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ガロワのソラの下で  作者: 友枝 哲
53/66

∫ 7-3.執念を超えるとっつぁんと百三十億周年を超える宇宙 dt

まえがきは割愛させていただきます。

毎日0~1時の間に次話投稿いたします。


 

 世界全体で計算を始め、『アンドロイドの憂鬱』が世界に広がると、日本の首都圏だけであった不安は世界に拡散した。


 そのため、アンドロイドやアバターを販売している会社はこぞってアンドロイドは安全であり、プログラム上、人間に危害を加えることは起こさないという広告を上げて、必死に火消しを行っていた。


 天馬開発統括部長やティーウォーター部長も対応に追われていた。


 ティーウォーター部長は再び金形警部補に連絡を取り、警察で対応すべきと提言した。


 金形警部補は現状上部より対応不必要の通達を受けており、独自にしか行動できないことを述べていた。


 警察としては直接的事件が発生しない限り、動けないのだった。


 天馬開発統括部長は会社の上部から警察に根回しをしてもらうように提言したが、専務や代表取締役はむしろ自分の会社、製品が目を付けられる可能性を嫌い、これを行わなかった。


 故に、天馬開発統括部長は独自に再び金形警部補に連絡を取り、何か手がかりでもあれば、連絡してほしい旨を伝えていた。


 世間では、時折起こる偶発的な事故(センサー異常など)やハッキングによる人為的事件を『アンドロイドの憂鬱』に結びつけ、アンドロイドの企てではないかと勘繰り、もしくは意図的にそういう意識に仕向ける者も出てきて、社会全体が疑心暗鬼になりつつあった。


 もちろん実際にはアンドロイドが引き起こす偶発的事故の確率は、人が起こすそれよりも圧倒的に低い確率でしかなかったが、時に世論は数学的思考よりも全体思考を優先してしまう。


 見たいものを見るのが人間であり、その点においては人は不安定極まりないものである。





 そこから2ヶ月ほど、毎日生命が誕生した惑星や時には衛星を観察した。


 最初の1日目こそ8個であった生命が存在する星の数は日に日に増えていき、4日過ぎた時には100個を、2週間過ぎたあたりで1,000個を越えるまでになった。


 その頃に小林が例のテロメアの技術を公表したため、小林はしばらくマスコミに追いかけられ、旧研究棟には来られなくなったが、一ヶ月もすれば、熱は冷め、またふつうの生活に戻っていた。


 レイたちは産まれた生命体全てを見られるわけではないが、毎日、何個かをピックアップして観察を続けていた。


 最初に詳細計算を始めた星では、何度か知的生命の文明発展が見られたが、その都度自身の力により、その種の絶滅が起こっていた。


 三度目の絶命の後、宇宙からの強いガンマ線、紫外線に曝され、大型の動物は死に絶え、再び微生物からの出発となった。


 詳細計算が始まり、原始生命が生まれた星々では宇宙からの影響も受けながら、生命の進化が繰り広げられていた。


 レイたちはこの宇宙100億年の歴史をほんの数ヵ月で実体験していた。


 度重なる絶望、僅かな希望をお互いで共有し、自分達の中に宇宙の構造があることを自覚し、それを変えられないのかと自問自答しつづけることで、彼らの中で何かが変わりつつあった。


