第二回グランドクエスト結果
※本日二話目
これでこの章は終わりです
結果発表なのでまとめて更新することにしました
第一回グランドクエストである『バハムートの襲来』と同じように、ランキングやアイテム分配についての記載が、総合掲示板などでされていた。
第二回グランドクエスト『幻想世界の異変』の結果、という題で発表されている。
今回は『バハムートの襲来』の時と違って個人ランキングとギルドランキングがある。項目は累計ダメージランキング、一撃ダメージランキング、貢献度ランキング(攻撃部門、防御部門、回復部門、補助部門)、MVP(とMVG)だ。個人とギルドを合わせて十四項目があるという訳だった。
だがそれはプレイヤーのみの場合で、今回はモンスター総合ランキングとMVMというモノが存在していた。
今回はかなり太っ腹なようで、ギルドが十位、プレイヤーが十位まで特別報酬が得られるようになっている。さらに抽選で百名にレアアイテムが配布されるという。
個人累計ダメージランキングの一位はもちろん、最終ボスであるテアロドスのHPを半分程一人で削ったリューヤだ。個人一撃ダメージランキングの一位ももちろんリューヤだった。個人貢献度ランキング攻撃部門、回復部門もリューヤが一位。よってMVPもリューヤであった。防御部門と補助部門にはランクインしておらず、リューヤが奪える七つ中五つが一位という結果になっていた。
ランキングの結果(十位まで)はこちら。
個人累計ダメージランキングは以下の通りである。
第一位 リューヤ
二位 リィナ
三位 ツァーリ
四位 メア
五位 ベルセルク
六位 シンヤ
七位 センゾー
八位 メナティア
九位 クイナ
十位 メッシュ
上記のプレイヤーには特別報酬としてヤマタノオロチを配布。
貰える順位が増えたのでトップの少数ギルドのメンバーがかなり入ることとなっていた。
個人一撃ダメージランキングは以下の通りである。
第一位 リューヤ
二位 ツァーリ
三位 ベルセルク
四位 シンヤ
五位 メア
六位 モルネ
七位 アローネ
八位 リィナ
九位 アリシャ
十位 エフィ
上記のプレイヤーには特別報酬としてアマテラスを配布。
個人のダメージランキングはほとんど顔ぶれが変わらない。
個人貢献度ランキングは以下の通りである。
攻撃部門
第一位 リューヤ
二位 リィナ
三位 メナティア
四位 エアリア
五位 フィオナ
六位 アリア
七位 ナーシャ
八位 エフィ
九位 ラウネ
十位 千代
上記のプレイヤーには特別報酬としてカグツチを配布。
二つのダメージランキングには入らなかったが貢献度としては高いと思われるプレイヤーが上位になっていた。一撃や累計では他のトッププレイヤーに勝てないが素早さが高く相手を翻弄出来るプレイヤー(エアリア、フィオナ、アリアなど)が上位に入っていることからも基準がダメージの大小や多少ではないことは明らかだ。
防御部門
第一位 メッシュ
二位 ジュンヤ
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上記のプレイヤーには特別報酬としてオオクニヌシを配布。
防御部門で上位に入っていたのはいずれも『軍』か『ナイツ・オブ・マジック』のメンバーだったが、有名なトッププレイヤーとしては二人だけだった。
回復部門
第一位 リューヤ
二位 ミュリア
三位 イルネア
四位 エフィ
五位 ナーシャ
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上記のプレイヤーには特別報酬としてイヅナヒメを配布。
回復専門のトップギルド所属プレイヤーが多くランクインし、モンスターの補助に回るテイマーとサモマーが多く所属する『双子のエルフ』のメンバーも多くランクインしていた。
補助部門
第一位 アリシャ
二位 リーファン
三位 ナーシャ
四位 エフィ
五位 ラウネ
六位 イルネア
七位 ミュリア
