番外編:そして魔王は西より来る-3
ダイランドウさん、強すぎる
1 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
史上初の古馬短距離GⅠ完全制覇
これにはスピード厨の海外ブリーダーさんもニッコリ
4 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
そしてダイランドウ。まだ4歳。
12 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
弥生と皐月で大爆発していたころが懐かしいぞ
17 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
ダイランドウさんの大乱闘が見れなくなって寂しいです
18 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
いややってる事自体殆どかわってねーからね
25 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
割とガチで史上最強馬あるんじゃねえの
マイルとはいえライダーに完全勝利だぞ
28 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
ものさしのライダーが善戦マンになりつつあるからなんともいえない
30 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
いやでも他の馬抑えて二着じゃん。ライダー。
33 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
ライダーが弱くは無いのは分かってるんだが、ここ最近ずばっと勝ててはいないな。
34 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
ダイランドウは世代に恵まれた感ある。上の世代の短距離馬が数年不作だった
39 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
はいはい世代が弱い世代が弱い
42 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
弱いとはいわんが王者は不在だったわ
毎回勝ち馬が変わってた
50 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
去年のマイルCS7枠で勝ったのがやばすぎる
外から出て3コーナー入る前に進路妨害せず先頭走るとかどんだけ瞬発力たけーんだよ
51 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
こいつもS氏と同じでスタートはええんだよな。
菊で事故ったS氏とちがってダイランドウはガチでスタート失敗してない
だから結果が荒れやすいスプリント戦でも安定して勝ってる
52 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
テンの3F32秒きること多いからな
5馬身ありゃそら先頭立ちますわ
S氏がいるともう1秒!(はやくなる)
55 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
しかしなんでこんな突然覚醒したのか
56 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
3歳の安田からだよな覚醒したの
59 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
皐月で爆発炎上した後だな
61 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
あれだ、追い切り全力放馬事件のあとからか
63 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
???「これどっちがダイランドウですか?」
75 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
あの解説、冗談だったのかどうかはわからんが
栗毛に丸い星の誰が見ても分かる特徴の馬を見分けられないって
エアプ丸出しだったよな。
78 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
あれ次の週から別の奴になってあっ(察し)ってなった
84 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
短距離王者はもう揺ぎねぇな
海外遠征とかしてほしいもんだが
直線スプリント戦とかどうなんだろうな
割と普通に勝ちそうだが
85 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
スプリンターってよりマイラーって感じがするけどな、ダイランドウ
86 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
テンがいいからコーナーがあるレースのほうがいいような感じはする
適性距離はどうなんだろうな。須田っちのせいでまるでわからん
89 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
距離が伸びても走れるってだけで、やっぱり基本的にスプリンターなんじゃないか。
身体つきはマイラーってか、短距離馬っぽいといえばそんな感じだが、極端にそれ
向きって身体でもないような。
90 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
宝塚はどうなんかね
勝てなくてもガッカリはしないけど、有馬みたいな好走は見たいな
91 名無しさん@競馬板 20NN/06/15
須田厩舎の馬はいつも何かしてくれそうという期待感があるな
直近の丸いのと大乱闘先生のせいだろうが
【問題の】宝塚記念 part4 【レース】
1 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
本命不在の宝塚どうするお前ら
589 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
>>1
何が本命不在だよストームライダー一強だろ
目が腐ってんのかこのダボ
597 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
最近の成績見てると一強って感じでもなくね?
601 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
前年度覇者で完全に適距離だが最近勝ち鞍がない、モデラート
この距離で実力十分だが何故か勝ちきれてない、ストームライダー
この距離の実績が無い、スティールソード
近況成績能力十分だが距離が不安、ダイランドウ
見せ場は作るが善戦が多く勝ち鞍がない、キャリオンナイト
こいつらまとめて相手にして一番人気張ってたサタンとかクエスってすげーな
603 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
大阪杯はライダー一番人気だったよな?
604 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
そういやそうだすまん
605 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
ライダーは国内だと古馬との対戦経験が薄いっちゃ薄いのか
606 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
海外で勝ってるし、大阪杯でもサタンとキャリオン以外相手になってなかった
だからなんだとも言えるが
607 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
スレチだけどあの大阪杯は歴史に残るレベルの激闘だろ
610 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
むしろ丸いのは毎回あんなレースだな
名勝負メイカー
611 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
たぶん人気で抜けるのはライダーだが勝つのはキャリオンと予想
612 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
そりゃどれかうって聞かれたらライダーだけど、馬券的には見だわな
こんなん誰が勝つのかわかんねえ
633 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
いいんじゃねえのたまには。
上半期のお祭りなんだし、なんも考えず好きな馬買って単勝で応援しとけば
635 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
ライダーで未知数なのが開催最終週の荒れた馬場がどうかってとこか
それいいだすと鉄剣もか
636 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
貧弱さは感じないから馬場は平気なんじゃね
戦歴長いだけあってキャリオンは実績だしてる。三着とかだけど。
644 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
あれ、このレースダイランドウで決まりだと思ってたんだけど俺だけ?
