表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜に育てられた最強  作者: 原案・監修:すかいふぁーむ 執筆:epina
セレブラント王都学院編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/117

32.魔法交流部結成②

 マイザー教官殿が割り込んできた。

 邪魔をされたキグニスがあからさまに嫌そうな顔をする。


「マイザー、君には関係ないことだ」

「それを決めるのは貴方ではないはずですが」

「チッ、妾腹のくせに生意気な……」


 マイザー教官殿の眉がピクリと反応したが、反論はしない。

 やっぱり人類同士でもいろいろあるんだなぁ……。


「それで、どうしましたか?」


 キグニスでは埒が明かないと思ったのか、マイザー教官殿が話をラウナに振った。


「実は部活を新しく作りたいのですが、平民が多すぎるから貴族を入れるか、顧問が必要と言われてしまって」

「ふむ、これですか」


 机の上の申請書を手に取るマイザー教官殿。

 

「あっ、おい、勝手に――」

「魔法交流部、ですか。わかりました。私が顧問になりましょう。受理します」

「ありがとうございます、マイザー教官!」


 マイザー教官殿とラウナの間で無事に話がまとまったみたいだ。

 しかし、事の顛末に口をぱくぱくさせていたキグニスが椅子を弾き飛ばす勢いで立ち上がった。


「おい、なんのつもりだ!?」


 怒鳴り散らされてもマイザー教官殿は全く意に介さない。


「何か問題でも? 院則に定められたルールと教官権限に基づいて部活の申請を許可しただけですが?」

「だが、平民と貴族のバランスが……」

「院則にはそのようなルールはないはずですが。懇意にしている貴族家の生徒をラウナリース様に売り込むために、貴方が勝手に言っているだけでしょう。相変わらず悪知恵だけは働くことで」


 キグニスが机をバンと叩いた。


「マイザー! 学院長のお気に入りだと思ってあまりいい気になるなよ! 私のバックにはノールルド伯爵がいるんだぞ!」


 あー、やっぱりそういう繋がり……。

 道理で入学試験のときからビビムのご機嫌を取ってると思ったよ。


「……以前にもご忠告申し上げたはずですが。物事を上辺だけで判断して機を見誤ればいずれ痛い目を見ると」

「クソッ……覚えていろよ! このことは問題にしてやるからな!」


 キグニスが腹立ちまぎれに教官室から出ていく。


「申し訳ありません。マイザー教官にまでご迷惑を……」


 ラウナが心配そうにマイザー教官殿を気遣う。


「いえ、ほんの些事(さじ)ですから。それより部室はどこがいいですか? 希望があれば私から学院長に伝えておきますよ」

「ありがとうございます!」


 笑顔で請け負ってくれるマイザー教官にみんなで礼を言う。

 どうやら本格的に部活を開始できそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


面白かったという方にお願いです!

↑の☆☆☆☆☆評価欄↑を

★★★★★にしていただけるとそれだけで作者への応援となります!


もちろん、ブックマークしていただけるだけでも嬉しいです! ありがとうございます!



↓こちらは準新作です!



「お前はサボってばかりいる!」と勇者に追放されたけど、俺のバフ抜きで大丈夫なのかな? ~全部が全部もう遅い。勇者を見限ってついてきた仲間たちは俺の『全自動支援』スキルで世界最強の英雄になれます~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