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第19話 天空の民の謎に迫る

「エリアル、天空の民と言う存在を知っているか?」


 ついにこの質問が来た。


「ゲイルは人間じゃなかった。

 宇宙から来た生物だったらしい」


 飛行船ゲット後、物語はいよいよゲイルの足跡を追う流れになっていく。


「どうやらゲイルの奴は『原種細胞』とか言うものの核を集めているらしい」


 ウィンド達はゲイルに追い付く事はできなかった。

 しかし、ゲイルに従って原種細胞の発掘を行っていた、ホープ社の調査団を発見する事はできた。

 ゲイルは原種細胞を持ち帰る約束で、発掘団を指揮していた。

 しかし、彼は原種核を取り込む事に成功すると、用済みとなった調査団に襲いかかった。

 調査団は全滅したかに見えたが、たった一人、原種核よりも、地質調査に集中していた調査員が生き残った。

 彼によって、ウィンド達はついにゲイルの正体、天空の民について知る事になる。


 原種細胞とは太古の時代に宇宙からやって来たエイリアンだ。

 複数に分裂して、地中深くに生息していた。

 原種細胞はその星の情報を解析し、成長する。

 そして、全ての情報の解析を終えると、再び宇宙へ飛び出すためのエネルギーを星から吸い上げる。

 そのために必要なエネルギーは膨大で、彼らが去った後、星は必ず死滅する。


 原種細胞はその星のエネルギーを吸い上げるために、最も効率のいい姿に進化する。

 人間に近い姿に進化した原種細胞。

 それが天空の民だ。


 過去にも天空の民が現れた事があるが、当時の始まりの民は、力を合わせて撃破する事ができた。

 この時代に再び現れた天空の民がゲイルなのだ。


「ええ、知っています」


 ゲームではこの後、


「あのゲイルが天空の民なのですね。恐れていた事が起こってしまった」


 とショックを受ける感じの流れに続く。

 しかし、エリアルはすでにあたしから、ゲイルが天空の民である情報を得ている。

 なので、


(やっぱりぴよりの言った通りのクソ野郎ね)


 と心の中で悪態をついた。

 もっと上品なシーンだったのにー。


「まずは港湾都市マーリタスを目指す」


 ジェラルドの提案だった。


 これもゲームと同じ展開。

 マーリタスは温暖な海流が近くにある、海洋貿易の中心都市。

 エルドーラの工業化以前は、世界で一番にぎわっていた場所だ。


 そこで飛行船のパーツを手に入れ、改造するのが目的だ。

 その改造によって、スカイルーク号は、突風の吹く山岳地域も航行できるよになり、世界中を飛び回れるようになる。


「今ある資金でどこまで改造できるかは分からんがな」


 これもゲーム通り。

 改造には莫大な資金がかかり、現在の手持ちでは足りなくなる。


(じゃあこれからは金策に励まなきゃいけない訳?)


 エリアルが尋ねて来るが、


(ううん。マーリタスに着くまでに何とかなるはずだよ)


 あたしはそう答えた。

 ゲームの物語通りに事が運べば、ね。


 さて、パンライとエルドーラは地続きだが、マーリタスは北にある別の大陸にある。

 あたし達は大陸沿いを飛行船で北上した。

 しかし、その途中でドスンという大きな音と共に、飛行船は大きく高度を落としてしまう。


「何があったの?!」


 客室から操舵室に集合したあたし達。


「上を見てみろ。これはマズい事になったぜ」


 窓から飛行船の屋根を見上げてみると、


 そこにいたのはタコのような頭に、コウモリのような翼の生えた、無数の触手の生えたモンスターだった。

 触手が船体に絡みついている。

 二つの大きな目玉がこちらをぎょろっとにらんでる。


「空の脅威、スパモンだ!」


 飛行船を襲う、空飛ぶモンスター、それがスパモンだ。


「あんな奴に取り付かれていたら、高度を維持できん」


「それに船体がひしゃげ始めてるぜ」


「大変! 早くやっつけないと!」


 みんなも驚愕していて、船内は大騒ぎ。


(ぴより、これも予定通りなの?)


(うん)


 もちろん、そう。


(空の脅威、スパモン。

 それを撃破した時に手に入るのが、「スパモンの足」。

 換金アイテム兼乱数調整アイテムだよ)


(乱数調整……、さっき言ってた奴ね)


 そう、エグい見た目のモンスター出現のトラブルイベント発生だけど、あたしにとっては、お待ちかね。

 飛行船の改造資金と、ヘニャニャンの乱数調整アイテムの一挙獲得のチャンス、一石二鳥モンスターの登場なのだ。

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