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上記のプレイヤーには特別報酬としてコノハナサクヤヒメを配布。
補助はテイマーやサモナー、魔装使いがランクインしていたが、一部回復と補助を得意とするプレイヤーが入っていた。
ギルド累計ダメージランキングは以下の通りである。
第一位 『格闘国家』
二位 『双子のエルフ』
三位 『ナイツ・オブ・マジック』
四位 『暗黒魔術師団』
五位 『狂戦騎士団』
六位 『軍』
七位 『戦乙女』
八位 『SASUKE』
九位 『一夫多妻』
十位 『銃軍』
上記のギルドには特別報酬として『タケミガヅチの加護』を配布。
ギルド一撃ダメージランキングは以下の通りである。
第一位 『暗黒魔術師団』
二位 『狂戦騎士団』
三位 『戦乙女』
四位 『ナイツ・オブ・マジック』
五位 『双子のエルフ』
六位 『一夫多妻』
七位 『格闘国家』
八位 『銃軍』
九位 『軍』
十位 『SASUKE』
上記のギルドには特別報酬として『タツタヒメの加護』を配布。
ギルド貢献度ランキングは以下の通りである。
攻撃部門
第一位 『ナイツ・オブ・マジック』
二位 『軍』
三位 『格闘国家』
四位 『銃軍』
五位 『SASUKE』
六位 『一夫多妻』
七位 『戦乙女』
八位 『月夜の黒猫』
九位 『双子のエルフ』
十位 『暗黒魔術師団』
上記のギルドには特別報酬として『アメノホアカリの加護』を配布。
防御部門
第一位 『軍』
二位 『ナイツ・オブ・マジック』
三位 『格闘国家』
四位 『双子のエルフ』
五位 『戦乙女』
六位 『一夫多妻』
七位 『銃軍』
八位 『月夜の黒猫』
九位 『守護騎士団』
十位 『SASUKE』
上記のギルドには特別報酬として『アメノハヅチの加護』を配布。
回復部門
第一位 『双子のエルフ』
二位 『月夜の黒猫』
三位 『戦乙女』
四位 『一夫多妻』
五位 『ナイツ・オブ・マジック』
六位 『軍』
七位 『SASUKE』
八位 『銃軍』
九位 『海賊艦隊』
十位 『格闘国家』
上記のギルドには特別報酬として『ミヒカリヒメの加護』を配布。
補助部門
第一位 『双子のエルフ』
二位 『ナイツ・オブ・マジック』
三位 『銃軍』
四位 『軍』
五位 『一夫多妻』
六位 『月夜の黒猫』
七位 『格闘国家』
八位 『戦乙女』
九位 『盗賊組織』
十位 『山賊集団』
上記のギルドには特別報酬として『ヤガワエヒメの加護』を配布。
ギルドのランキングでは思わぬことが起こっていた。トップギルドとして認知されていなかった中小ギルドがランキングに入っていたのだ。特に『格闘国家』というギルドは聞いたことがないのにも関わらず累計ダメージランキングにて戦闘狂ギルド『狂戦騎士団』と『暗黒魔術師団』を差し置いて一位である。
……累計ダメージランキングが多かった理由の一つは、『格闘国家』のギルドマスターにしてまだ見ぬ格闘最強プレイヤーが極度の方向音痴でありボスの下に辿り着けなかったものの、視界に入ったモンスターを狩りまくっていたことが入るのだが。因みに『格闘国家』の副マスターはモルネである。
その他にもランキングに入ったことで加入希望者が増えるだろう中小ギルドは『銃軍』、『月夜の黒猫』、『守護騎士団』の三つだが、『銃軍』は銃使いのみ、『守護騎士団』は守護騎士系職のみと制限がある。『格闘国家』も己の肉体で戦うプレイヤーのみしか加入は許されていない。しかし『月夜の黒猫』はあまりゲーム攻略に積極的ではなく、やはり一番増えるのは今回も『軍』だと思われている。
モンスター総合ランキングは以下の通りである。
第一位 アルティ(リューヤ)
二位 シルヴァ(リューヤ)
三位 フレイ(リューヤ)
四位 ベヒー(エフィ)
五位 アイスバハムート(ナーシャ)
六位 リヴァア(リューヤ)
七位 クリスタ(リューヤ)
八位 ミニ(エフィ)
