表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
指風鈴連続殺人事件 ~恋するカナリアと血獄の日記帳~  作者: 須崎正太郎
袴田みなも《はかまだみなも》の日記
73/131

2001年7月15日(日)

 みんなで海に行った。

 昨日買った、ワンピースの水着。

 気合入れて買った、甲斐はあった、のかしら。

 天ヶ瀬くん、私のことときどきチラチラ見ていたし。


 もっともそれ以上に、若菜のほうを見ていたけどね。

 若菜は中学時代のスクール水着だったのに、天ヶ瀬くんはそんな若菜に見惚れてた。

 ……悔しいわね。だから、海水浴の途中、キキラとふたりでちょっと愚痴ったわ。


「若菜っち、やっぱり天然の男殺しだよね~」


「男殺しというより天ヶ瀬くん殺しよね。天ヶ瀬くんは、若菜がすることならなんでもOKだもの」


「……言えてる。あ~あ、ウチら、気合入れて水着買ってきたのになんだかバカみたいじゃん」


「ちょいちょい、お二人さん、オレを忘れてやいませんかって! ふたりとも、水着姿、めちゃくちゃセクシーで素晴らしいぜ!」


「は? 別にアンタに褒められても嬉しかねーし」


「むしろセクハラよね。週明けに先生に相談しようかしら」


「ジーザスッ! そりゃねえぜ!」


 大げさにすっころんだ、長谷川くん。

 私とキキラは、大きく笑った。彼もいいひとよね。ほんと、いいお友達。ふふふ。


 ところで海水浴は楽しかったのだけど、途中で私たちの空気を盛り下げるひとが登場した。

 クラスメイトの安愚楽士弦あぐらしずるくん。私とはあまり話したことがないけれど、キキラとは少し親しいみたい。


 その安愚楽くん。

 たまたま海を通りがかったようだけど、彼は私たちに怪談を披露したの。

 このM高校の地下には地下室があって、そこは戦時中、病院だったこと。

 そして戦争に反対したひとたちを無理やり入れて、拷問していた、ということを。


 私はそういう話、嫌いじゃない。

 小学生のころは学校の怪談話を好んで見たり聞いたりしていたし、ホラー映画も大好き。


 だけど、みんなで海に遊びに来ているときにそういう話をされても、困る。

 空気を読んでほしい。実際……若菜もキキラも、怖がっていたもの。


 でも、気になるといえば気になるわね。

 M高校の地下室。元病院。調べてみたいわ。

 前述したけれど、そういう話そのものは、嫌いじゃないのよ、私。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