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なろう大学附属病院   作者: 菜須よつ葉
お気に入り様の看護実習 ~看護学生編~
11/48

入院患者様より入院記をいただきました。 ~香月様からのプレゼント作品~

第2部分特別室 [Y様(ママ)]

こちらのお話の患者様視点の物語。


香月よう子様よりプレゼントしていただいた作品です。

なろう大学附属病院 


特別室 [香月よう子様]


「香月様、あれから体調はどうですか?」


精神疾患が持病の私。

今回はあまりに酷い不眠の為、ここ「なろう大学附属病院」の特別室に入院して、早三日目。


朝九時になると、「☆☆大学看護学部看護学科」の四年生・菜須よつ葉さんが、毎日見回りにきてくれる。


「昨夜は良く眠れましたか?」


決まっていつもそう声かけをしてくれる。

そのよつ葉さんの目も赤い。

聞けば、実習中は帰宅後、実習記録をまとめるため、深夜遅くまで家で頑張っているらしい。


「あなたは、昨夜はちゃんと眠れたの?」

「え、ええと。午前二時には寝たから大丈夫です」

そう言って、にっこりと笑顔を返してくれる。

その笑顔は、まさしく「白衣の天使の卵ちゃん」にふさわしく、寝不足で躰もきついだろうに、それを感じさせることなく、明るく清々しい。


「私には子供がいないけど、もし、いればあなたくらいの歳の子供がいたはずよ」

言ってもしかたのない繰り言をまた言ってしまった……。

「あなたのような「娘」が本当に欲しかったわ……」

しみじみと呟く。


その独り言に、

「まず、香月様は、躰を治しましょう。少しでも眠れるように」

と、優しい声をかけてくれる。


「一つ、お願いがあるの」

私は、よつ葉さんの大きな黒い瞳を見つめて言った。


「何でしょう?」

「私が無事退院したら、お茶を奢らせてくれないかしら?」

「え? いいんですか?」

「あくまで、看護師「菜須よつ葉」さんとしてではなく、普通の女子大生のよつ葉さんとお喋りしてみたいわ」

それは、私の今のささやかな希望だった。


「その為にも、今はゆっくり休んでください。いつか、母娘のように、楽しくお茶しましょう」

にっこりとよつ葉さんは微笑んだ。


「最優先は香月様の身体ですからね。ゆっくりマイペースで進みましょうね。香月様」

「ええ。わかったわ。でも、約束よ」

「はい、確かに。……また、様子をみに伺いますね。何かあったら否、無くてもナースコール(メッセージ)してくださいね」

その魔法の言葉のおかげかどうか、私は、次第に数日ぶりの深い眠りへと落ちていった。


(ようやくお薬で眠れているので、邪魔をしたらいけません)


そぉーーっと病室を後にする。看護学生よつ葉さんだった。



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