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俺が聖女で勇者が幼馴染で  作者: 鳩胸 ぽっぽ
オルファラン同盟学校編
40/103

対聖ラファエロ王国勇者戦 ②

 火の魔法を魔力で防ぐ。

 結構な威力はあったみたいだが、結構分厚く作った魔力の障壁でダメージを大幅にカットすることができた。

 回復魔法を延々と自身にかけ続け、俺は雷魔法を放つ。


「お前たちも異世界から来たってことは何かしらチートスキルがあるんだろ」

「もちろん……。言わないよ……」

「だろうね! 手の内晒す馬鹿はいないもんな!」


 俺は雷魔法を放つ。

 魔法使い相手と戦って基本的に打ち勝つのは俺のほうだ。俺は魔力が人より異常に多いので、魔法の打ち合いでは俺のほうが断然有利。

 相手も雷を魔力で防ぐ。


「そっちのチートは何? わかんない」

「言わねえよ」

「そ。ま、なんでもいいけど」


 火の魔法を連射してくるみのり。

 俺は魔力で防ぐことをやめ、ちょっと出力強めに雷魔法をうちだした。さすがにちょっと多めに魔力を含めた魔法を受けることは危険と判断したのか、相手はぎりぎりで攻撃をかわしている。

 それにしても、こいつ魔法連射しやがるな。そんなことしたらすぐ魔力尽きるだろうに。威力も申し分ないからあまり連発はできねえ……。

 もしかしてこいつって俺と同じようなチートか? こいつも無尽蔵の魔力を……。いや、それにしてはちょっと変だ。

 こいつは俺のように自分に回復魔法をかけ続ける荒業をしていない。死ぬかもしれないこの魔法の打ち合いで俺のように莫大な魔力があるならやっていてもおかしくはない。

 ただ、それをしていない。攻撃をかわしたことでそれは明白だ。


「お互い考察の段階だな」

「……どうかな。私はあなたのチートはわかったけど」

「……説明してみて」

「高出力の魔法でしょ」

「……全然違う」

「えっ!?」


 驚いた顔をしていた。

 的外れだよ。いや、高出力なのは間違いないけど……。恥ずかしそうに顔を赤らめるみのり。


「じゃあなに!?」

「お互い説明し合ったほうが早いだろ」

「そ、そうだね……。こんな恥ずかしい思いするなら説明し合ったほうがいいね……。説明してる間攻撃はなしね」

「嘘つくのもなしだからな」


 俺は攻撃の手を止める。


「まず私は魔力回復速度の高速化なんだ」

「回復速度?」

「ほら、ゲームとかでさ、徐々に回復したりするでしょ? それが私の場合超速で回復して魔法を放ってもすぐに回復するから連射できたりするんだ……」

「あー」


 なるほど。そういう感じね。

 あくまで魔力量が多いわけではなく、魔力の回復が異常なまでに速いから連射できるのか。

 だから回復魔法との併用はむずいのかな。ずっと消費し続けるかけ続け回復魔法を使ってると回復する分もそれに使っちゃうから出来ないのかな。


「理解した」

「今度はそっちだよ……」

「俺は普通に魔力量がめちゃくちゃ多いだけなんだけど」

「そうなの!?」

「うん」


 むしろなんで分かってねえんだ俺のチート。割と俺も連射してただろ。


「だから枯渇しないんだ……」

「まぁ、俺の魔力は有限だからいつか枯渇するけどまだしたことねえな」

「すご……。これ勝ち目ある?」

「俺に全魔力を使わせたらあるんじゃないか?」

「……無理ゲー」


 解説パートも終わり、俺は雷魔法をぶっ放した。

 ちょっと多く魔力を込めた雷魔法を受けるのは危険と判断したのか、魔力で防ぐことはせず避けるみのり。

 だけれども。


「えっ、避けた先にも雷……」

「こういうことも出来る」


 囮だ。さっきのは。

 ガード出来ないと認識させて躱すのを強要させ、本命を躱した先へ打ち込む。

 もちろん回避する余裕はなく、魔力で防ぐことしかできない。が、それを織り込んで魔力で防いでも相殺できない威力にした。


 雷はみのりを貫き、みのりはそのまま感電して地面に倒れ伏した。


「漫画とかでイメトレとかしてたからその差かな」


 イメトレとか大事だよな。












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