 小林のテロメア制御技術の発表に対するマスメディアの熱が冷め、しばらく経った頃、不思議な現象が起こり始めた。


 時折、レイが見た生命の発展、絶滅の様子をミライが言い当てたり、逆にミライが見たものをレイが言い当てたりした。


 小林と浜辺にも似たような現象が起こっていた。


 彼らは生命の発展、絶望は似ているものだからと思っていたが、それでは理解できない現象も起こり始めた。


 レイが絶望を目の当たりにした時、同時にミライがその悲しみを感じ取って、涙し、レイを見ていたのだ。


 4人のうち、レイとミライの共感は小林と浜辺のものより高い頻度で起こり始めてた。





 夕方、金形警部補は旧研究棟が見える駐車場に車を停め、その中から旧研究棟の入口をずっと見ていた。


 そこに小林がゆっくり歩いてきた。


 そして、入口の前で立ち止まり、周囲を見渡していた。


 金形はその様子をじっと見つつ、可能な限り最小限の動きで、BCDを通じてズームコンタクトの倍率を上げ、小林のすぐ横で見ているくらいまでズームした。


 小林は誰もいないことを確認した後、入口の暗証番号を入力した。


 ドアが開くと小林はサッと入っていった。


 その様子を金形は録画しつつ、見ていた。


 暗証を入力する小林の手を写し、小声で暗証を口ずさんだ。


「62951413」





 金形が小林をマークし始めたのは数日前からだった。


 浜辺に会おうとするが、浜辺はなぜかいつもどこかに雲隠れしていた。


 彼女のプログラムに対する姿勢を見て、彼女が白だと言うことは心の中で判断がついていたが、刑事としての経験がまだ彼女を怪しんでいた。


(純粋な者ほど、時に驚くほど恐ろしい事件を起こすものだ。)


 だが、浜辺を追いかけていても、いつも追跡システムが全く役に立たなくなった。


 その後、システムでの追跡を諦めて前時代的に尾行をしていたが、浜辺は勘が良いのか、いつも全く異なるルートを通り、うまく巻かれてしまう日々であった。


 捜査令状でもあれば、連行も可能であるが、全く証拠もない状況で令状も取れず、多数抱えている案件の合間に行う捜査にしては難題過ぎた。


 捜査二課でもこの『アンドロイドの憂鬱』に関して、捜査するかどうか議題には上がっていたようであるが、事実上の問題は起こっておらず、結局案件として大手を振って活動をすることはできなかったのだった。


 金形は諦めようかと思っていたところに、一週間前変化が訪れた。


 その変化とは、アメリカ合衆国国防総省のグレイ・フィッツジェラルド(F)・ロズウェルからの連絡であった。


 金形はグレイとの会話の後、すぐに会話に出てきた『小林』を検索した。


(第二新東京工科大 小林)


 ウインドウには最新のニュースから古いニュースまで様々ヒットしていた。


 一番大きく出ていたのは、一週間ほど前のニュースであった。


(BCDの小林、次は人の寿命をコントロールする夢の技術を開発)


 それからというもの、金形は浜辺から捜査の対象を小林に切り替えた。


 小林が新しい技術を発表した後、小林の回りには常にマスコミの群れが押し寄せていた。


 そのため、金形が近づくような時間的隙間はなさそうであった。


 小林は大学の大講堂での記者会見を終えてからも、研究棟と自宅の往復だけの生活を余儀なくされていた。


 記者たちはしばらくの間、小林の隅から隅まで追い回していたが、その数も二週間程度でどんどん減っていき、一ヶ月も過ぎた頃にはほぼゼロとなった。


 合間合間で見ていたとはいえ、金形は世間の『こと』に対する消費のスピードにうんざりしていた。


「こんなとんでもない技術ですら、あっという間に過ぎたものになっちまうんだな。」


 それは金形が捜査していた事件も同様であった。


 小林の発表の数日前に発生していたアンドロイドの乗っ取り連続殺人は『アンドロイドの憂鬱』も相まって、マスコミによって大々的に取り上げられた。


 警視庁や管轄区域の警察署には中継アンドロイドが頻繁に足を運んでいたが、それも小林の成果によって書き消された。


 次はその小林の発表ですらも他のニュースに書き消されていった。


 金形が所属している捜査二課はようやくアンドロイドの乗っ取り連続殺人、通称『人形使い』の犯人であるハッカーを逮捕し、捜査を終えた。


 金形はその捜査の帰りに、自動操縦された車で小林の自宅の近くを通った。


 その時、金形の自動車のガラスに追跡マークが表示された。


 その追跡マークというのは、捜査対象として登録している人、自動車を認識した際に表示されるもので、マークはすれ違う一台の自動車の動きに添って移動した。


 前方フロントガラスからサイドのガラスへ、そして後方のガラスに移動していった。


 金形はそのマークに(小林秋雄)の文字が書かれているのを確認した。


 その自動車の移動方向は大学方面だった。


 金形はBCDの端に表示されている時間を見た。夜の9時過ぎだった。


(こんな時間に大学に?まあ売れっ子研究者は忙しいのだろうな。)


