表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜に育てられた最強  作者: 原案・監修:すかいふぁーむ 執筆:epina
セレブラント王都学院編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/117

14.炎属性魔法実習①

 セレブラント王国において、魔法は平民の憧れであると同時に貴族の力の象徴だ。

 特に同盟を結んでいるフルドレクス魔法国とは頻繁に政略結婚を繰り返して、サラブレットを輩出している。


 もちろん王宮でも魔法の腕前が重要視されている。

 平民でも魔法の腕さえあれば高い地位に就くことができるから、爵位を狙ってやってくる冒険者も多いんだとか。


 そんなセレブラント王国で特に羨望の目で見られているのがセレブラント王都学院。

 ここでは一般教養やマナーも学べるけど、メインの授業は魔法だ。

 特に王賓クラスの生徒は家で家庭教師を雇っているのが当たり前なので、必然的に魔法の授業ばかりになる。


 だから魔法の最先端を学べるってことだったんで、俺も少なからず楽しみにしていたんだけど……。


「うーん……なんていうか基礎は今更って内容だし……応用になると途端に粗が多いなぁ」


 座学はほとんど知ってる知識ばかりだった。

 それがせめて復習になったら良かったんだけど、そもそも術式の効率の悪さとか逆に魔法の効果を下げてしまってる詠唱とかが目に入ってしまうと「それでいいのかな?」って疑問符が先に浮かんでしまう。

 

「どうやら授業についていけないようだな」

「思ったより早くボロが出たわね」


 俺が浮かない顔をしているのを見た貴族たちが(わら)っている。

 正直、彼らがこの授業内容で満足しているのが不思議でならない。


「くー……すぴー……」


 ちなみにミィルは寝てた。

 寝顔に見惚れてる男子生徒の中にはリード王太子も含まれていて、この国は本当に大丈夫なのかと思う。

 まあ、大丈夫じゃないから俺がここにいるんだけど。




 ◇ ◇ ◇ 




 いよいよ最初の魔法実習の授業だ。

 俺が大岩を壊した校庭に王賓クラスの生徒たちが集まっている。

 

「そういえば不壊の大岩がなくなってるわね」

「なんでも破壊されたから撤去されたらしいぞ」

「本当か? そんなこと、いったい誰が……」


 俺です。

 と言ったところで誰も信じてくれないのはわかっているので、何も言わない。


「おいっちにー、さんしー! にーにー、さんしー!」


 何故か戦闘実習用の体操服に着替え済みのミィルが準備体操をしていた。

 俺も含めてみんなは王都学院の制服のままなのに。


「なんでそんな恰好してるんだ?」

「ん-、こっちのほうが動きやすいしねー!」


 晴れやかな笑みを浮かべるミィル。

 なんか授業内容を勘違いしてそうだけど、大丈夫かな?

 準備体操が終わると顔を近づけて耳打ちしてきた。


「ところでアイレン、気づいてる?」 

「ん? ああ、まあ一応」


 俺とミィルはいろんな意味で注目の的だ。

 そのほとんどは嫉妬や嘲笑だけど、ひとりだけそうじゃない女子生徒がいる。

 話したことはまだないけど、どこの誰なのかはもう知っていた。


「まあ、別に害があるわけじゃないし」

「アイレンがそういうならいっかー」


 その子から向けられている感情に一番近そうなのは疑念、あるいは警戒って感じ。

 敵意とかではないから正直放置でいいかなーと思ってる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


面白かったという方にお願いです!

↑の☆☆☆☆☆評価欄↑を

★★★★★にしていただけるとそれだけで作者への応援となります!


もちろん、ブックマークしていただけるだけでも嬉しいです! ありがとうございます!



↓こちらは準新作です!



「お前はサボってばかりいる!」と勇者に追放されたけど、俺のバフ抜きで大丈夫なのかな? ~全部が全部もう遅い。勇者を見限ってついてきた仲間たちは俺の『全自動支援』スキルで世界最強の英雄になれます~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