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木の箱
これは女性自衛官の同期がしてくれた話だ。
同期が女性自衛官の生活隊舎当直勤務に当たったとき、バディーが衛生隊のとある3曹であった。
その衛生隊3曹が木の箱を持参し、当直勤務室のベッドの上に置いた。
不思議に思った同期。ちょっと考えてピンっときた。
「お守りですか?」
「そうなんだよね。あそこのボイラー室に女の子がいるの」
当直室の斜め前あたりのボイラー室のことを話しだした。
どうやら、ボイラー室に女の子がずっといるらしいのだが、その女の子が女性自衛官の生活隊舎で一番やっかいな幽霊らしい。
ただ、ボイラー室に引きこもっているために、ボイラー室に行かなければなんともないらしいのだ。
「だからね、これを持ってきたんだよね」
と、木の箱のお守りを持ってきたとのこと。
ちょっと余談だが、衛生隊になる人たちは何かが見える人が多いらしい。