 そう思ったが、金形の勘がそうではないという信号を発した。


 慌てて、金形は自動車に指示する。


「第二新東京工科大に移動。」


 車はUターンをして大学に向けて移動を始めた。


 そして、金形は警察のシステムを使って、小林の車の位置を検索した。


 小林の車は正門近くの駐車場ではなく、研究棟横の駐車場でもなく、山手側奥の方にある駐車場に移動していた。


 金形は自動車に指示して速度を落とさせ、小林が車を停めた駐車場に移動した。


 駐車場はその立地の関係上、ほとんど車は停まっていなかった。


 ライトを消して小林の車の横に停車したが、すでに小林の車には誰も乗っていない状態であった。


 金形は車を降り、静かにドアを閉め、周囲を見回した。


 その時、うっすらではあるが、人が少し古い校舎に向かって歩いているのが見えた。


 金形は車の影に隠れ、その人物を見ていた。


 すると、しばらくしてその人物はその建物の入口で立ち止まり、タッチパネルを捜査して、中に入っていった。


 タッチパネルの明かりでその人物の様子が少しだけ見て取れた。


 その風貌はこの前ネットで見た小林の風貌と似ていた。


 金形はその建物の入口に行ったが、入ろうにも入口は閉まっており、小林と思われる人物が触っていたタッチパネルを触ったが、暗証番号の入力を求められたため、入ることができなかった。


 金形は車を小林の車から少し離れた場所に移動させ、その中で待っていた。


 2時間ほど経過した後、4名がその建物から出てきた。


 2名は大学の正門側に移動していった。


 金形はその2名をズームアップして見た。


 周囲が暗く、若干ぼんやりとした映像だったが、AIが画像を鮮明化した。


 そして、捜査用の機能が写真から人物を特定した。


 男子と思われる人物に『柊レイ Matched 82.5%』と表示され、女子と思われる人物に『夏目ミライ Matched 79.1%』と書かれていた。


 金形はグレイの言葉を思い出していた。


「どうやら浜辺は人体内散逸構造化の高速シミュレーションではなく、柊レイ、そして夏目ミライと何かをやっている。そんな気がするのです。」


「なんてこった。」


 金形はその後も様子をみていた。


 他の2名は金形の隠れている駐車場に向かって歩いてきた。


 金形は車からそっと覗いていた。


 ある程度まで2人が近づいてきて、人物が特定できた。


『浜辺小春 Matched 91.7%』


『小林秋雄 Matched 89.4%』


 金形はグレイの言葉を信じることに躊躇いを持っていたが、そうとしか考えられない光景が目の前に広がっていた。


 金形はこの4人が何かをやっているのだと確信を持った。


 そして、これをきっかけに駐車場で張り込むようになり、暗証番号を入手するまでになったのだった。





 レイたちが創った宇宙が130億年を越えた。


 その日、レイたちはある一つの惑星に注目していた。


 その惑星では骨格を持つ多足動物が知能を持ち、種の頂点に君臨していた。


 その姿は8本の脚のうち、4本を移動用に使用し、残り4本を腕として使用していた。


 周囲4本で身体を支え、2本ずつを器用に動かし、容易に全方向への移動を行っていた。


 さらに4本の腕を全周囲に使えるように配置されていた。


 この身体の構成は、この惑星が地球よりも大きく、重力も強かったため、それを支える力が必要であり、且つ何か食料などを獲得する際にその対象も、重力の影響により、硬く構成されているものが多かったため、より強い力が必要となった結果であった。


