第16話 シスターさんに尋問されたい
「ミース、あなたには3つの質問があります。偽りなく答えてくださいね」
「……はい」
フォレッタからの圧も合わさって、尋問されてる気分。
「その姿はどうしたのですか? どこからどうみても女性の体ですし、年齢すらも変わっているように見えるのですが」
そっか。
この姿で会うのは初めてだもんね。
……あれ? この姿に驚かないまま治療してくれたし、さっきまで普通に話してくれてたの?
フォレッタ、すごい。
「フリーゼとかミーちゃんから聞いてないの?」
「あなた自身のことなのですから、そのお口で説明すべきですよ」
はい、ごもっともです。
申し訳ございません。
「えっと、3日前かな。フリーゼをかなり怒らせて、新開発の魔法を受けちゃったの。いつもの癇癪のやつ。それでこの姿に」
「なるほど。そして、」
「いやいや、違うからっ! 戻れないだけっ!!」
フォレッタの中の私って、頭ピンク魔人なの!?
「戻れない、ですか?」
「領主様から依頼された魔法だから詳しく話せないんだけど、そう簡単には戻れないみたい。私が転生者なのも関わっているみたいで……」
「なるほど。そんな姿になっている理由は理解しました」
あれ、転生者の件はスルーなんだ。
まあ、フォレッタだし、私が転生者かどうかなんて興味ないか。
これで1つ目が終わり。
あと2つ。
「なぜ、あんなキノコに寄生されたのですか?」
もちろん聞かれるよね。
「フリーゼをすんごく不機嫌にさせちゃって……。仲直りするために、仲直りキノコを使おうとしたんだけど……」
「……はぁ」
なに、その残念な子を見るみたいな目は。
いや、実際に残念な子ですよね。
申し訳ございません。
はい。
「そんなことでフリーゼちゃんを危険にさらすなんて、万死に値します」
「私だって必死だったのよ」
「あのキノコは確かに仲直りキノコです。ですが、扱いには細心の注意が必要なのです」
「名前だけしか知らなかったから……」
「仲直りキノコは、口に対する自分の想いをキノコに代弁させるもの。ですが、胞子を大量に摂取すると、キノコにすべての栄養を吸われて餓死してしまうのです」
そんな恐ろしいものだったんだ……。
あ、ミーちゃん、必死に首を横に振ってる。
そこまで知らなかった、ってことだよね。
大丈夫。ミーちゃんのことは信じてるから!
そんなことをするような子じゃないよね!
「猛省してください。キノコに頼る前に、わたくしに相談すべきだったでしょうに」
「……はい。ごめんなさい」
フォレッタ、頼りになるけど怖いんだもん……。
今もずっと説教されてるし。
「最後。このミーちゃん様とはどうやって出会ったのですか?」
「ミーちゃん様って……」
本人は本気なんだと思うけど、おかしすぎるっ。
フォレッタは『13月妖精教』のシスター見習い。
妖精と妖精王を信仰してるから、絶対に様付けしないといけないんだろうな。
ちなみに、13月妖精教っていうのは、この国『ドルミル王国』独自の
そんなに一般的じゃないらしいけど、このアンファンスではみんな入信してる。
なにせ、13月があるのはこのアンファンスだけで、この教会が総本山らしい。
まあ、いつも財政難らしいけど。
13日だけある13月に、妖精は姿を現す。
その13月を重視して、神聖視しているから、13月妖精教。
そんな宗教の信者相手に、ミーちゃんとの馴れ初めを話さないといけないのか……。
「素直に答えても怒らない?」
「呆れる可能性の方が高いので、大丈夫ですよ?」
トゲがチクチク痛いっ!
「生活のために水魔法を覚えようとしたんだけど、体の中に水の精霊が入り込んできて、名前を付けたら妖精にジョブチェンジしてて……」
「なるほど、ファッ――でございます」
一瞬、立てちゃいけない指を立てていなかった!?
上品さ、何処どす?
「本当に、あなたは面倒なことをしてくれますね」
「何か不都合なの?」
「あなたは妖精の主になったのですよ。……はあ。本当にどうしましょう」
なんだか、イヤな予感がする。
これ、人生が変わる系の気配を感じる。
「はっきり言いますが、下手すれば死刑になりますよ?」
「……へ?」
ちょっと!
この世界の死刑、めっちゃ軽くない!?!?
いつも読んで頂き、ありがとうございます!
また、☆やブクマも 感謝ああああああああああ!!! です




