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指風鈴連続殺人事件 ~恋するカナリアと血獄の日記帳~  作者: 須崎正太郎
袴田みなも《はかまだみなも》の日記
92/131

2001年8月5日(日)

 普通じゃない。

 絶対に普通じゃない。

 私たちのグループから、ふたりも死者が出るなんて。


 狙われているのは私たちなの? なぜ? どうして?


 とにかく身を守らなければいけない。

 みんなに注意を呼びかけないと。


 携帯は故障中なので、自宅の電話を使って、天ヶ瀬くんの家に電話をした。

 しかし電話には誰も出なかった。何度か、かけたのだけれど、いつも誰も電話に出ない。どういうことよ……。


 キキラの家に電話をすると、荒っぽい声の男性が出た。

 彼女のお父さんらしい。そしてお父さんが言うには、キキラは数日前から家出をしていて不在だという。

 不在? こんなときに、あの子はどうして……。キキラの行動も謎だ。長谷川くんといいキキラといい、いったいみんな、なにをしているの!?


 安愚楽くんは電話に出た。

 そして、お互いに身の安全を考えることを確認し合う。

 それから、私は工藤教諭と長谷川くんのことを伝えた。

 安愚楽くんは、何度も何度もうなり声をあげ、奇妙だ、不思議だ、と繰り返した。


 そして――彼は言った。


「僕らのグループが狙われているとしたら、きっとなにか理由があるはずだ。心当たりはないかい?」


「そんなもの……思いつかないわ」


「そうか……。……こういうとき、日記でも書いていれば、過去のことを振り返られるんだけど」


 その言葉で、私は自分の日記を読み返した。

 なにかヒントがあるかもしれない。事件についてのヒントが、私たちのこれまでの行いのどこかに!


 そして――

 事件についてかどうかは分からないが、しかし確かに、過去に連なるヒントのひとつはあったのだ。

 7月13日の日記。……私は、北条凛の卒業文集を図書室から借りて、コピーをしていたのだ。

 これまで完全に忘れていた。私は自分でも気が付かないうちに、14年前、すなわち第2の事件の被害者が、高校時代に書いた文章を手に入れていたことになる!


 この文章は、事件に関係があるのかしら……?

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