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第130話:龍の架け橋と、癒やしの槌音

「今から、

この、プロジェクトの、

その、成功の、その鍵を握る、

最も、重要な『資材』の、

その、『搬入』を開始する!」


俺の、その通信機を通じた、

力強い、そして確信に満ちた声。

それが、

この、地底の、その最も深い場所と、

そして、遥か上空の、

その、青く澄み渡った空とを、

確かに、繋いだ合図だった。


ゴオオオオオオオッ!!!


坑道の、その、遥か上空から、

聞き慣れた、

そして、この、世界の、

その、どんな音楽よりも、

俺の、その心を、力づけてくれる、

あの、力強い、そして気高い、

その、咆哮が、響き渡ってきた!

リュウガだ!


俺たちが、絶望的なクレバスを前に、

その、進むべき道を、見失いかけていた、

その、まさに、そのタイミングで、

俺たちの、最高の、そして最速の翼が、

究極の、そして最も困難な『配達』任務を、

開始してくれたのだ!


それは、

もはや、ただの輸送ではない。

神業の、空中ロジスティクスだった。


坑道の、その、狭く、

そして、いつ崩れてもおかしくない、

その、垂直に近い、闇の中を、

まず、先導役として、

ウィンドランナーの、その俊敏なゲイルが、

まるで、一筋の、青緑色の閃光のように、

舞い降りてくる!

彼の、その鋭い目は、

降下ルート上にある、

その、僅かな、しかし危険な突起物や、

不安定な岩盤を、瞬時に見極め、

俺たちに、そして、その後ろに続く、

巨大な翼に、その情報を、的確に伝達する。


そして、

その、ゲイルが確保した、

僅かな、しかし絶対的に安全なルートを、

リュウガが、

その、巨体を、

信じられないほどの、そしてありえないほどの、

その、精密さで、コントロールしながら、

ゆっくりと、

しかし、確実に、舞い降りてくる!


その、口には、

ギドさんが、この日のために、

軽量でありながら、絶対的な強度を持つ、

特殊な合金で、あらかじめ製作していた、

懸架橋サスペンション・ブリッジ建設キット』の、

その、主要な、ワイヤーロープが、

まるで、蜘蛛の糸のように、

しかし、決して切れることのない、

その、輝きを放ちながら、咥えられている!


さらに、

その、腹部に装着された『ドラゴンギア Lv.3』の、

その、新しい、多目的カーゴユニットからは、

これまた、ギドさん特製の、

魔法で、その重量を、極限まで軽減された、

しかし、その強度は、アダマンタイトにも匹敵する、

その、橋の、主桁となる、

金属製の、ビームや、

そして、岩盤に、その全てを固定するための、

アンカーとなる、巨大な杭が、

ウィンチによって、

ゆっくりと、

そして、寸分の狂いもなく、

俺たちが待つ、この場所へと、

降ろされてくるのだ!


「す…げえ…」

「これこそが…これこそが、

俺が、夢にまで見た、

『ドラゴン便』の、本当の力…!」


俺は、

目の前の、その、

あまりにも、スリリングで、

そして、あまりにも、

その、完璧なまでの、連携作業に、

ただ、言葉を失い、

そして、その、魂の、奥底から、

震えるほどの、興奮を、感じていた。


「さあ、ぼさっとするな、小僧!

カイの旦那!」

ギドさんの、その、活気に満ちた、

そして、最高の仕事場を与えられた、

職人の、その歓喜の声が、響き渡る!


「ここからが、俺たち、

地上部隊の、腕の見せ所だ!」


『資材』は、完璧なタイミングで、

そして完璧な状態で、

この、現場へと、届けられた。

ここからは、

それを使って、

この、絶望的な、大地の裂け目に、

未来への、希望の『架け橋』を、

創り出す、

俺たち、人間の、そしてドワーフの、

その、創造の、時間だった。


それは、

これまた、

一つの、壮大な『建設プロジェクト』だった。


まず、

カイ様が、

その、騎士としての、

その、常人離れした、驚異的な身体能力を、

最大限に、発揮する!

彼は、ギドさんが用意した、

特殊な、そして頑丈な、

その、ワイヤー付きの、 grappling hook を手に、

クレバスの、その、向こう岸へと、

まるで、銀色の、美しい流星のように、

その、身を、躍らせた!

そして、

崩れやすい、その不安定な足場で、

その、神業のような、絶妙なバランスを保ちながら、

橋の、その、基礎となる、

巨大な、アンカーの杭を、

その、聖なる力を込めた剣で、

岩盤の、その、最も固い部分へと、

力強く、そして深く、打ち込んでいく!


その、凛とした、そして美しい姿は、

もはや、ただの騎士ではない。

この、絶望的な、地の底で、

希望を、その手で掴み取ろうとする、

気高き、そして何よりも頼もしい、

開拓者、そのものだった。


そして、

ギドさんが、

その、ドワーフとしての、

その、何世代にもわたって受け継がれてきた、

その、土木と、建築の、

その、全ての、叡智を、解放する!


「小僧!

カイの旦那が打ち込んだ、そのアンカーの、

その、角度と、張力を、

お前の、その、訳の分からんスキルで、

正確に、計測しろ!」

「ワイヤーの、その、僅かな『たわみ』が、

この、橋の、その全体の、

その、強度を、決定的に左右するんだ!」


俺は、

スキルウィンドウの、

その、精密な、構造分析機能を使い、

刻一刻と、変化する、

その、橋の、その、僅かな歪みや、

その、応力の、その集中点を、

リアルタイムで、計測し、

二人に、その情報を、叫び続ける!


「ギドさん!

左側の、第二ワイヤーのテンションが、

8%ほど、高いです!

右の、補助アンカーを、もう少し、

締め上げてください!」


「カイ様!