 知識を獲得したその種は、今まで観察してきた数々の種と同様に、やがて工業化の道をたどった。


 一瞬で蒸気機関、内燃機関ができ、同じように戦争を繰り返した。


 国同士の戦争からやがて世界の戦争に発展していった。


 これまで見てきた生命と同じ経路を辿っていた。


 次第に技術力が高まり、戦争で核の力を使ってしまう。


 ただ、その一回きりでその後にその力を使っていなさそうであった。


 戦争が終わりを迎え、しばらく一部の地域では小競り合いが生じていたものの、大きな争いは起こしていないようであった。


 レイたちはそこで一度時間の経過をこちらの世界と同速度にして、観察を始めた。


 レイたち人類とは容姿があまりに異なっているため、当然(Invisible)としていた。





 レイはその惑星で再びアンテナの施設を探した。


 何ヵ所かで巨大なアンテナを見つけた。


(やっぱりあるんだ!この種族も探しているのか?)


 だが、レイはふとあることに気がついた。


 何ヵ所かで見つけた全てのアンテナが同じ方角を向いているのだ。


(どういうことだろう?)


 気になったレイは前回と同じように、そのアンテナの近くで活動している知的生命体を見つけ、その生命体の後を追って、建物の中に入った。


 その建物の中では数名が活動していた。


 一人(体?)が丸い座席に座り、前方の画面を真ん中の手で指差していた。


 左右の手はキーボードをさわっていた。


 その画面には、何やらオシロスコープで取得したかのような波形が示されている。


 三本の強いピークが強くなったり、弱くなったりしている。


 レイは同じような光景を父親の研究室で見た記憶があった。


(これってもしかして他の惑星からの信号じゃないのか!?それでどの地域のアンテナも同じ方向を向いているのか?)


 レイは慌てて、建物を出た。そして、アンテナの向いている方向を見た。


 もちろん、それで何かが聞こえるわけではないが、レイはそうせずにはいられなかった。


 レイの視界の片隅にこの惑星の衛星が見えた。


 その衛星には人工的な明かりが灯っており、一瞬父親と母親が亡くなった日が思い起こされたが、一度深く深呼吸をして、それを振り払った。


 レイは両手で四角を作り、BCDのウインドウを開く。


 そして、浜辺にメッセージで依頼を送った。


(今ぼくが向いている方向に知的生命はいますか?)


 別のところを観察していた浜辺がそのメッセージに気付き、Viewerをログアウトした。


 即座にレイに返答を送る。


(ちょっとお待ちを!視線はそのままで。)


 そのメッセージを送り、既読がつくか、つく前かくらいで、スクリプト画面にコマンドを入力した。


 そうして、浜辺はレイのアバターが向いている方角を取得した。


 その次に、レイの座標からその方角に若干角度の幅を持たせて、円錐形で範囲を作り、その中にいる原始生命一億個以上の塊を探した。


 サーチの結果、一つだけ見つかった。


 浜辺はすぐにレイに連絡を入れた。


(一つだけ見つかりました。距離で言うと、えーと、、800光年くらいでしょうか。)


(分かりました。ちょっと戻ります。)


 レイはVRからログアウトして、部屋に戻ってきた。


「すみません。その星に移動できますか?」


「もちろん!お安い御用で!」


 そういうと、浜辺がサーチした座標を移動用入力ボックスにコピペして、リターンを押した。


 メイン端末に表示されている映像がさーっと流れていき、すぐに画面が固定され、その中央には少し赤みがかった惑星が映った。


「ここですね。座標送ります。」


「あっ、ありがとうございます。ちょっと潜ります。」


 レイのViewerの画面にもその惑星が写し出されていた。レイはすぐにVRボタンを押した。


 レイはその惑星にどんどん落ちていき、地平線にその惑星の丸みが分かる程度まで接近した。


 何か火星を思わせるような地形だった。


 人工物っぽいものは見えなかったが、少し遠くのトゲトゲした地形にレイはギョッとした。


「もしかしてあれって!?」


 レイはそのトゲトゲした地形の方に移動していった。


 上空約数100メートルに来た時にレイの予想が的中していることが分かった。


「これはやっぱり高層ビルだ!」


 レイは地面に降り立った。


 地面こそ赤色の砂が積もっていたが、約50~100メートルの高さのビルがきれいに立ち並んでいた。


 乗り物と思われる車ほどの大きさの卵型物体が中に浮いていて、レイはどういう理屈で浮いているのか確かめるためにしゃがみこんだ。


 地面と卵型物体の隙間からビルと地面の隙間が見えた。


(えっ?ビル自体も浮いている?)


