Aグループ第一試合
2ヶ月もの間更新出来なくて申し訳ありません。「子竜が進む異世界成り上がり」の方に取り組んでいたのと、進級がかかっている3学期の勉強が忙しかったと言うのが今回の件の理由です。まあこれは言い訳ですし、自分の更新遅れただけです。改めて申し訳ありませんでした。
SSSランク冒険者との邂逅から数十分程経った。辺りには今大会の参加者がもう全員集まっている。
「いよいよじゃな」
「ああ、楽しみだ」
ヴェルの呟きに和人はニヤリと笑いながら答えた。
「どきどきしますね……一回戦で和人様とヴェルさんとは当たりたく無いです」
「私もそれには同意ですね。折角新しい能力を手に入れたのに一回戦で敗退と言うのは流石に嫌です」
「アタシもアタシも!でもカレンやスミレとも嫌だなー。出来ればあのすりーえすらんく?って呼ばれてた人達と戦ってみたい!」
「私もSSSランク……興味ある……」
それに追随するようにカレン達も口々に話す。
今回の対戦順は大会側がランダムで組み合わせを決め、AグループとBグループにそれぞれ16人ずつ振り分けられて戦って行く方式だ。そして最後にAグループの優勝者とBグループを勝ち抜いた者達が戦って優勝者を決めて終わる。
『皆さん準備はよろしいでしょうか!ではただ今よりAグループ第一試合を行います!呼ばれた方はリングまでお越し下さい!』
司会の男がそう言うと、参加者、観客は一斉に静まった。
『Aグループ 第一試合、SSランク冒険者にして「氷結の魔女」の異名を持つユーラス・アントニック選手 VS 「竜姫」と言う異名を持ち新たなるEXランク冒険者となった絶世の美女、ヴェルフェン選手!』
それを受けて会場は大きく湧く。一試合目からEXランク冒険者の戦いが観れるのだ。それはテンションも上がるだろう。戦う張本人であるユーラスは不幸だったと同情するしか無い。
「お、いきなり私か。じゃがつまらん相手じゃな」
「ああ、ヴェルの相手は大した事無いな。速攻で終わらせて来い」
「良かった、これで少なくとも一試合目でヴェルさんとぶつかる事は無くなったね」
「そうですね。ですが和人様もまだいらっしゃいますし、安心は出来ません」
「ヴェルさん、相手殺さないように気を付けてね!」
「和人様やヴェルさんなら、結界破るの簡単……」
皆口々にヴェルに言葉を送るが、その中に頑張ってと言う言葉が無いのは如何様か。どうやら皆ヴェルが負けるとは考えていないようだ。
その当人であるヴェルも”たかがSSランク冒険者”に負ける事は無いと考えている。そしてそれは事実だ。
ヴェルとユーラスとか言う女性冒険者がリングに立ったのを確認した司会者は、待ってましたとばかりに声を張り上げて試合開始を告げる。
『Aグループ第一試合、開始‼︎』
「『氷の精霊よ、我が呼びか「遅いのぅ」カハッ⁉︎」
開始の合図と共に魔法を放とうと詠唱を行ったユーラスだったが、それが言い終わる前にヴェルの拳に腹部を貫かれて絶命し、光の粒子となって消えて行った。そして、リングの外に意識を失ったユーラスが現れた事により、漸く現状を理解した司会者がが大声を上げる。
『な、なんと!SSランク冒険者として有名なユーラス・アントニックが一瞬にして敗れたァァァァ!強い、強過ぎるぞ「竜姫」ヴェルフェン!』
それに伴い会場も何があったか理解し、場を包む静寂は一瞬にして大きな歓声へと変わる。
「ふむ、やはりこの程度か。つまらんのぅ」
ヴェルはそんな会場様子には目もくれず、真っ直ぐに和人達の元にと戻って来た。
「まあそう言うなって。あれでも人間達の中では強い方なんだって」
「そうですよ。僕達を他の人間達と一緒にしちゃだめです」
「そうですね。和人様とカレンの言う通りです。私達は人ではありませんからね。それを踏まえた上でも和人様とヴェルさんは特別ですし」
「アハハハッ!綺麗にお腹に穴空いてたね!」
「流石……」
「ふむ、それもそうじゃの」
皆の言葉にそれもそうかと納得したヴェルは、次の相手にも期待しないでおこうと呟き、第二試合の様子を観覧しようリングに目を向ける。
一応更新はしましたがまだまだテスト期間中ですので今後の更新の予定は未定です。取り敢えずは無事進級出来たら再開する予定です。では皆様次の更新の時に会いましょう。