その、足元の岩盤、

内部に、微細な亀裂を多数、検知しました!

あと、三十秒以内に、

小規模な、崩落の可能性があります!

すぐに、そこから、離れてください!」


俺たちの、

三人の、

その、異なる、しかし、

それぞれの、最高の、専門分野の力が、

この、地底の、その最も深い場所で、

一つの、

そして、完璧な、

『チーム』となって、機能していた。


そして、

どれほどの、時間が、

経っただろうか。

俺たちの、目の前に、

その、絶望的な、暗い裂け目を、

確かに、そして力強く、繋ぐ、

一本の、

美しい、そして、

俺たちの、その、汗と、

そして、その、絆の、その結晶とも言うべき、

『龍の架け橋』が、

ついに、その、威容を、現したのだ!


「…やった…」

「やったぞ…!」

俺たちは、

その、自分たちの、その手で創り上げた、

その、希望への、道を前に、

互いの、その、泥と汗で汚れた顔を、

見合わせ、

最高の、そして、

これ以上ないほどの、

満足の、そして歓喜の、

笑みを、浮かべた。


俺たちは、

その、まだ、微かに揺れる、

その、架け橋を、

互いを、信じ、

そして、互いを、支え合いながら、

慎重に、しかし、

確かな、一歩、一歩で、

渡り切った。


そして、

ついに、

ついに、

俺たちは、

その、大空洞の、その最深部で、

それと、対面したのだ。


この、偉大なる森を、

そして、この、大地そのものを、

何百年もの、長い、長い間、

蝕み続けてきた、

全ての、元凶。


巨大な、

そして、生き物のように、

どく、どくと、脈打つ、

この星の、その大動脈、『龍脈』。

そして、

その、龍脈の、その心臓部に、

まるで、

呪われた、そして毒の、

その、巨大な、巨大な、黒い刃のように、

深く、そして無慈悲に突き刺さった、

一本の、

巨大な、

そして、禍々しいまでの、邪悪なオーラを放つ、

『星鉄』の、巨大な、巨大な、杭。

その、傷口から、

黒い、負のエネルギーが、

血のように、

じわり、じわりと、

そして、絶え間なく、

溢れ出し続けていた。


「…これか…」

ギドさんが、

その、声を、震わせていた。


「これこそが…

わが、父祖たちが、

その、歴史に、そして、この大地に、

遺してしまった、

決して、癒えることのない…」

「『大いなる過ち』の、

その、本当の姿か…」


俺は、

ギドさんの、その肩を、

力強く、叩いた。


「ギおじさん、

過去を、嘆いている暇は、ありません」

「今、俺たちには、

それを、この手で、

修復する、力があるんですから」


俺の言葉に、

ギドさんは、ハッと、顔を上げた。

その、瞳には、

再び、

ドワーフとしての、

その、誇り高い、

職人の、炎が、宿っていた。


「…そうだな、小僧」

「さあ、始めようぜ」


「俺たちの、本当の、

そして、最後の仕事をな」


ギドさんは、

リュウガが、命懸けで運んでくれた、

その、資材の中から、

携帯用の、しかし、

恐るべき熱量を生み出す、

ドワーフ特製の、魔力式の溶鉱炉を、

その、傷ついた、龍脈の、そのすぐそばに、

設置し始めた。


カイ様は、

その、聖なる剣を、再び抜き放ち、

『星鉄』から溢れ出す、

その、邪悪な、負のエネルギーから、

俺たちを、そして、

その、神聖な、鍛冶の作業場を、

守るための、

光の、結界を、展開する。


そして、俺は、

再び、スキルを、その全ての能力を、

解放させた。


「ギドさん!

龍脈の、そのエネルギーの流れが、

今、最も、安定しています!」

「今から、三十秒間が、

最初の、そして最大の、チャンスです!」

「合金の、加熱を、始めてください!」


「カイ様!

結界の、その右翼部分の、

その、エネルギー密度が、

僅かに、低下しています!

敵の、その瘴気は、

そこから、侵入してくる可能性が高い!

集中を!」


「ギドさん!

今だ!

三…二…一…」

「叩けぇぇぇぇっ!!!」


ガァァァァァァァァァン!!!


ギドさんの、

その、ドワーフとしての、

その、全ての、誇りと、

そして、父祖への、その、償いの想いと、

そして、仲間たちとの、

その、未来への、その誓いの、

その、全てが、込められた、

その、最後の一撃が、

眩い、白銀の光を放つ、

その、『楔』に、

確かに、そして力強く、叩き込まれた!


完成した、

その、神聖なまでの輝きを放つ『楔』。

それを、

俺たち三人は、

その、全ての力を、合わせて、

龍脈の、その、傷口へと、

ゆっくりと、

そして、祈りを込めて、

嵌め込んだ。


ぴたり、と、

あれほど、

おぞましく、そして絶え間なく、

溢れ出し続けていた、

黒い、負のエネルギーの、その奔流が、

その、流れを、止めた。


「…やった…」

「やったぞ…!」


俺は、

通信機を、手に取った。

その、向こう側で、

俺たちの、その吉報を、

そして、自らの、その出番を、

今か、今かと、

待ちわびているであろう、

二人の、その、優しく、

そして、誰よりも、強い、

その、姫君たちの、名を、

呼ぶために。


「リリアさん、アリア様…」

「聞こえますか…」

第一段階フェーズワン

そして、第二段階フェーズツー、完了です」


「『不良品の供給』は、完全に、断ちました」

「ですが、

この、世界という名の、ネットワーク全体に、

既に、流れてしまった、

その、『毒』は、まだ、残っています」


「これから、

最後の、そして、最も重要な、

全品回収リコール』と、『浄化作業』を、

開始します」


「あとは…

お二人を、お願いします」

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