645 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
いや俺もだ。持ってるスピードがちげーよ
所詮ステイヤーなんてのはスピードの無い馬の逃げ道でしかねーのよ
646 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
実力は高いと思うが、弥生皐月のイメージが強くてこの距離じゃ本命にはできない……
647 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
俺はキャリオンだな
なぜなら宝塚記念は微妙に勝ちきれない馬がGⅠ初制覇するレースだからだ
648 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
それなら俺は勢いがあるスティールソードちゃん
650 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
今年は絶対キャリオンナイト
651 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
二年連続モデラート
652 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
絶対能力ストームライダー
653 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
爆発炎上ダイランドウ
654 名無しさん@競馬板 20NN/06/20
それ負けてるやん
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美浦トレーニングセンター。
朝靄かかる坂路をウッドチップを巻き上げながらスティールソードと鞍上の文昭は駆け上る。
天皇賞を大目標に仕上げた故、その後のテンションに不安のあったスティールソードだったが、ここまでいい状態を保持できていた。良い時のスティールソードは前に前に行きたがる前向きな気持ちが走りに現れ、やや前に"のめった"ように走る。
無論走行姿勢としては悪癖なので直してやらねばならない。文昭はそんな親友の様子に口元を緩めながら、手綱を引いて姿勢を正させるのだった。
宝塚記念は二週間後。追い切りはもう二三日後なので今日は軽めの予定である。
そろそろ坂も終わりだ。文昭は手綱を緩め、ペースを落とすよう伝達する。親友の脱力が背中から伝わる。軽く一息、といったところなのだろう。
上りきった親友の首を軽く叩き、人馬は厩舎へ戻った。
厩舎に戻った文昭は、スタンドから確認はしていたであろうが、それでも父親
にスティールソードの調子を伝えた。
「よしよし。まずは体調面はクリアだな」
「二週前追い切りも済んでねぇから、気の早い話だと思うがな」
「去年一昨年と暑さは問題にしなかったんだ。ならここから調子を崩す事もねーってことだ」
父親の楽観に呆れつつ、文昭も人間が気を張ったところでどうなるものでもないかと思いなおした。スティールソードは馬房の中、水桶に顔を突っ込んでガブガブやっている。鹿毛の馬体はトレーニング後のシャワーが生乾きで、しっとりと湿っていた。
「ダービーの時と違って今年は比較的レース間隔に余裕があるからな。これで調子を整えられないんじゃトレーナー失格ってもんよ」
「天皇賞からだと一月半か。年明けて四戦目だから、それ考えても余裕はあるな」
「まぁそういうわけで、後は当日乗るお前次第ってことだ」
「プレッシャーかけてくれるじゃねぇか」
「負けたら降ろせなんて格好つけやがるからだ。いいか文昭。改めて言っておくがな」
大吾は息子の目を覗き込んだ。
「勝てば勝つほど期待は増える。それはオーナーサイドからだと注文って形で増えるもんだ。時に現場の俺達を踏みにじるような要請をしてくる場合だってある。仮に強く出られたとしたら、俺達はそれに応えなければならない。それが馬のためにならない事だとしてもだ。
そういう外野を黙らせるには結果が要る。一度勝ったからって緩むんじゃねえぞ。天皇賞だけじゃ足りねぇんだ。既にオーナーサイドから騎手変更の要請は再三来ている。ちょうど横田が空いてるじゃねぇか、ってな。
いいか文昭。勝て。勝たないとてめぇの都合なんか無視されて、お前とテツゾーはそれっきりだ。
はっきり言って今年の宝塚は異常だ。お前も分かっちゃいると思うが、十年に一度揃うかどうかのメンツが集まっちまってる。だからだ。だからこそ勝て。勝たなきゃお前に秋はねぇ」
「ふんっ。んな事言われなくたって分かってるよ。証明してやるさ。テツゾーには俺こそが相応しい騎手だって事をな」
「分かってるならいい。そして管理調教師として伝えておく。次の宝塚記念、負けたらお前は乗り代わりだ」
なんと返事をしたか定かではない。「うん」とか「おう」とか、言ったのだろう。その時になってようやく、文昭は己が臓腑を縛られるような重圧を認識した。
自室のベッドで仰向けになりながら、文昭は父に言われた言葉を反芻していた。
心のどこかで父親に対する甘えがあった。
いざ父親の口から次戦敗北の場合乗り代わりだと伝えられた時、文昭は予想していた以上のショックを自分が受けていた事に困惑した。
親父ならオーナーから庇ってくれるだろう。今までもそうだったのだから。そんな甘え。
温すぎた。自分は今までも十分守られてきていたのだ。恐らくは初戦の未勝利から。自分から降板を口にしておきながら、本当には覚悟が出来ていなかったのだ。これでは子供が粋がっているのと何も変わらない。もう23だ。大人にならなくては。
そういう自分に文昭は少なからず驚いていた。
これまでは直向きというか、目の前の事に必死で先のことを考える暇など無かった。GⅠを勝った事により生まれた余裕なのだろうか。そういう物が己が内面に目を向けさせる機会を作らせたとも言えた。
どうするべきなのだろうか。
整理して考える。
自分が求める最良の結果は宝塚記念に勝利し、今後もテツゾーと供に競走人生を歩むことだ。次点は勝利こそ逃すものの、見せ場を作って僅差の二着で終わること。どちらにせよテツゾーと己の実力を最大限に発揮せねば掴み得ぬ結果だろう。
では最良の結果を得るためにするべき行動は。
レース展開を予想し備える。
そんなことはいつもやっていた。
人馬共に体調を整える。
それは日常と何が違うのか。馬に関しては父親の太鼓判付き。そもそも管理する立場に文昭はいない。
――何か無いのか。勝つための特別な何かは
気持ちが焦る。何かしたい。勝つための何かを。
でもその何かが分からない。
文昭は勝つための重圧には慣れていた。己が技術を研ぎ澄まし、最高の値を出せるかどうか。究極的には己に帰結する重圧。
しかしその先。尽力の果て負けてはならない重圧。それは全くの未知であった。
空回る。
細原文昭を構成していた部品が軋みを上げていた。
「潰されてたまるか。俺は勝つぞ。アイツに勝つまで勝ち続ける」
血を吐くような独白は、物が少ない自室に解けて消えた。
頭痛が酷いんで少なめですすまぬ
次回火曜日19時予定




