「謝罪」
大変長らくお待たせいたしました。
ダンジョン農家、再開させていただきます。
ただ、
このまま再会すると皆様「はぁ?」状態になるかと思いますので
この話、この場をお借りし「物語の概略」と「登場人物」についておさらいと、ご説明をさせていただきたく思います。
作者都合でこのようなお話にお付き合いさせてしまい、大変心苦しいのですがしばらくお付き合いいただけると幸いです。
【4章、これまでのお話。】
全ては豊穣の女神の逃亡から始まった。
豊穣の女神には女神を支え下級神にも劣らない活躍を見せていた大天使が2柱いた。
1柱は女神の逃亡と同時に地上へと長期休暇を取得した。
もう1柱は女神の立場を守るため遮二無二働く。
しかし、暴走気味に活動した彼は地上に落とされる。
落とされた堕天使は人間として生を受ける。その青年の名はイエフ。
逆境から全てを覆してきた奇跡の王族。
彼は人になっても今だ、女神の復権を忘れていなかった。
青年イエフが動き出す。
物語も動き出す。
一方、もう1柱の大天使は地上の女と結婚し、2人の間に子を設けた。子の名をアユムといいう。本作品の主人公である。
そして現在、少年アユムはダンジョンマスターの謀略に乗り、遥か北方のダンジョン都市に農業指導に来ていた。
そこで、運命の2人、少年アユムと青年イエフはニアミスをする。
勘違いから見逃された少年アユム。
青年イエフが少年アユムに向けていたのは明らかな殺意だった。
その衝撃の出会いの直後、少年アユムは別の派閥の神々によって昏睡状態を維持させられる封印術を施されてしまう。
封印を解くためには、アユムの精神体に施された4カ所の術式を解放する必要があった。
名乗りを上げたのは以下の4グループ。
○少年アユムの勘違いを正したい師匠たち
・少年アユムの可能性を信じ見守りたい女たち
・少年アユムを守りたいモンスターたち
・少年アユムを救いたい、元仲間たち
果たして少年アユムは目を覚ますのか?
そしてアユムはダンジョンマスターが画策しているようにもう一段先の強さを身につけ、生き残ることができるのか?
・・・・・・ということで次話から続けます!!!
ぐう鱈「さらに前提条件をご確認したい方は以下をお読みください」
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【1章】
少年アユムは生まれた村から「兄と慕う少年」イットと「意地悪な姉のような存在」リムに引き摺られ村を出る。そして近年発展著しい都市、コムエンドで冒険者を始める。
その都市は引退した冒険者がその伝手を生かし職人をする。
この様な世にも珍しいシステムが存在する都市で少年アユムは冒険者兼職人の弟子を始めた。
弟子を始めること自体特に珍しくないことだが、少年アユムには公然の秘密があった。それは・・・・・・、冒険者でありながら『農家さんに戻る』という夢を持っていたのだった。
ある日少年アユムは「ダンジョン作物」というダンジョン内で急成長するという、不思議で、でもおいしくない作物に出会います。運命の出会いだった。
冒険者でありながら、目標であった農家さんにもなり得る不思議な作物に少年アユムはどっぷりとのめり込んでしまいます。
「冒険者」「職人の弟子」「農家さん」
3足のわらじを履くアユムを「兄と慕う少年」イットは目を輝かせ応援した。
ですが、イットを思うリムは快く思いません。
姉のような存在として我慢を「幼い頃より」強いられ続けてきたリムは、その性格もあり最悪の場所で不満を爆発させてしまいます。
「初心者から中級者・上級者」を目指すものたちの関門、六階層に下るその場で事件は起こった。
強力なモンスターの接近に気づいたリムが『少年アユムは囮』として『後ろから魔法攻撃を与え』そのまま置き去りしてしまった。
アユムは迫り来る強大なモンスターに死を覚悟した。
だが、結局その強大なモンスタ(アームさん)にアユムは救われた。
そしてアームさんの住む階層、十五階層でモンスターたちとの奇妙な同居生活、後に師匠たちも混ざって混乱した生活が始まります。
その後神剣を使ったり、他の神派閥の天使()と戦ったりなど波瀾万丈ありながらも十五階層の愉快な生活は続いていたのだった。
しかし……。
なぜ、ダンジョン作物の声が聞こえるのか。
なぜ、モンスターの声が聞こえるのか。
少年アユムは謎を抱えながらも、大食らいでサボり魔の駄猫アームさん、土を肥えさせるチャラ男系真面目虫ワームさん、大企業株式会社オーク社長、エンペラーオークの権兵衛さんとダンジョン農家さんとして日々を過ごしていたのだった。
