なんですか?」
「男性は、小さな女の子に弱いと言う知識が……」
あっているけど、勘違いしてる気がする。
その後、冒険者ギルドの掲示板のある場所へ移動した。
5級に昇級したので4級までの依頼が出来るので、4級の依頼を見る。駆除や討伐などではなく、護衛など信用が必要な仕事が増えている。
「お!フロネからの依頼がある!」
まだ、父親の病気が治らず治癒魔法師の募集依頼になっている。
受付でキャサルが昼寝しているので……コッソリ近づいて大声で話しかける。
「キャサルさん! これお願いします!」
突然声をかけた為にキャサルの体が、ビク!っとなった後に、突然立ち上がる!
「な、なんだジェスさんか! 驚かさないでください!」
「この依頼を受けたいんだけど」
「え? あ、フロネ様の依頼?」
「まぁ、過去に縁があったので解決しようかと」
「ジェスさんフロネ様と知り合いだったの?依頼の受理は良いけど、どの程度の知り合いなの?」
「屋敷の場所を知らない程度ですよ」
「町で1番大きいお屋敷だからすぐわかりますよ。その程度ですか安心しました」
何んで安心なのかわからないが、キャサルの機嫌が良くなった。
場所を聞いてお屋敷へ向かう。門番もいない状態で、門が開いていた。勝手に入って良いか悩むが勝手に入る。
建物の入り口の前に、リリクがいた。
「リリクさん! 依頼で来たんですがフロネ様いらっしゃいます?」
「ジェス様じゃないですか! そう言えば、治癒魔法を使われてましたね! 早速、こちらです。」
案内されてフロネがいる部屋へ向かうが遠い……
どんだけ大きい屋敷なんだろう?
部屋に着くと、フロネと豪華なベットに寝かされているフロネの父親がいる。
フロネが意識がない父親を、ベットの横の椅子に座って見つめていた。
私に気がついて驚いた顔をしたが、何かを思い出したようで納得して話してくる。
「ジェス様!お父様に治癒魔法をお願いしたいのですが?」
「良く状況がわからないのですが? 説明お願い出来ますか?」
1ヶ月前に、街の覇権争いで、敵対している貴族に毒を盛られてしまった。
解毒薬が手に入ったが、盗賊に襲われ私に助けられた後に、無事に解毒出来たが目を覚まさないと言う話。
早速、左手を父親の口に当てて調べる。かなりレベル高い人で、体内のナノマシンの量が5%を超えている。
体内にあるナノマシンが変調していて、それが原因である事がわかったが、これの修正は、施設じゃないと難しいが、大気中のナノマシンと体内のナノマシンを入れ替えてしまえば良いだけと気がついて、調整せずに壊れたナノマシンを破棄しながら再構築の手段を取る。
「ここから見なかった事にしてくれれば、5分ほどで治せますがどうします?」
「ほ、本当ですか! やってください。ジェス様を信じます。」
「じゃあ、始めます。ハイパーヒーリング!」
それらしく叫んで、壊れたナノマシンを破棄しながら大気中から新しいナノマシンを注入して再構築を開始した。
壊れたナノマシンを破棄する際に、他のエネルギーに変換して消滅していくので、スパークが激しく、まるで白銀の太陽が左手にあるように眩しくなる。
5分と予測していたが3分で終わってしまう。
完了と同時に、フロネの父親が眼が覚める。
「ここは? フロネ? 私はどうなったのだ?」
「お、お父様!」
フロネが泣きついて親子で抱き合ってる。
感動の再会に水もさすまいと、近くにいたリリクに依頼遂行のサインをもらって退却する。
「ジェス様、助かりました! フロネ様お父様には、お世話になっていたので大変助かりました。治癒魔法というよりも神の奇跡を見た気がします」
感謝されるが、魔法じゃないからなぁ。
晩御飯には戻らないとラクアが戻るので、急いで屋敷を出る。
フロネの父親が復活。
次回は、町を離れるための準備のお話。
次回へ続く。




