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第四十七話・解約できない通販会社

 表題の会社は実在していますが、こういう場で実名公開すると名誉棄損になるらしい。なので詳細をぼかして書きます。


 ネット環境さえあれば、ボタンをクリックするだけでお買い物ができます。対面販売よりネット通販の方が安かったり気軽に購入できる時代です。しかし、儲ければなんでもよいという悪質な通販会社もある。私の子供がそういうのに見事にひっかかりましたので、今回はその話。

 ネットでよくある動画広告の中でどうしても欲しいものがあった。値段は子供のお小遣いで買える程度のもの。保健衛生にかかわる製品です。

「オコヅカイから出すから、買ってもいいでしょう」 とせがむ。

 成分表示も効果をうたう根拠もあやしい。この商品を使えばこんなにマルマルになります! というイメージ画像だけが目立つもの。もう一度書きます。繰り返し動画広告に出て視聴した子供はその商品が大人気だと思っている。期間限定の入手困難だと思っている。何度も広告に上がるのは、そこのホームページをクリックしたせいでしょうが、子供は経験が浅いのでそこまで思慮が及ばない。もう欲しいの一点張り。

 ↓ ↓ ↓

 使用後の美しいイメージ画像が目立つ広告

 ↑ ↑ ↑

 かつ、聞いたことのない会社、しかも連絡先不明。ネットでしか販売していない。売れています! の連呼。

 絶対あやしい、ちゃんとしたドラッグストアでお母さんが見立てて買ってあげるといっても、子供は絶賛反抗期中で言うことをきかない。

 母親のいうことよりも、使用後の美しいモデル画像に魅入られている。これさえ使えば画像のようになれると思っている。

 まあ、一回ぐらいならということで了承しました。

 一カ月使用して思ってよりも良くないという感想で、やっぱりと思ってたら、なんと着払いで同じものが届いた。しかも高額。折よく私も本人も在宅していまして、頼んだ覚えはないというので支払い拒否しました。

 あちらも黙ってよこしてきたわけではなく、子供宛てのメールに例の「商品の第二回目の発送完了」 のお知らせがあった。普段使わないメールアドレスだったので、わからなかった。

 改めて当該のページを閲覧すると小さい文字で最低六回は購入を義務付けられているという文面があった。最初の試供品提供のページでは、私も閲覧したが、絶対にそういうのはなかった。そうでないと、購入を許可しない。

 つまり親子して、そういう商法のところに関わってしまったわけです。

 勝手に最低半年購入の契約をしたことになっている。あわてて解約しようと思ったら、メールなどではダメで直通の電話でないといけないらしい。

「お母さん、しておいて」

 ……んも~、この子は……


 効果もないのに、半年もこんな高額なものは購入できないというわけで、ネット上に記載されている一つしかない解約用電話をする。ところが、ずっと話し中で通じない。通じても、ただいま電話が大変込み合っておりますという女性の声の録音が流れるだけ。

 商品の口コミを検索してみたら、案の定「つながらない」「解約できない」「効果ない」 の悪い評価のオンパレード。つながった人は「最低六回の購入が義務付けられており、六回購入したら解約ができます」 と説得されるらしい。

 私は一番注目したのは、衛生用品なのに、六回も正規の金額での購入をしろと義務付けるところ。

 ということは、販売会社も効果に自信がなく、ただ売ることだけに集中しているというコトの表れです。おそらく短期で巨額のお金を出して広告を出し、その後は短期で販売終了をもくろんでいる。末永く世の中の人々に喜んで使っていただこうとする気概はない。

 若い人にはそのあたりはなかなか理解できません。イメージ広告動画でキレイになれるというだけで医学的根拠がなくても購入してしまう。しかも激安で。それ以降は正規の値段で購入せよとはどこにも書いてない。

 再度書きます。私は動画広告も見ましたが絶対に書いてなかった。これはずるい。反抗期中でもまだ私に言ってきただけマシで、「解約の概念」 がない若い人は何とか工面して払ってしまうかもしれないです。販売会社も、法律に疎い若年対象なのでそれを狙っている。

 子供向きの無料ゲームに自動的にあがってくる広告に関心をもってを見ていると、ダイエット関係では成分表記も何もなく、使用前使用後の効果の画像の誇張だけ、時には無課金でギャンブルもどきができると歌うものがある。どうみても成人向けのかわいい女の子の育成ゲームまで出てくる。

 大変にひどい状況です。ゲーム広告動画分野は倫理観がなく野放し状態でしょう。儲かればよい風潮の表れですが、これでは国は精神的に崩壊してしまいます。すでに危険な状況です。現に我が子が買ってと言ってきたときの「これを買わないと綺麗になれない」 と思い込んで「絶対に買う」 と言っていました。まだ親の私と同居で小遣い制度をとっているので言ってくるだけましです。相談相手がいない子供や若い人はどうするでしょう。


 私は消費者センターにも報告しました。センター職員は例の会社名を告げるとこの手の相談は非常に多いですという。どうも法的には問題がないらしく、いたちごっこらしい。困ったものです。

 最初の購入は激安でお試しと書いてあるところでも、メーカーの連絡先もきちんと書いてある所なら大丈夫。ネット限定品を歌うところは医薬部外品であっても薬事法違反でなくとも、派手な効果を綺麗な動画でアップされると医療の知識のない子供は判断できない。

 しかも、この通販会社に関して「解約の電話がつながらなくてお困りの人へ」 という別口でのホームページもある。しかし購入者側にたって、書いているようだが、最後まで読むと会社を援護するものとわかる。

 つまり、正規の値段で六カ月きちんと購入したら解約できますので安心してくださいと書いている。効果は書かない。使い続ければ必ず良くなると書くと誇大広告になるのをあちらもわかっている。

 そこの「会社名」「契約解除」「解約」「電話がつながらない」 と検索してたどり着いた被害者を見越して、消費者センターや各種相談機関の紹介もなく、払いましょうと書くのはグルです。匿名で誰が書いたかわからないページは信用すべきではありません。くれぐれも気をつけてください。

 私はこの通販会社に日にちや時間を変えて時には勤務時間の合間に二十数回電話をかけました。でも全部ただいま大変込み合っておりますとアナウンスが流れるだけ。頭にきています。

 着払い品を返品したことで、あちらが何をいってくるか逆に興味を持っています。電話はフリーダイヤルではないし、絶対につながらないのでそのままです。向こうからの反応は現時点ではありませんが、契約違反だと内容証明などが来たら応戦します。きたらきたでこうなりました、とここにイラクサを書きますのでまた読んでください。

 子供にはちゃんと名前の通ったところか、対面で責任をもって販売しているところで買いなさいと言いました。ドラッグストアでは、普通に買ってもレシートに連絡先と売ってくれた人の名前が明記されている。これは、売った後にも責任を持ってくれるということです。子供は、普段は何をいっても言い返してくるけど、この件に関しては素直にうなずいてくれました。それでは終わります。



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