35)しろいぐんぱん
【グンゼ】
「──でさぁ、ホントやんなっちゃうよ……ねぇ、ちゃんと聞いてる?」
「そーだね(……そんなに足ぶらぶらさせてたら見えちゃうよ)……えっ!? うん! 聞いてるよ!」
「……ふーん…………ねぇ、見たい?」
「えっ!?……………………う、うん」
【覗虜陰裙翻】
晒白の
柔ら布地に
檸檬色
薄し実浮かぶ
また蘇糊の
淡い香りに
疼き立ち
息も弾めば
日射拡げ
羽化せる蝴翅に
夭精身炒る
沁酩漓の芯蜜も
酵洶熟れば
矢盾堪らず
忍耐折失
糸露引薫袢
青侶始睦嬉愛戯
仕返しに
袋履衣布剥かれ
照れ笑い
ハグしキスする
和気も藹々
♡
さらしろの
やわらぬのじに
れもんいろ
うすしみうかぶ
またそこの
あわいかおりに
うずきたち
いきもはずめば
ひざひろげ
うかせるこしに
よせみいる
しめりのしみも
こくなれば
やたてたまらず
おしたおし
しろいぐんぱん
おろしむきあげ
しかえしに
ぶりいふむかれ
てれわらい
はぐしきすする
わきもあいあい
♡
唆楽嗤朗の
邪咲主の眦に
劣悶意狼
初好思未熟果福
瞞嘆燥興の
甘猥花澱に
渦悸発ち
隠癸も恥茱芽張
秘座披露下
茹瓜迫る胯示に
芳腥蜜出る
祠召裡の滲漿も
肯媾なれば
邪勃て魂乱縋
捺唇耽浤し
執弄淫口懋犯
小漏失迎来騰激
指嘉悦舌に
噴力射沸蒸滑醴
転連環裸位
槃倶舐咥吸擦る
若生盛相浴逝
♡
「……ベタベタになっちゃったね」
「えっとぉ……」
「ねぇ、シャワーしよ」
「うん!」
【湿臚怡組烝潘】
ゆあそびのあらいあいまたゆだちては
あびせあうゆにのぼせゆあたり
〔虜 リョ〕とりこ、生け捕り。生け捕りにする→心を捕えられる、夢中になって抜け出せない。
〔裙 クン〕裳裾もすそ、スカート。
〔蘇 ソ〕薬味に使う香草、紫蘇しそ。染料にする植物、蘇芳すおう。一度死んだものが生き返る、よみがえる。奈良平安時代の(チーズの様な)加工乳製品。
〔糊 コ〕(米でつくった)ノリ、接着剤。
〔蝴 コ〕チョウ、蝶々(「胡蝶」)。
〔夭 ヨウ〕若い、瑞々しい。若死。
〔漓 リ〕薄い、水が薄くおおっている様子。(水が)流れる、したたる、しみこむ。
〔酵 コウ〕麹こうじ。酵母、酵素。醸かもす(→雰囲気などを作り出す)。
〔袢 ハン〕肌着。無色の衣。
〔侶 リョ〕つれあい、とも、一緒に連れ立つ仲間。
〔唆 サ〕唆そそのかす。ある行動(特に、よくない行動)をするように、すすめたり、おだてたりする。
〔嗤 シ〕わらう、あざ笑う。
〔眦 ジ〕めじり、まなじり(眥、目尻)。
〔瞞 マン〕(事実をおおい隠して)だます、あざむく。くらい、はっきり見えない。はじる、恥入る。
〔癸 キ〕みずのと。陰の水。
〔茱 シュ〕グミ(茱萸 シュユ)。
〔腥 セイ〕なまぐさい、生臭い肉。
〔祠 シ〕ほこら。神仏を祀まつる小規模の殿舎。
〔滲 シン〕しみる、にじむ。
〔漿 ミ〕どろりとした液状のもの。米を煮た汁、おもゆ、ごんず、はやず。
〔肯 コウ〕肯う、肯んずる。ききいれる、よしとする、承知する。骨付き肉→物事の急所
〔縋 ズイ〕しっかりつかまる、しがみつく。頼りにする。
〔耽 タン〕ふける。夢中になる、度を過ごして楽しむ。
〔浤 オウ〕激しい波音。水が激しくぶつかり合う様子。
〔懋 ム〕さかん、盛大。つとめはげむ、勤勉。勢いがある。草木が生い茂る。
〔騰 トウ〕馬が踊り上がるようす。あがる、のぼる。高い所にはねあがる。わき上がる。
〔醴 レイ〕あまざけ(甘酒)。
〔槃 ハン〕たのしむ。たらい。めぐる、たちもとおる(立ち徘徊る)。
〔倶 グ〕つれだつ。ともに行う。
〔臚 ロ〕つらなる、つらねる、ならべる。つたえる。肌、皮膚。
〔怡 イ〕よろこぶ、たのしむ。やわらぐ。
〔烝 む-す〕蒸す、蒸れる、蒸し暑い。蒸ふかす。もろもろ、数が多い。さかん。
〔潘 ハン〕しろみず、米の研ぎ汁。うずまく、うずまく水。