【2章】
ダンジョン作物と向き合う日々の少年アユム。
そんな中現れたのは人間と名乗るタヌキ(害獣)タヌキチ。
タヌキチはいつの間にか馴染んでいた。
そして目的を忘れたタヌキチと、少年アユムはコムエンド市夏の一大イベントである『格闘大会』に出場する。
その裏でコムエンドから居場所をなくしたイットたちが、『勇者』として見いだされていた。
イットたちは来る大災害、超級モンスター出現に対応すべく修行に励むのだった。
そしてイットたちには神の使いたる悪魔の姿もあり、コムエンドを取り巻く環境はにわかにキナ臭くなっていた。
そんな中大会は順調に進み、エルフの擬体を用いてコムエンド潜伏調査を進めるイットたちの前で少年アユムとタヌキチの決勝戦が行われた。そしてタヌキチは試合中に超級モンスターの片割れとして生まれた事を自覚し、逃亡してしまう。そして逃亡先で片割れと出会い、片割れの策に飲まれてしまう。
突然ダンジョン内に発生した過去最大規模の超級モンスターに、成す術無く乗っ取られるダンジョン。
ダンジョンの機能を乗っ取られ、大災害=超級モンスター=タヌキチはコムエンドへ向け無限にモンスターを生み出す。世界に復讐を誓うタヌキチと冒険者の戦争が始まった。
戦争序盤、勇者となったイットが全てをかけた一撃を放った。
しかし、それすらも大災害=超級モンスター=タヌキチには届かない。
大災害=超級モンスター=タヌキチの討伐は、偶然ダンジョン内に居合わせた少年アユムに託されるのだった。
戦争中盤は
超級モンスターでありながら自我を持ち、地球へ逃亡、しかし運命の因果からは逃れられないと悟った超級モンスター、タヌキチ。数百年の及ぶタヌキチの策が、世界が大災害=超級モンスター=タヌキチに課した不遇への恨みが、少年アユムを追い詰める。
しかし、戦争後半。圧倒的な神々の政治力はタヌキチの策を根底から覆した。
少年アユムと決着を前に、タヌキチは全てを覆され消えていく。
少年アユムは複雑な思いを胸に、徐々に成長していくのだった。
【3章】
男は特別な存在ではなかった。
起業して勝負をしていた。だがそれでも特殊な存在でもなかった。
そんな男がひょんな事から、神々の娯楽イベント「ゆるキャラ選手権」に招かれてしまう。
男は知らない。
彼は特別な存在であった。
そして男は敢えて見なかったことにしていた。
男を含め、自分の周りも特殊な存在たちであったことを。
男は出生が特別である。
地球世界を調整するため、地球の神が地上に派遣した分体が地上で愛した女との間にできた子供。
いわゆる半神である。
しかし、半神とはいえ地上に肉の身を持つ存在、死は免れない運命であった。
「男に数年後まで生き残る運命はない」
そのことを知った地球の神である父神は絶望した。
男の存在は奇跡だった。生かしたい……。神にとって短い時間であったが父神は強く思うようになった。
父神は有力者であった。
故にコネは強大であり、合法的に男を生き延びさせることが可能だった。
男を生き残させる方法、それは「地球においての魔術」を身につけさせることだった。
父神はコネを頼り。神々のイベント「ゆるキャラ選手権」に男をねじ込み。
そして可能性の女神が提示した最も可能性がある場所、少年のアユムが住むダンジョンを提示したのだった。
男は特別な存在だった。
特別な存在とは嫉妬を生み、嫉妬はトラブルに発生する。
男を妬んだのは3人。
・ダンジョンで死ぬほど働いていたマーマン。
・男に可能性を授けた光の神を信奉し、秘そかに全てを捧げる覚悟を決めていた侍従神。
・そして、策謀の裏に男には全くの興味を抱いていなかった別世界の創造神を本体にもつ、地球に派遣されていた別世界の創造神の分体。
3人は各々嫉妬した。
ある者は、救われない自分と比べ。
ある者は、崇拝する光の神の視界にすら入ることのかなわぬ自分と比べ。
ある者は、地上の秩序へ特例と干渉できる父神たちの覚悟と、本体が自分に向ける愛情と比べ。
男は可能性をマーマンに潰され続けた。
だが、光は訪れる。
男の特殊な環境、その筆頭である恋人の存在。それが男を救わんとしていた。
当然の様に男の恋人を排除に動く3人。
モンスターを操り。
人を操り。
恋人を排除しようとする。
しかし、恋人はマーマンの葛藤によって見逃され、男の手によって救われる。
結果、男は無事日本に帰り、そして命を狙う者どもを返り討ちしたのだった。




