帰ってきたレンジャー
陸上自衛隊におけるレンジャー(Ranger)は、陸上自衛官の中でレンジャー課程を修了し、レンジャー徽章を有する者。ちなみに、レンジャーは特殊部隊員ではない。日本の場合は。
レンジャーになる過程で訓練があり、一歩間違えると死に直結するような危険な訓練がたくさんある。
ところで、今現代は自衛隊は人命第一だが、戦後すぐの時代は人命よりも武器が第一優先の時代だった。レンジャーの訓練ですぐに救助すれば助かるというような状況にも関わらず、救助の順番が人よりも武器を先に優先し人が助からない場合が過去に数度あった。
ある部隊も過去に3人死んでいる。
湖でおぼれて死んだ。
救助で人よりも武器をまず先に取り上げ、人を最後に回したせいである。
かなり昔の話だ。
いつからか、真夜中に水浸しの自衛官3人が歩いているところを目撃されるようになった。
この3人が所属する連隊の建物、深夜になると
ひたっひたっひたっ
びしょっ
どこからともなく、水音が聞こえてくる。
耳を澄ませて水音が聞こえた方へ見ると、そこにはびしょぬれで藻がたくさんついている3人組が1列縦隊で歩いている。
あぁ、帰ってきたんだな。
と、目撃者は思うらしいのだ。




