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第126話 グルメ?でした

「ほう。ジャイアントフロッグの討伐か。何処まで行くのかな?」


「ええと…此処から一日掛かる距離、次に立ち寄る予定の村から数時間、小さな山を越えた先にある小さな湖ですね」


 今回の依頼はジャイアントフロッグの討伐。


 その道中に偶然ブルーリンク辺境伯の一団と昼食を一緒する事になり、今は雑談をしながら食事の最中だ。


 野外だと言うのにテーブルと椅子が並べられ、高級レストランで見るような料理が並んでいる。


 なんと、俺達の分まで用意されていた。


 御蔭で余計な時間をとられたと文句も言えない。


「ふむ…ならば村までは我々と同じだな。共に行こうじゃないか」


「え?いや、しかし…」


「無礼を承知で言わせてもらうがノワール侯爵は自身も戦えるから危機感が薄いのか?カタリナ殿もそうだが」


「…私も?危機感が薄いとは?」


「普通、侯爵本人、伯爵家嫡子が居るとなればもっと大人数で行動すべきだ。白薔薇騎士団の強さは知ってるし、そちらの冒険者仲間も腕が立つのだろうが、人数が多いとそれだけで避けられる要素は多い」


 ああ、それは俺があまり大勢の護衛を付けて欲しくないと言ったせいでもあるんで。


 だって俺Tueeeeeのチャンスが減るじゃない?


 ただでさえ少ないのにさ。


「この辺りは王都に近いからまだ安全だろうが、これからは護衛を増やした方が良い。護衛が少ない事が広まると良からぬ考えを持った輩に狙われるぞ」


「例えばカラーヌ子爵…ですね」


 カラーヌ子爵?知らないな…有名人なのか?


「男好きで有名…いや悪名高い奴だ」


「侯爵様が向かわれる村を越えて更に2つの街を越えた先にある領地を治める子爵様です。アーメイ・ヨー・カラーヌ子爵。確か…三十二歳でしたか」


「奴もノワール侯爵の叙爵の儀には参列していた。ローエングリーン伯爵やレーンベルク団長が付いてるなら手を打ってると思うが注意したほうがいい」


 …なんか、如何にもアレな名前な気がするが、それは置いておくとして。


 男好きで有名な奴なんていの一番で排除してそうだけどな。


「…御心配ありがとうございます。しかし、大丈夫ですよ。私…いや俺は強いので。妹曰く、俺は世界最強らしいですよ」


「…妹?」


 妹…ユウがそんな事を言っていた。ユウに聞かなくてもわかっていた事だが。


 色んな制限を外せば簡単に世界征服出来ちゃうくらいの武力はある。


 メーティスのお墨付きだ。


「あぁ…なんかユウがそんな事言ってたなぁ」


「確かにジュンは強いと思うけどぉ…世界最強は言い過ぎじゃないかなぁ」


「慢心注意」


 慢心してるつもりはないが、デウス・エクス・マキナを使えなくとも、この場に居る全員を守るくらいは出来る。


 その自信がある。


 だからなんか襲って来て…とか考えるのは不謹慎だろうか。


「ほう…よし、ならば我々は邪魔しないと誓うからジャイアントフロッグの討伐を見学させてくれないか」


「……は?」


「構わないだろう?我々は邪魔をしない。ただノワール侯が戦う姿を見たいだけだ」


 …いやいや。そんなん着いて来られるだけで……待てよ?


 ブルーリンク辺境伯一行を連れて行けば少なくともジャイアントフロッグ一匹は相手させて貰えるんじゃね?


 あわよくば数匹まとめてやれるかも……俺Tueeeeeのチャンスじゃね?!


 今回はアム達が受けた依頼だからあまり目立つつもりは無かったが…状況によっては仕方ないよな!


「どーすんだ、ジュン」


「私は判断はジュンに任せ――」


「良いでしょう。同行を認めます」


「速っ!」


「…ふふ。即決だな。嫌いじゃないぞ、早い男は」


 …なんか妙な言い回しに聞こえますが。速いって決断の事ですよね。決断が速いって事ですよね?


 そんな糸目なのに妖しい眼に見えるのは何故?


「宜しいのですか、お姉様。もう十日ほど領地を空けているのに、これ以上寄り道をして」


「かまわない。ノワール侯と友誼を深めるより重要な事など、そうは無い。何より、お前だってそう望んでいるだろう?」


「はい。それはもちろん。…ウフフ」


 …流石姉妹。妹のカミーユは姉と違いパッチリおめめだが、感じる妖しさは同種のモノ。


 何考えているんだか。…ナニを考えているんだろうけど。


 それにそちらの家臣達まで喜んでいるし。ガッツポーズとったり、雄叫びあげたり、抱き合って喜びあってますけど。


「ところでジャイアントフロッグの討伐という事だが、死体はどうするんだ?」


「死体?別にどうもしねぇけど」


「討伐の証明に一部持って帰るだけだねぇ


「ならば残りは私に譲ってくれないか?」


「へ?いいけど…そんなのどうすんだ?」


「決まっているだろう。蛙は美味いからな」


 へぁ?蛙は美味いって…食うの?いや、日本でも蛙を食べる文化はあったけどさ。


「く、食うのか?ジャイアントフロッグを」


「ああ。新たな食材の発見は私の趣味だ。ジャイアントフロッグは既に食材として開発されているが、まだ食した事がないからな。それに食材は新鮮な内に食すのが一番美味い」


…ジャイアントフロッグって食えるんだ。でも、確か象並の大きさのある蛙だって話だけど…何人前になるんだ?依頼内容は複数の討伐だぞ?


「途中で立ち寄る村で調味料を調達しなければな。塩だけでも補充出来ればいいんだが」


「ブルーリンク辺境伯…お母様に食通だと聞いていたが…」


 食通?グルメだと?本当かなぁ…しかも全部食う気なんですね…まさか俺にも食えなんて言わないだろうな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 蛙は鶏肉ぽいという話だからそこまでゲテモノでもないんじゃ どうせ全員で食うだろうから余る心配もなかんべ
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