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六角の最盛期を越えていけ!六角義治転生〜三好や織田相手に生き残れ!〜  作者: ヒバリ


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154 若狭仕置2

154若狭仕置2


永禄2年1559年 3月 六角治頼


 「なるほど、あまり否定的には受け取られておらぬのだな。朝倉自身はどう思っているのだ?」


 「難しい所ですな…。敦賀郡司の派閥は警戒を強めてはおりまするが、何かをすると言うほどではないと思いまする。その一方で朝倉当主や一向一揆にあたっているもの達からは好意的に捉えられているようです。義輝様の指示の元孫犬丸殿をお支えしているという大義名分と米が安く流入しているという実利の部分で好印象のようにございまする。」


 治頼は、朝倉の反応を慎重に分析しようとしていた。義輝の指示のもと孫犬丸を支えているという大義名分と、米の安定供給という実利が、朝倉の態度を和らげている。治頼は、政治とは「理」と「利」の両輪で動くことを改めて実感していた。


 「そうか、あのお方は危機感というものがないのかな?」


 治頼の問いかけに、半蔵と治政は苦笑を浮かべるだけだった。否定しないということは、朝倉当主が三好の脅威を軽視しているのは事実なのだろう。治頼は、戦略的な視点から見ればその油断は致命的だと感じていたが、同時に「動かぬ敵ほど扱いやすい」とも思っていた。朝倉が動かない限り、若狭の安定は保たれる。


 「治虎の方はどうだった?対三好前線ではあったのだろう。」


 「はっ、我々もすぐに来た援軍と共に三好を警戒してはいたのですが、あちらからは音沙汰もなく、内政と盗賊狩りに精を出しておりました。」


 治頼は、三好との直接対峙が予想されていた西端の治虎の動向を確認する。治虎は、内政と盗賊狩りに注力していたという報告に、治頼は内心で安堵する。三好が動かないということは、六角の若狭支配がまだ“黙認”されている状態であり、戦火を避けたまま秩序を築ける好機でもある。治頼は、戦わずして勝つ道を常に探っていた。


 「そうらしいな。俺の元に来た赤井殿や波多野殿からの文にも三好がこちらに対して何か動きを起こそうとしているような話は全く無かった。丹波丹後に手を出したら分からぬがな。」


 丹波・丹後の国人衆からの文にも、三好の動きは見られないと記されていた。治頼は、三好が畿内での政争に集中している今こそ、若狭の基盤を固める好機だと見ていた。だが、丹波丹後に手を出せば状況は変わる。治頼は、赤井・波多野との連携を強化しつつ、三好の出方を慎重に見極める構えを崩さなかった。

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