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第379話 クライマックスでした

「あああ!?なんじゃあこりゃあ!」


 ……優○?あんまし似てないね。


『誰や、それ……そんな事よりマスター、マズいんちゃうか、これ』


 ……ああ、確かにマズいな。原因が何であれ、このままだとアイシスが死ぬ。


『あーあー……人間の身体に無理やり詰め込むから』


「エロース、テメぇ……何をしやがったぁ!」


『僕は何もしてないよ。やったのはヘラ、君自身だよ。というか、君も知ってた筈でしょうに』


「ああ!?」


『勇者の力に七大罪の魔王の力。それら全てを詰め込まれて既にボロボロだった人間の身体を依代に神まで宿った。いくら神器の力で修復しようが耐えきれるわけがないじゃん』


「あ……」


 つまりは自滅かよ。自滅の果てにヘラが死ぬ……のは気持ちのいいものじゃないが問題ない。しかし、それに巻き込まれてアイシスが死ぬのは……嫌だ。


『それも単なる死やないで。アイシスの魂そのものにも相当な負担がかかっとった。このままやと魂も消えてなくなるで。そうなると蘇生はおろか転生すらできへん。完全なる消滅や』


 それは絶対にダメだ。でも、アレは魔法じゃどうにもならない……よな。


『ならへんな。どうにかデキるとすれば、や』


 ……だよな。


『あ~あ~ダッサいなぁ。もう諦めて帰って来たら?その身体が滅びてもヘラは平気だろうけど。目的の達成は絶望的でしょ。かと言ってそのまま戦ってもねぇ』


「くそ!くそくそくそ!脆弱な人間がぁ!このまま……あ?」


『ありゃま。なんで敵に塩?』


「……ありがとうございます、ベルナデッタ殿下」


「う、うん……ほんとにいいの?」


 ベルナデッタ殿下の力なら肉体の修復は可能、か。取り敢えず崩れたアイシスの腕は元に戻った。


 魂の方は――


『不可能やな。今はヘラが邪魔でアイシスの魂に干渉出来てへん。今なおアイシスの魂は消滅の危険にさらされとる。もう時間が無いで』


 だけどヘラをアイシスの身体から追い出す手段が、無い。どうする……


『現段階で執れる手は交渉くらいしかないな。でも交渉ちゅうても……』


 こちらに出せる手札が無い……でもやるしかねえか。


「おい、ヘラ」


「ああ!?様をつけろや人間如きがぁ!それよりどういうつもりだ、ああ!?」


「やかましい。黙って話を聞け。このままだとお前に勝ち目は無い。ただアイシスが犠牲になるだけだ」


『……アイシス?ああ~アイシスね、なるほどなるほど。そういう事ね』


 激昂してるように見えて敵である自分を癒した意図がわからず、様子見をしてるな。


「……このままだとアイシスが犠牲になるだけ。お前はアイシスに恨みがあるわけじゃないだろ。それにお前が管理する世界の住人、護るべき対象だろう。アイシスに身体を返して、帰れ」


「……フン。人間がどうなろうと知ったこっちゃないのよ、あたしは。それで交渉してるつもり?」


「腕が崩れた時苦しんでたよな、お前が。アイシスでは無く、お前が。神様だからって痛みや苦しみ……苦痛を感じないわけじゃなさそうだ。苦痛は感じたくないだろう?それとも苦痛を喜びに変える変態か?」


「交渉が下手ね、人間。交渉相手を挑発してどうするのよ。あんた、アイシスを死なせたくないんでしょ。だったらあんたがサッサと殺されりゃいいのよ、あたしにね。そしたらアイシスに身体を返してあげるわよ」


「……アイシスとは出会ったばかりだ。命をかけて救いたいと思える程の情は無い。このまま死なせるのは哀れだと思うから交渉してるだけだ。イザとなれば自分の命の方が大事に決まってる」


「なら何故、そこの娘にあたしを癒させたのかしら……てか、なんで天使が護ってんのよ。エロース……いえ、フレイヤの眷族ね?」


 ……困惑してたが冷静になって思考が巡ってる。周りを観察する余裕すら出来てる、か。


 どうする……下手に会話を続けて世界の要に気付かれるとマズい。


「そのフレイヤを救けに行った人間も危ないわよ。一体何人死ぬかしら。あ~あ、可哀想に。あんたと関わったばっかりに」


「……巻き込んだ張本人が何を言ってる。それにあんたが余計なモノを送り込んだせいで死ななくて良かった人間が大勢――」


「同じ事言わせんじゃないわよ。人間が何人死のうがあたしには関係ないのよ。もういいからサッサと死になさい」


 駄目か……どうする。諦めるしかないのか……


「ジュン!ヘラの動きを封じろ!そうしたらアイシスの中から出してやる!同格の神、わしなら出来、どひゃえい!」


「チッ!うるっせぇぞフレイヤ!もうお前も死ね!」


 弱らせて動きを止めさえすればいいのか!それなら……出来る!


『僕の見立てだともって後十分くらいかな。急いだ方がいいよ』


「チッ!チッチッチッ!テメェもうるっせぇんだよエロースゥゥゥ!テメェのお気に入りが死ぬとこを見てやがれよぉ!」


 殺せない、時間もない、狭い範囲での戦闘。色々と制限が多いが……


『それでも勝ってこその俺Tueeeeってわけやなマスター!』


 わかって来たな相棒!

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