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貴女に永遠の愛を 《 改訂版 》  作者: aki
第一章  異世界、再び!
8/20

 電気が消えて数分後、八重は明らかに何かがおかしいことに気付いた。


「何かおかしい…絶対に変だ」


 自慢ではないが、八重の視力は生まれてこの方2.0を下回ったことがない。


 突然電気が消えたことで視界が全くのゼロになったのは、目が闇に慣れていなかったからだとしても、普通時間の経過とともに夜目がきいてくるはずだが、数分経っても何ひとつ見えない深淵の闇が目の前に広がっていた。


「いったい何なのよ……って、あ、アレ…アレぇぇ?」


 突然感じる既視感(デジャヴ)


 昔々のその昔、これと同じような状況を体験したことがあるような錯覚を覚える。


「でも、いや…まさかね……あんな奇天烈なことが二度も起こるわけないでしょーが。十代のピチピチじょしこーせーならまだしも、私もうおばさんだよー。異世界トリップの主人公張るには年食いすぎてるって」


 誰もいない暗闇の中でプチパニックに陥りながら、一人で喋りまくる。


「いやいやいやいやいや、あり得ないったらあり得ない~~~」


 立ちつくさずに足を動かして逃げだせばいいのだが、口を動かすことに夢中でそこまで頭が回らない。


「冗談は良子さん! 三十八で勇者とか、魔王の後継者とか、救世主とか本気であり得ないから」


 ずいぶん昔に流行った言葉を口にしながら、八重は慌てふためく。


 そうしているうちに、何かに引っ張られるような感覚が全身を包んだ。


「ぎゃー、完璧にデジャブゥゥゥゥゥ。どこかで誰かが召喚とかしてるの? やーめーてー、自分と無関係の世界なんて二度と救いたくありませーーーーん。異世界人(たにん)に頼るなあぁぁぁっ」


 身体をよじって抵抗してみたが、引き寄せる感覚は離れずむしろ強くなるばかりだ。


『…の印だ。見つけた……』


 不意に頭の中に男の声が響く。


「だ、だれっ?」


 暗闇の中で首を動かして第三者を探すが、人の気配はない。


 しかし確実に、自分自身が何かに絡め取られようとしていることはわかった。


「いーーやーーーーーだーーーーーーーーーーーー」


 と、拒絶の言葉を叫んだ八重の腰に誰かの腕が絡みつき、そのままグイッと光の中に引きずりだされたのだった。




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