 常温超伝導が完成しているのかと思ったが、良く見ると通りの向こう側には大きなドームの屋根のようなものがビルの高さほどに浮いていた。


 超伝導ならそれほど高くには浮かせられない。


 物体の周囲に色が出ていないことからイオンクラフトでもなさそうだった。


 重力の理論構築時に原理だけは理解できた反重力なのかとも思った。


 しかし、これだけの質量に対して反重力で浮かせるためには恐ろしいほどのエネルギーが必要となる。


 なにかとんでもない技術だと感じ、同時にレイはこの訳のわからない技術に心踊った。


 だが、不思議なことに気がついた。


 動く物体がいないのだ。


 人もいなければ、レイの世界のようにアンドロイドもいない。


 ビルの中を確認しようと入り口を探したが、見つからず入ることができなかった。


 レイは卵型物体の中を見たり、空を飛んで宙に浮くビルの中を覗いたが、やはり誰もいなかった。


 再び地面に降り立った時、パキッと音がした。


 足元を見ると、ガラスのような破片があった。


 赤い砂、ガラスの破片。誰もいない街。


 レイは嫌な予感がした。


 レイは周囲を見渡し、野球ボールほどの石を拾い上げた。


 そして、ビルのガラスと思われる透明な板に向かって投げた。


 石がビルの透明な板に接触したかと思うと、透明な板がグニャッと凹みながら石を包み込んだ。


 石を包み込んだ透明な板は石の衝撃を吸収して、石を優しくビルの外側に吐き出した。


 透明な板は再び真っ直ぐな状態に戻っていった。


 若干の亀裂が入ったが、その亀裂もあっという間に消えてなくなった。


 ビルはまるで何もなかったかのように元通りになった。


 レイにはその一つ一つの動作がどうやって成り立っているのか、皆目見当がつかなかった。


 だが、レイは悟った。


 どういう理由かは分からないが、きっと知的生命だけが姿を消していることを。


「もしかしてこれだけの文明を残して滅びてしまったのか?800年の距離を信号が移動している間に。


 だけど、浜辺さんは生物を探知したと。。。何かの間違いなのか?」


 種の滅亡は十分に考えられる結果ではあった。


 知的生命たちはいつも自らを破滅させられるだけの力を得た後、数1000年ももたずに滅んでいたからだ。


「でも何で反応が。。。」


 そう言いながら空を仰いだ。


 その時、目に飛び込んできたのは、衛星の人工的な光だった。


<次回予告>

宇宙のある星で柊レイは異様な光景を目の当たりにする。

理屈も分からない文明。誰もいなくなった都市。

だが、柊レイは頭上で輝く衛星に文明の光を見る。

そこには驚くべき星の歴史が。。。

次話サブタイトル「衛星で紡がれる希望」。

次回もサービス、サービスぅ!!



<あとがき>

カルダシェフスケールという物差しをご存じでしょうか。

文明のレベルを示すもので、最大7までレベルがありますが、我々の文明はまだ0.7にしか達していないというものです。

1まで行くと確か恒星文明と呼ばれ、太陽を囲うように構造物を作り、恒星のエネルギーを得て、活用する文明ということです。

今話に出てきた文明はたぶんギリギリ1に成りきれてない文明。でも、今の人の行いを見ているとその段階で何かふと滅亡の扉を開いてしまいそうな気がしていて、今話でもそのような内容を描いています。

さて、本編ですが、滅んだと思った文明ですが、柊レイは衛星に人工的な光を発見しました。そこに待ち受けるものとは一体なんでしょうか。

次回、「衛星で紡がれる希望」。乞うご期待!!


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