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第300話 バレました

誤字脱字報告ありがとうございます。とても助かります。


いいね、感想、評価、ブックマークもありがとうございますです。

とても励みになってます。

『少し感じが変わってるね。そっちではあれから何年経ったのかな?100年くらい?』


「「「「「ジー…」」」」」


 あんの駄女神めが…事前にデウス・エクス・マキナで俺の正体がバレないようにお願いしたやろがい!


 返信は無かったから不安で仕方なかったが…いきなりやらかしやがって!


 どうする…これはもう誤魔化しようがない、か?


『それにしても周りに居る子はいつもの子じゃないね。知ってる顔はチラホラあるけど…って、ああ!なんだ、あの子のいる世界からの連絡じゃないじゃん。て、事は君は別のジュンかぁ。なんだぁ…てっきり僕を赦してくれたのかと思ったのに』


「「「「「………うん?」」」」」


 …………うん?なんか小芝居が始まったぞ。


『小芝居は最初っからやろ。多分、マスターを別世界のジュン………ほら、エロース様の最愛の子をモデルに造られたとかなんとか言われてたんやろ。そっちのジュンと間違えたって設定なんちゃう?』


 ああ………いや、そんな設定で小芝居するより全くの無関係って言ってくれる方がいいんだが。


「ええと…質問よろしいでしょうか、エロース様」


『…君は?何となく見覚えのある顔してるけど』


「エロース教の教皇エルです…私の事を御存知なのですか」


『エル…ああ…いや、君の事は知らないかな。君のソックリさんは知ってるけどね。で、何かな』


「…ソックリさん。…単刀直入にお伺いします。以前お告げになられたエロース様の使徒とはこちらのジュン・レイ・ノワール侯爵様のことで御間違いないでしょうか」


『僕の使徒?』


 今度こそ頼むよエロース様……此処で使徒だと言っちゃった日にゃ。俺の怒りは天元突破ってもんやで。


『違うよ。彼は使徒では(・・・・)ないよ』


 おっしゃああああああ!よくぞ!よくぞ言ってくれました!大喜びするのも不自然だから当然とばかりに頷くに留めるけども!


 信じてたよエロース様!何か含みがある気がしないでもないけど!


『さっきまでバリバリに不信感でいっぱいやったくせに』


 終わりよければいいんだよ!


『そもそもお告げって何の話だい?僕は此処の所お告げ、神託を下した事は無い筈だけど』


「そんな筈は!以前、使徒を探して子作りするようにと!」


「それに『見ぃつけた』という御声も頂きました。アレは使徒を見つけたという事ではないのですか」


『僕が僕の使徒を探せって?僕が遣わした存在なのに?そんな訳ないじゃん。先ず、そこがおかしいって思わなかった?』


「「「「「うっ…」」」」」


 ほんとにそれはそう。神託を疑うなんて発想自体無かったんだろうけど、何故疑問に思わなかったんだか。


「……あの神託はエロース様の御言葉では無かった。そう仰るのですか」


『うん。多分それは僕の事が嫌いな、別の神だね。動機は単なる嫌がらせかな。つまり君達は利用されたわけだ』


「そんな…」


 エロース様の言葉にショックを受ける教皇一行。


 そりゃ信仰してる神とは別の神に利用されただけとなればショックを受けるのも――


「では私達はノワール侯爵と結婚出来ないのですか!」


「ノワール侯爵の子供は産めても他の男の子も生み続ける人生……そんなの嫌すぎる!」


「エル…ミネア…不憫じゃのう」


「ファフニール様、私もですよ…」


 違った。


 そんなに俺と結婚出来ないのが辛いのか……いや、誰とでも子作りして産み続けるなんて嫌なのはわかるけれども。


「ファフニール様……そうですよファフニール様!ファフニール様はノワール侯爵こそエロース様の使徒だと仰ったじゃないですか!」


「ああ、確かに言った!一目見て確信したって!アレは何だったんだ!」


「お、落ち付いておくれ、エル、ミネア。おかしいのぅ…ノワール侯爵からは確かにエロース様の加護、御力を感じるんじゃが」


 ……ああ!その問題もあった!道中で聞いた時は有耶無耶にしてやり過ごすしか出来なかったけど、なんとか上手く流してくださいエロース様!


『君はファフニールか。ちゃんとエロース教を守ってくれてるんだね、感心感心。で、加護ね…確かにジュンには僕の加護があるよ。でも、それは彼が使徒だという証拠にはなり得ないよ。神々が下界の人間に加護を与える事はままあるしね』


「ああ……そう言えばそうでしたなぁ。アッハッハ……だそうじゃ!」


「「笑って済ませようとするな!」」


 つまり他にも居るんだ、加護を貰った人間。アイも加護持ちだもんな。フレイヤ様の加護だけど。


「ああ……これで私達の希望は……」


「完全に絶たれたな…はぁ~………………うっ、うぅ………」


「……ウチ、ちょっと不憫に思えて来ちゃった」


 …………俺も。


 いや、流石に眼の前で泣かれると俺のガラスのハートに来るものが……


『マスターのハートはガラスなんてやわなもんちゃうがな。デウス・エクス・マキナやねんで』


 精神面の話じゃい!わかってて言ってるんだろ!