九位 スレプニル(ナーシャ)
十位 ダイオ(エフィ)
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上記のモンスターには特別報酬として『四獣の加護』を配布。
モンスターのランキングは百位まであり、トッププレイヤーのモンスターは全てランクインするという結果となった。三十位以内に特別報酬スキルが配布されている。モンスターだからなのか日本の神ではなく幻想世界を統治する四体の加護を得たようだ。
そしてMVP、MVG、MVM。MVPは最優秀プレイヤー、MVGは最優秀ギルド、MVMは最優秀モンスターということだが、何が配布されるのかは事前に知らされていなかった。
MVP リューヤ
上記のプレイヤーにはIAOで唯一無二の武器を配布。
MVG 『軍』
上記のギルドには『アメノミナカヌシの加護』を配布。
MVM シルヴァ(リューヤ)
上記のモンスターには『四獣武剣』を配布。
抽選では百名にスサノオが配布された。そこにもリューヤの名前があり、今回もランキング総なめと言っていい程の独占率であった。
因みに日本の神の名を持つ装備(ヤマタノオロチ、アマテラス、カグツチ、オオクニヌシ、イズナヒメ、コノハナサクヤヒメ、スサノオ)は激レア装備であり、IAO内にスサノオ以外は十個しかない。
前回のランキングでは十位以下の報酬が一定だったのだが、ギルドは百位、プレイヤーは千位まで少しいい報酬が配布される。報酬の良さは段々と上がっていくのであまり不満は出なかった。
神の名を持つレア装備はかなり効果の高い装備ではあるが、装備の種類としては名前が全く関係ない。
ランキングを見た後に人々は、驚くべきモノを見つけた。
全世界どこからでも(少なくとも現時点でいける範囲では)見える巨大な塔が、おそらく世界の中心と思われる位置に聳え立っていたのだ。デルニエ・ラトゥールというらしい嫌な薄紫色をしたその巨大な塔に気付いた者は同時に、新たな運営からのメッセージが届いていることに気付いた。
『全プレイヤーに告ぐ。デルニエ・ラトゥールは第三回グランドクエストにして最終グランドクエストである。デルニエ・ラトゥールをクリアすればゲームクリアとなる。デルニエ・ラトゥールは五十階層であり、一階層から順にクリアしていく必要がある。一階層毎に出現するモンスターのレベルが上がっていき、一階層はレベル五十である。一階層毎にその階を守護するモンスターが存在する。なお各階層のボスにはラストアタック・ボーナスを設定し、最後の一撃を加えたプレイヤーにはレアドロップアイテムをするシステムを追加する。各階層は全体がダンジョンとなっている。さらに追加システムとして装備の作り変えを可能とした。装備の作り変えはレアドロップしたが自分が使わない装備だった時などに別の種類の武器に変えることを言う。それでは諸君、健闘を祈る』
というメッセージだ。その内容に愕然としたのはトッププレイヤーだけではないハズだ。つまり、デルニエ・ラトゥールというあの塔をクリアするにはレベル上限であるレベル百のモンスターがいるダンジョンを進み、レベル百のボスモンスターを倒さなければならないということだ。レベル五以上の差があってボスを全員無事にクリア出来るとされている(少し多めに見て)というのに同レベルのボスを倒さなければゲーム脱出はならないと言われれば、愕然とする。
だが朗報もあった。前回や今回のグランドクエスト報酬で自分が使わない武器を貰ったプレイヤーにとって、同程度の武器に作り変えることが出来るようになったというのは、かなり嬉しいことである。貰ったはいいが、使えない。かと言って誰かに譲るのは勿体ない。そう思っているプレイヤーも大勢いるのだ。
よって武器の作り変えがどの程度の成功率か分からないものの、トップギルド所属の鍛冶系職のプレイヤーや自営鍛冶屋『knight』の店主であるアリシャの下には大勢のプレイヤーが押しかける結果となった。




