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【Web版】成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~  作者: m-kawa
第七部

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第418話 反撃開始

 さっそくニルを追って空を行くと、どうやら東方面へ向かっているらしかった。街とは反対方向なので、さっきの船より先に出発していたやつだろう。


 しばらくすると、西方向に飛ばしたTYPEシリーズも船を一隻発見していた。映像が送られてきたけどさっきの船と同じタイプの見た目だし、漁が禁止されている期間中に航海している船となれば間違いないだろう。


「しかし相変わらず気配がわからんなぁ」


 よくできた魔道具である。効果範囲はそれほど広くないらしいが、船全体をカバーできるのであれば十分だろう。

 西に飛ばした鳥TYPEは、監視用の一体を除いて東方向にかじを切るよう指示を出す。というところでニルの気配が消えた。


「見つけたかな」


 これはこれで逆に分かりやすい。

 気配が消えたあたりへとスピードを上げて近づいていくと、遠くに大型船が見えてきた。その手前に例の小型船が見えるが、どうやら合流直前で追いついたようだ。


「……んん?」


 しかし何か様子がおかしい。

 船から攻撃魔法が飛んできているが、どうやらニルを狙っているようだ。普通に魔物に襲われたと思って応戦しているように見える。

 海の上で四つ足の獣タイプの魔物に襲われるというのも違和感しかないが。


「うーん、思ったより厄介だな」


 目で見ればわかるが、魔法が発動する気配まで遮断しているようなのだ。魔法発動の気配というのは言ってみれば魔力の動きだが、それも感じられないとなるときつそうではある。

 小型船だけでなく大型船からも魔法が降り注いでおり、ニルも発動が読めないようで慌てて避ける様子が見える。


「久々に魔力攪乱フィールドでも使うか」


 相手から気づかれないように高度を上げて船に近づくと、頭上から二つの船の周辺にだけ魔力攪乱フィールドを張る。ピタリと船からの魔法が来なくなったのを好機と見たニルが、小型船へと乗り込むと瞬く間に船を制圧した。

 騒がしくなる大型船だが、そんなことは気にかけずに船内へと進んでいくニル。


『わふわふっ!』


 しばらくするとニルから念話が届いたが、どうやら無事に攫われた孤児を発見したらしい。今回は全員船に乗ったままで、誰も落としてはいないようだ。


『よかった。そのままその船の守りは頼んだ』


『わふー!』


 莉緒にも孤児発見の念話を送ると、安堵の応答が返ってきた。孤児院長も一安心だろう。


 あとはあの大型船をどうするかだなぁ。

 見える範囲にはあの一隻だけだが……。とりあえず放った鳥TYPEはここらに集合だな。そういえば他のTYPEシリーズに大型船を監視させてたはずだが……、お、いたいた。


 大船団を監視させていたTYPEシリーズによると、そう遠くない位置で待機しているようだ。もう敵認定したし、遠慮する必要はないな。沈めてしまうよりは全部戦利品としてフェアデヘルデ王国にでも売り払ってやろうか。


 そうと決まればさっそく行動だ。大型船の数は全部で十二。気配を魔道具で隠しているから何人乗ってるかわからないが、TYPEシリーズを何体か送り込めば十分だろう。

 ダンジョンマスター権限で、最下層をうろついている魔物たちに集合をかける。一体ずつ空間魔法で呼び出すのは面倒なので自分で一か所に集まってもらう。


 TYPEシリーズたちが集まっている間に西の方向で発見した小型船もなんとかせねば。とりあえずニルが制圧した小型船へと降り立つと、ニルに意識を刈り取られた船員をロープで縛ってから攫われた孤児がいる部屋へと向かう。

 扉が開けっ放しになっている部屋には五人の人物がいた。小さいのが二人いるが、ニルにしがみついているので孤児院のアルとレムだろう。


「あ、シュウお兄ちゃんだ!」


「シュウ兄!」


「無事だったか。怪我はないか?」


「うん!」


「はい!」


「ニルもよくやった」


「わふぅん」


 部屋に入って二人を軽く撫でた後、ニルをもふってやる。


「はは……、おれたち、助かったんだな……」


「そうみたいね」


「よかったぁ……」


 そんな俺たちを見て、部屋の反対側にいた大人三人が大きく安堵の息をついていた。男二人に女が一人だ。


「この船はすでに制圧済みです。ちなみに船を操縦できる人はいますか?」


 問いかけに顔を見合わせる三人だったが、男が一人手を挙げた。


「舵取りならできますが……」


「よかった。このままこの船で街まで戻ってもらえますか。俺たちはまだやることがあるので」


「わ、わかりました」


「船には気配遮断の魔道具が積んであるので、海の魔物に見つかることもないと思います」


「それは……すごいですね……、でもこの船ってどうやって進むんです?」


 そういえば推進用の魔道具があるとは知らないのか。さっきの小型船で聞き出した話をすると男も納得したのか、これで街に帰れると喜んでいた。


「ニルはもう一隻いる小型船に向かってくれるかな」


「わふっ!」


 ニルにも任務を与えると了解とばかりに一声吠えて立ち上がる。

 街人を攫ってきた小型船も全部で三隻だと聞いたので、これで最後のはずだ。聞き出した本人が認識していない船があれば別だろうが、さすがにそれはないと思う。

 魔物が船を襲撃すれば人質を人質として使えないだろうし、ニルに任せておくと楽な面もある。


 さて、あとはあの大船団をなんとかするだけだな。

 まずは目の前にいる大型船にとりかかるとしようか。

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