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自衛怪  作者: 青之屋
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硫黄島の怪談

硫黄島。

怪談や自衛隊絡みじゃなくても有名な島だ。

映画【硫黄島からの手紙】の舞台である。硫黄島の悲劇をあまり詳しく知らない方はぜひ見ていただきたい。

現在は自衛隊の基地があり、海上自衛隊、航空自衛隊、陸上自衛隊がそれぞれお勤めをなさっている。

 

 硫黄島の幽霊は、生前は水や食料の補給もなかったために、絶対に水を求めにやってくるような話。水がある場所は必ずやってくるみたいだ。

 寝ている最中に部屋を這いつくばる音で目が覚めたら、急にがばっと覆いかぶさられ「水をくれ」と言われた等の話もある。だから、演習で硫黄島に行く人は部屋の中に水が入ったコップを沢山置く人がいるのだとか。必ず。水が入ったコップを置かないと寝れないのだとか。うなされるのだとか。部屋をうろつかれるのだとか。ただ、私に怪談を語ってくれた人は、豪快な人で「戦争で日本を守って戦ってくれた人達なんだから、なんも怖いことはない。俺は部屋を開けてここは水もあれば肉もある、酒もあるから、どうぞ好きなだけ飲んで食ってくれ! という気持ちで部屋を開けっ放しにして毎晩肉を焼いている」ご立派なのだが、気持ち半分は毎晩肉と酒をやりたいというのが見えている。

 

 そんなわけで、この島は絶対に英霊が出る。

  

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