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第九十二話 熱意を込めた言葉

 わたしは国王陛下と王妃殿下、そして、オクタヴィノール殿下に、オクタヴィノール殿下を一生愛し続けることを誓った。


 すると、国王陛下は、


「あなたのオクタヴィノールに対する熱くて強い想いが伝わってきた。この点は評価していいだろう」


 と言った。


 王妃殿下も、


「わたしもあなたのオクタヴィノールへの熱くて強い想いは評価します」


 と言ってくれた。


 わたしは少しホッとする。


 オクタヴィノール殿下は、恥ずかしそうだ。


 わたしも少し恥ずかしくなってくる。


 しかし、それもつかの間。


 国王陛下は、


「では二つ目。あなたはオクタヴィノールと一緒に幸せになっていく努力を一生続けることという強い気持ちを持っているのだろうか? 国王と王妃というのは、われわれも経験してきたが、これからいろいろな困難が予想される。それに耐え抜く為には、わたしが今申した強い気持ちを持っていなければ、到底耐えきれものではない。一緒に幸せになる気持ちを持っていなければ、夫婦の関係というものは、どこかで壊れてしまうものだとわたしは思っている。その点についてはどう思っているのかな? わたしとしては、この場で、わたしと王妃とオクタヴィノールに対し、その気持ちを強く持ち続けていくと誓ってほしいと思っている」


 と言ってきた。


 言葉だけでなく、口調も厳しいものになってきた。


 しかし、わたしはここで萎縮するわけにはいかない。


 わたしは、


「国王陛下、わたしは、オクタヴィノール殿下と一緒に幸せになっていく努力を、これから一生続けていきます。その気持ちを強く持っています。そして、そのことを国王陛下と王妃殿下とオクタヴィノール殿下に誓いたいと思います」


 と言った。


 それに対し国王殿下は、


「あなたの覚悟は理解した。その強い気持ちは、一生持ち続けてほしい」


 と言ってくれた。


 王妃殿下も、


「今までのわたしたちは、様々な苦難を経験してきました。国王、王妃というのは、国王陛下のおっしゃる通り、それだけ大変だということは認識してください。その時に、その苦難を乗り越えていく力になるのは、国王陛下のおっしゃった『幸せになっていく努力』だと思っています。今日のあなたの覚悟は決して忘れないでください」


 と言ってくれた。


 これで二つ目の話も、国王陛下と王妃殿下に受け入れてもらうことができた。


 なんとか国王陛下と王妃殿下の意に沿うことができているようだ。


 しかし、まだもう一つの話がある。


 国王陛下は、


「では、これで最後になる。あなたはこのルクシブルテール王国の国民をオクタヴィノールと協力して幸せにしていく努力を一生する覚悟はあるのだろうか? このことは、今申した二つの点が成り立っていることを前提とした話になるので、より難しい話だと思う。もちろん、国民全体を幸せにすることは、いくら努力したとしても無理な話だと思っている。それは残念ながら、わたしたちにも無理な話だ。しかし、オクタヴィノールと一緒に国民を幸せにしていく努力を一生する覚悟は必要だ。その覚悟がなければ、王妃というものは、存在する意味がないとわたしは思っている。あなたはわたしが今申した覚悟を持っているのだろうか? そのことをわたしと王妃とオクタヴィノールに教えてほしい」


 と言った。


 王妃殿下も、


「国王陛下がおっしゃった通り、王妃というものは、国王陛下と一緒に、国民を幸せにする努力を一生していかなくてはいけない存在です。今のあなたにその覚悟があるのかどうか? それを教えてください」


 と言った。


 それに対し、わたしは、


「国王陛下、王妃殿下、お言葉、ありがとうございます。わたしはこのルクシブルテール王国についての理解は、これからしていかなければならない人間です、その為の努力を一生懸命していきたいと思っています。しかし、オクタヴィノール殿下と一緒に国民を幸せにしていく努力を一生する覚悟はできています。それが、オクタヴィノール殿下のことを心から愛することにもつながっていき、一緒に幸せになっていくことと思っているのであります」


 と今日一番の熱意を込めて言った。


「面白い」


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