『わかってて言ってるんやで。その上でマスターのハートはガラスやなくデウス・エクス・マキナっちゅう最高にタフなハートしとるっちゅうてるんや』


 ………………………………多分褒めてないよな、それ。


「あの…エロース様。私からもよろしいでしょうか」


『うん?君は誰かな』


「私は司祭のジーニと申します。ジュン君の事は彼が子供の頃から知っています。私もエロース様の使徒様はジュン君であると思っていたのですが…彼が使徒ではないのでしたら、誰が使徒なのでしょうか」


『その世界に僕の使徒は存在しないよ。ファフニールは僕が加護を与えエロース教を守るという使命を与えたから僕の使徒と言えるかもしれないけどね』


「そうですか……」


 司祭様の質問の意図は…使徒が居るならそっちに教皇の眼を逸らしたかった、かな?その気遣いは有難い。


 だけど、その質問で増々教皇一行は沈んでませんか?


 ………それはいい?いいんだ……


『用件はそれで終わり?終わりなら僕も一つ聞きたいんだけど』


「……はい、なんなりと」


 とても自分が信仰する神と対話する教皇の態度ではないが、暗い表情ながらもなんとか応対する教皇。


『この通信ってどうやってんだっけ?すっごい久しぶりで忘れちゃってさ~』


「あ、ああ……それは…」


「それは我がツヴァイドルフ皇家に伝わるアーティファクトの力です、エロース様」


『アーティファクト?ツヴァイドルフ……ああ~!はいはい、思い出したよ。確か僕がその世界に居た時に側仕えをしてた一族にあげた物だね。気軽に連絡されても困ると思って回数制限付きの』


「ほほう……ツヴァイドルフ皇家の御先祖はエロース様の側仕えだったのですか。姫様は御存知でしたので?」


「陛下と呼びなさい。…知らないわよ。皇帝の仕事すら引き継ぎ出来なかったんだから。……あの母にまともな引継ぎなんて出来たとは思えないけど」


 へぇ~……流石は世界有数の歴史あるツヴァイドルフ帝国。そして納得だわ。


 御先祖がエロの女神エロース様の側仕え……そりゃ子孫に男狂いもいれば露出狂もいるでしょうよ。凄く納得できた。


「…あの、ノワール侯?私が何か……なんでしょう、その残念な者を見る眼は。ゾクゾクしてしまいます」


「そういうとこやぞ」


 ま、とにかくこれで教皇らは帰るだろ。罪悪感がまるでないと言えば嘘になるがエロース教の教皇という立場が情けをかける事が出来ない一番の理由であって――


『それじゃ、これで話は終わりでいいかな』


「ああ、御待ちを。私からも質問させていただきたいのですが、よろしいですかな」


『いいけど、君は誰かな?』


「私はツヴァイドルフ帝国で宰相をしております。どうぞ宰相とお呼びください。私からは二つ質問が…いえ、一つはお願いになりますか。このアーティファクト、あと一回が使用限度になるのですが。回数を増やす事は出来ませんかな?」


『ん……ん~………まぁ、いっか。それぐらいなら構わないけれど、みだりに連絡しようとしないでね。くだらない用事だったら神罰が下るよ、神罰が』


「ええ、勿論。御約束出来ますよね、姫様」


「……へ?あ、うん。いや、はい!も、もちのろんでございます!」


「……回数、増やせるんだ」


「アレだけ残り一回の使い道に悩んでいたのはなんだったのでしょう……」


 ………増やせるんだ。


 そういうのアレだ、タブーじゃないのん?ランプの魔神に『願い事は三回まで』って言われたのに願い事を増やしてくれって言うのと同じ類……だと思うんだけど。


『あらほらサッサッ、と。はい、これでよし。あと50回は使えるようにしてあげたよ』


「……こんなアッサリと。本当にアレだけ悩んだのはなんだったのかしら」


 アーティファクトがピカッと光ったと思ったら終わったらしい。どういう理屈なんだろうな。アーティファクト自体、数百、下手すれば数千年以上前の物だろうに。原型をとどめたまま動いてるのも謎だし。


『詳しく説明出来ん事もないけど、神パワーで全て解決!って思っとき。実際神様の力…神力で動いとるみたいやし、あのアーティファクトは』


 へぇ~動力源は神力ね。確かに詳しく説明されたとして理解出来るとは思えないな。


『で、まだ何か質問があるんだっけ?』


「ええ、はい。ノワール侯爵が使徒ではない事は理解しました。では彼はエロース様の何なのですかな』


 …………ちょっと?その質問はしちゃならん事では?


『どういう事かな?』


「ノワール侯爵は使徒ではない。でもエロース様の加護がある。つまりエロース様はノワール侯爵を知っているのでしょう。最初はどなたかとお間違えになっていたようですが、それにしてはノワール侯爵の事を知らないかのような発言もありましたし。それにノワール侯爵が殆ど無口なのも気になりましてな。まるで余計な事を喋らないように気をつけてるように見えまして」


『……君、知恵が回るみたいだねぇ』


「お褒め頂き光栄ですな」


 ………最も警戒すべきだったのは宰相か。こんな事なら多少不自然でも宰相を排除すべきだった。眠らせるとか気絶させるとかして。


 エロース様……なんとか上手く誤魔化して――


『…ま、いっか。彼は救世主だよ。君達の世界を救う運命の救世主。何をどう救うのかは彼次第だけど。ね、僕の使徒じゃない、というのは嘘じゃないでしょ?』


「「「「「え」」」」」


 おいいいいいいいいい!結局バラすんかい!

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― 新着の感想 ―
[一言] この宰相実は他のネ申の使途やろ(゜д゜) ここまで不利益なことばっかりするからには
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